俺が転生した世界はどうやら男女比がおかしいらしい

めんたま

事件の後に

チチチ....

何の鳥か分からないが、その辺の鳥の鳴き声で俺は目を覚ます。
....我ながら適当だな。

昨日はなかなかの激動の1日だった。

「うーん....」

俺が伸びをしていると、コンコンッとノック音がし、姉さんが入ってきた。

「おはよう、仁。よく眠れた?」

「おはよう。ぐっすりだよ」

「....そっか。昨日は無理して....本当どうしよもない子なんだから....」

「ごめんね。姉さんを悲しませるよう奴をどうしても許せなかったんだ。僕は姉さんが大好きだから」

そう言って笑いかける。

「そ、そう....」

姉さんは顔を赤くさせながら目をそらす。

「そ、その大好きっていうのは、家族として?そ、それとも1人の女とし....」

「お兄ちゃんっ!」

姉さんの言葉を遮り、心愛が元気よく入室してくる。

「心愛、おはよう。あと、病院では静かにね」

シーッと人差し指を立てて唇に持っていく。

「あ、ごめんね。おはようお兄ちゃん」

申し訳なさそうにそう言う心愛。うん、いい子だ。

姉さんは話を遮られた事に不満そうに口を尖らせている。

「おはよう、ジンちゃん。体は大丈夫?」

母さんも入ってきた。

「おはよう母さん。うん、大丈夫だよ」

「そう...よかったよ。...さて、昨日はどうしてあんな場所でボロボロになってたのか聞かせてくれるかな?ジンちゃん」

母さんはプンプンと音が出そうな感じで腰に両手を当ててそう言う。

俺は昨日の事を話した。もちろん作戦の事は言わない。あくまで姉さんの視点から見た事実を言った。

「そうだったんだ....」

母さんと心愛は沈痛そうに俯く。

「私のせいなんだよ。私があんなやつの事を....」

姉さんはそう言って自虐的に笑う。

「姉さん、違うって言ったでしょ?まあ、そう言っても姉さんは聞かないんだろうけど。じゃあ、今回は姉さんも僕も悪い。それでいいでしょ?」

「で、でも」

「でももへったくれもない!はい!解決!」

俺が強引にそう話を終わらせると、姉さんは不満そうにしながらも一応は納得してくれたようだ。

「それにしてもお兄ちゃんかっこいいね〜。お姉ちゃんのために体を張るなんて、漫画とかアニメの世界みたい!」

「そうだね〜。ジンちゃん素敵だよ!今回みたいな事があったら、わ、私のためにも体張ってくれるのかな!?どうなの!?」

心愛は目をキラキラさせながら俺を見て、母さんはそんな事を言いながら迫ってくる。....本当に俺の家族は。多分こうして姉さんの気持ちを紛らわせようと、わざと明るい雰囲気にしようとしているんだろう。本当に、いい人たちだ。

そんな話をした後、母さんたちは各々仕事や学校があるといって、部屋を出ていく。

母さん、心愛が部屋を出て、姉さんが部屋を出る瞬間俺は声をかけた。

「姉さん」

「ん?どうしたの仁」

こちらに振り向く姉さん。


「俺は、姉さんのこと1人の女の子として大好きだよ」


 俺はそうはっきり告げた。

「ブホッ!!」

姉さんは吹き出した。

「そ、そそそれは!告白!?そうなの!?ねぇ仁!どうなの!?」

「あー傷が痛む。傷付いた僕は眠ることにするよ。おやすみ〜」

「ちょっとぉおおお!?」

騒ぐ姉さんを置いて俺は布団をかぶり、その中でフフッと笑いを零すのだった。

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コメント

  • みかん

    タラシめ!ww

    0
  • ノベルバユーザー300822

    仮にも家族、君の自制心はその程度か!

    0
  • べりあすた

    唇にもってく…カズマみたいなことするね

    2
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