俺が転生した世界はどうやら男女比がおかしいらしい

めんたま

放課後の教室にて

午後の授業も無事終わり、ついに放課後になった。

うーん...今日も女の子の誰からも話しかけてもらえなかった。そんなにとっつきづらい雰囲気出してるかなあ。明日からは自分から積極的に言ってみるか。

腕を組みながら難しい顔をしていると、

「あ、あの仁くん」

莉央ちゃんが控えめに喋りかけてきてくれた。

「あ、莉央ちゃん。どしたの?」

「きょ、今日も一緒に帰れますか?」

「あー...ごめんね?今日はこれから部活見学に行こうかと思って」

「あ、そ、そうですか...」

見るからにシュン...となってしまう莉央ちゃん。可愛い。

って違う。励まさないと。

「そ、その代わり今度埋め合わせするからさ!どっか遊びに行こうよ」

「!?そ、そそれは!デデ、デェイトゥと解釈してもよろしいんでしょうか!?」

発音が良すぎてデートがなんか変な感じになってるよ莉央ちゃん。

「うん、そうだね。今度デートしよっか莉央ちゃん」

俺は爽やかさを意識しながら笑顔を向ける。

「ふぉ、ふぉおおおおおおお!仁くんとデート!?まさか私って仁くんの彼女なのかな!?け、け結婚とか!?お、落ち着きなさい私。とりあえず式場予約とウェディングドレスを購入しなければ。これは忙しくなってきました」

なんか心の声凄いし、話が飛躍しすぎだけど、とりあえずそんな大声で叫んだら...

「「「おい」」」

ガシッと体の至る所をクラスの女子たちに掴まれる莉央ちゃん。

「えっ?」

「向こうで話を聞かせてもらおうか」

「えっ!?ちょっ!?なんですかやめて下さい!仁くんと子供の名前決めないと!!じ、仁くぅうううん!!」

十数人ほどの女子たちにより莉央ちゃんは連行された。面白すぎるよ莉央ちゃん!

「ま、前原くん?」

笑いをこらえていると、残った1人の女子が俺に話しかけてきた。
この子は確か、

「どしたの、小野田さん」

「ッ!?前原くん、あたしの名前を!?もしかして、前原くんあたしのこと好きなんじゃ....キャア!!どうしよ!!」

盛り上がってるところ悪いが、そんなことはないです。

「帰ってきて小野田さん。用事があったんじゃないの?」

とりあえずトリップ状態からお帰りいただこうか。

「はっ!?す、すまん。あたしとしたことが。コホン。た、単刀直入に言う!前原くん、あたしと友達になってくれ!」

「いいよ」

「うん、そうだよな。分かってるさ。女に急にこんなこと言われて了承する男なんて.......えっ」

「僕と友達になろう?小野田さんっ」

首を傾けて笑顔を作る。ううむ我ながらあざとい。

「ほ、ほんとに!?やっぱやーめたとかなしだぞ!?いいんだな!?」

「うん、むしろ僕は小野田さんと友達になりたいよ」

「ま、まま前原くん!やっぱりあたしのことが!」

違います。

「友達なんだから前原くんなんて呼び方やめよ?仁でいいよ。僕も美沙って呼ぶから」

莉央ちゃんは何故かちゃん付けで呼びたくなるのだが、美沙は呼び捨てにしたくなる。不思議だ。

「ほら、仁って呼んでみて?美沙」

からかうようにそう言ってみる。段々俺の容姿の利用の仕方が分かってきた気がする。

「じっ!?じ、ジジジ!じ....」

セミか君は。

「じ、仁っ!」

頬を紅潮させながら美沙が俺の名前を呼んでくれた。

「はい、仁だよ。美沙」

そう言って微笑んでみる。

「はわっ!はわわ!はわわわわわ!!」

リアルにはわはわ言う人初めて見た。

「あはは、慌てすぎだよ。これからよろしくね?美沙」

「うん....。あたし妻として仁を支えるんだ....」

美沙は真っ赤に染まった顔でぼんやりとそんなことを言う。
おい、いつ俺と美沙が結婚したんだ。

「友達として、よろしくね?」

やんわりと夫を否定しておこう。

「よろしくお願いします、あなた.....」

俺の言葉が聞こえてないのかな?この子は。

まあ否定するのもしんどいし、もうこのままでいいか。

「うんっ。美沙はこれから部活?」

「うん、あたしはこれから部活....」

「そっか、俺は今から用事があるからもう行くね。また明日」

「ばいばい....」

最後までぼんやりとしてたな、美沙。大丈夫だろうか。あと莉央ちゃんも無事かな?まあ腐ってもクラスメートだ。手荒な真似はしないだろう。

そんなことを考えながら俺は1組の教室を出る。

さて、これから部活見学だ。何気に楽しみ。

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コメント

  • ノベルバユーザー312160

    花京院くん、恐れることはないんだよ友だちになろう

    0
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