異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした
ユートの功績と錬成士の欠点
『これより、冒険者ユートのS級昇格式を始める』
玉座の間からファンファーレや拍手の音が聞こえてくる
｢さてと…サクッと終わらせるか｣
ユートはそう言って玉座の間の巨大な扉を開きレッドカーペットを歩み始める
そしてユートの後に続いてアルカ達が中に入る
ユートとアルカ達はディオニスの目の前まで行き跪く、そんなユートの姿をユースティア王国の貴族達が静かに見つめていた
いや、正確に言えば大半の視線はユートの後ろにいるアルカ達を見ていたのだ
｢見ろ…幼き子どもが多いが皆顔たちが良いぞ｣
｢あの女は…四賢者のコンゴー殿では無いか…｣
｢あれは精霊…あの珍しい種族をよく眷属に…｣
貴族達は各々がアルカ達を見て素直に思った感想を口々に言っていく…一際目立ったのはやはりレイカとクローノであった
四賢者の一人であるレイカが一冒険者のユートの傍らにいるのだ、精霊のクローノは人間の大陸のミズガルズでは滅多に目撃されない上にその精霊族を自らの眷属としているのだ
貴族達のユートを見る目かより一層警戒を含めた目線となった
全員の注意がユートへ向いた頃に左大臣のヒューイがメモを読み始める
｢彼の者の名はサトー･ユート｣
｢冒険者になる以前に迷いの森にて単独でA級モンスターである『ヨロイスネーク』を撃破｣
｢ヴィクトリア王国への遠征クエストにおいて優秀な働きを示し、さらにはモンスターの異常発生の原因となっていた『骸の王』の討伐｣
ここまでのユートの功績を読み上げている間にも貴族達は驚きの声を挙げている者や感服の声を挙げるものが出てきた
｢そして、王命により、ユースティア王国騎士団長カイトと共に人類の脅威である『黒龍』の討伐｣
｢それだけに留まらず、彼の者は命令にもクエスト内容にも無かった襲われた村民の救助やその原因の排除を行いユースティア王国の危機を救った｣
｢我々ユースティア王国と新たに同盟を築いたカリス王国女王リーザス･レイ･カリス様より、王国壊滅の危機を救ったとの報告も上がっている｣
ここまで読み終えると同時に貴族達は口を開けて呆然とユートを…
否、ユートという存在に驚きを隠せずにいた
｢彼の者の功績を讃え、S級冒険者へと昇格す…『待った!!!』｣
ヒューリが昇格を宣言しようとした時にユートが待ったをかけた
｢ユート様、待ったとはどういう事でしょうか？｣
ヒューイは待ったを掛けられた事に焦りを感じて手拭いで額の汗を吹く
｢冒険者ユートよ、もうこれだけの者に認知されたのだ…昇格を取り下げることは出来んぞ？｣
ディオニスもヒューイに続いてユートに問いかける
｢いや、もう昇格させるなとは言わないが…その前に一つちょっとした事を国王であるディオニスに聞きたいのでな｣
ユートはそう言って無限収納から何かを取り出す素振りを見せた瞬間にクローノは飛び上がる
｢アルカ！今じゃ！｣
クローノは手元に隠していた鉄片を『錬成士』を発動させて別の金属に錬成した
そしてその錬成した金属をユートに向かって放り投げる
｢ユート！観念してください！｣
アルカは揺らめく炎を発動してその金属を熱すると…その金属はユートの体に巻き付き捕縛した
｢これは…まさか…『形状記憶合金』か！｣
ユートは咄嗟に起きたこの状況に戸惑いつつも金属の正体を予想する
｢その通りじゃ！これなら主様も式典爆破なんて馬鹿なマネは出来んじゃろ！｣
クローノのその言葉にユートは何を言われてるのかわからず頬を引き攣らせてイリーナ達を見る
そして女性陣の全員がホッと胸を撫で下ろすと同時にユートに絡みついていた形状記憶合金が煙をあげて消え、元の鉄片に戻っていた
｢な…何故じゃ…妾の錬成は完璧じゃったはずじゃ…｣
