俺が転生した世界はどうやら男女比がおかしいらしい

めんたま

生徒会への勧誘

「生徒会...ですか?」

「そうだ、ぜひ君に入ってもらいたい」

なぜ生徒会が?うーん....

「なぜ、僕なんでしょうか?」

「そうだな....それを説明する前に、まずは我が校の生徒会の存在意義について教えようか」

「存在意義....」

「うむ。君は生徒会が何を目的として活動をしているか分かるかい?」

桐生先輩が問うてくる。クラスメート達は俺と桐生先輩の会話に聞き入ってるようだ。
しかし、生徒会の目的と活動か...。改めて聞かれると難しいが、確か....

「生徒たちが学校生活を送る上で生じてくる問題を、改善・解決することでしょうか。生徒会はそういう生徒たちの自治的な組織である。と、僕は記憶しています」

おぉすごいなやっぱりこの体は。前世の知識もすごく頭から引き出しやすくなっている。

「....うん、正解だ。素晴らしい。それが主な目的と活動だ。ではもう1つ問題だ。生徒会の存在意義は他にもある。それは我らが春蘭高校の生徒会が男子のみで構成されていることと関係している。何か分かるかい?」

生徒会が男子のみで構成されていることに関係している存在意義か....。うーん....生徒会ならば何かしらのイベントで表舞台に立つことは多いだろう。であるならば、生徒会のメンバーは一般の人々にも多く認知されると考えられる。そして、この世界の現状。男子が極端に少なく、女子は男子に飢えている。ここから導き出される答えは....

「宣伝...でしょうか?」

「...ほお?」

「学校の内外問わず幅広く活動することがある生徒会は、学校外の人々にも認知される機会があるはずです。それには当然小、中学生の子供たちやその親も含まれています。そして生徒会は僕らの高校の顔とも言えます。その生徒会が、男のみ、それも美形ばかりだとしたら、自然とその高校に興味が湧くのではないでしょうか。そういった意味で、生徒会には来年、再来年さらにその先の、高校の入学者を増やす役割もあると考えられます。そうして、宣伝であると発言させていただきました。いかがでしょう?」

前原仁の頭脳つええええ!自分でもびっくりだよ!俺かっこよくね?

「...これも正解。満点の解答と言えよう。うん、やっぱり君はいい。容姿は最高水準、礼儀正しく、聡い。そしておそらく性格もいいだろう」

べ、ベタ褒めでさすがに照れてしまうな。

「そこで、君が生徒会にはいってくれるのなら、春蘭高校の広告塔としての役割を果たしてほしいと思っている」

「広告塔ですか?」

「そうだ、生徒会には先ほども言ったように、宣伝としての側面もある。そのため、その生徒会で広告塔を務める者は、かなりのカリスマ性を有していなければならない。それこそ、生徒会長と同等か、それ以上の」

「....そこで僕、ですか?」

俺はかなりの評価を頂いているようだ。

「うむ。君には俺以上のカリスマ性を感じる。ぜひとも、生徒会に入ってもらいたい」

お、おお...。これほどのカリスマオーラをほとばしらせている桐生先輩にここまで言ってもらえるとは...嬉しいな。

しかし、生徒会か....興味がないわけではないが....。

「具体的にどういった仕事を充てられるか聞いても?」

「そんなに難しいことは頼まないつもりだ。主に生徒会が主催するイベントで、司会やスタッフなど、注目される立場の役をやってもらいたいと考えている」

なるほど....,

「そうですか、分かりました」

「....生徒会に、入ってくれるかい?」

うーん。周りのクラスメート達は俺がどう返答するか注目しているようだ。桐生先輩も心なしか少し緊張した面持ちをしている。静寂が続く。本当は今すぐ決めるべきなんだろうが、まだ部活も決めていないのだ。生徒会と部活を両立できるか分からない。ここは....

「すみません、返事はもう少し待ってもらっていいですか?」

これが無難。逃げたようで申し訳ないが、まだ決心がつかないのも事実。少し待ってもらおう。

「....そうか。俺たち生徒会はいつでも君を歓迎する。良い返事を待っている」

そう言い残して、桐生先輩は1組の教室を出て行った。クラスの空気が弛緩したのが分かる。どうやら皆んな気を使わせていたようだ。申し訳ない。

しかし、生徒会から加入の勧誘があるとは思わなかったな....。

「お、おい仁どうするんだよ。ちなみに俺は入った方がいいと思うぞ。生徒会からのご指名なんてそうそうないんだ」

聖也が話しかけてきた。

「うーん。そうだね、前向きに考えておくよ」

ごめん聖也。とりあえず曖昧に返事しておいた。

さて、予想外の出来事はあったが、当初の予定通り今日の放課後は部活の見学に行ってみようかな。

俺は気持ちを切り替え、放課後の時間に想いを馳せるのだった。




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