クローノはガクガクと震えながらユートに問いかける
｢ただの鉄片を錬成士のスキルで錬成したのか…クローノ、確かに錬成先の元素が一つでもあれば発動して成功自体はするが…｣
｢あまりにも掛け離れてたら錬成前に早い時間で戻るんだぞ？｣
クローノはその事をすっかり忘れていた
女性陣の鋭い視線がクローノに降りかかる
｢ったく…とんだアクシデントがあったが話を戻すぞ｣
ユートはディオニスの方へ振り返り話を戻そうとする
クローノ達は許されたと安堵していたのもつかの間…
ユートのスキル『精神共有』によってユートの心の声が聞こえてきた
(全員帰ったらお仕置きだ)
その声が聞こえた瞬間に女性陣は…特に一度ユートのお仕置きを受けた事のあるアルカ等は歯をガタガタと震わせて怯えた
ユートは話を戻すと同時に無限収納から一枚の紙を取り出した
｢紙か…ただの紙ではないであろう…それは一体なんだ？｣
ディオニスはユートの持っている紙の説明を求める
｢この紙はとあるクエストによって手に入れた唯一無二の世界に一つだけ…とは言わないがこの状況を少しだけ変える魔法の紙だ｣
玉座の間からファンファーレや拍手の音が聞こえてくる
｢さてと…サクッと終わらせるか｣
ユートはそう言って玉座の間の巨大な扉を開きレッドカーペットを歩み始める
そしてユートの後に続いてアルカ達が中に入る
ユートとアルカ達はディオニスの目の前まで行き跪く、そんなユートの姿をユースティア王国の貴族達が静かに見つめていた
いや、正確に言えば大半の視線はユートの後ろにいるアルカ達を見ていたのだ
｢見ろ…幼き子どもが多いが皆顔たちが良いぞ｣
｢あの女は…四賢者のコンゴー殿では無いか…｣
｢あれは精霊…あの珍しい種族をよく眷属に…｣
貴族達は各々がアルカ達を見て素直に思った感想を口々に言っていく…一際目立ったのはやはりレイカとクローノであった
四賢者の一人であるレイカが一冒険者のユートの傍らにいるのだ、精霊のクローノは人間の大陸のミズガルズでは滅多に目撃されない上にその精霊族を自らの眷属としているのだ
貴族達のユートを見る目かより一層警戒を含めた目線となった
全員の注意がユートへ向いた頃に左大臣のヒューイがメモを読み始める
｢彼の者の名はサトー･ユート｣
｢冒険者になる以前に迷いの森にて単独でA級モンスターである『ヨロイスネーク』を撃破｣
｢ヴィクトリア王国への遠征クエストにおいて優秀な働きを示し、さらにはモンスターの異常発生の原因となっていた『骸の王』の討伐｣
ここまでのユートの功績を読み上げている間にも貴族達は驚きの声を挙げている者や感服の声を挙げるものが出てきた
｢そして、王命により、ユースティア王国騎士団長カイトと共に人類の脅威である『黒龍』の討伐｣
｢それだけに留まらず、彼の者は命令にもクエスト内容にも無かった襲われた村民の救助やその原因の排除を行いユースティア王国の危機を救った｣
｢我々ユースティア王国と新たに同盟を築いたカリス王国女王リーザス･レイ･カリス様より、王国壊滅の危機を救ったとの報告も上がっている｣
ここまで読み終えると同時に貴族達は口を開けて呆然とユートを…
否、ユートという存在に驚きを隠せずにいた
｢彼の者の功績を讃え、S級冒険者へと昇格す…『待った!!!』｣
ヒューリが昇格を宣言しようとした時にユートが待ったをかけた
｢ユート様、待ったとはどういう事でしょうか？｣
ヒューイは待ったを掛けられた事に焦りを感じて手拭いで額の汗を吹く
｢冒険者ユートよ、もうこれだけの者に認知されたのだ…昇格を取り下げることは出来んぞ？｣
ディオニスもヒューイに続いてユートに問いかける
｢いや、もう昇格させるなとは言わないが…その前に一つちょっとした事を国王であるディオニスに聞きたいのでな｣
ユートはそう言って無限収納から何かを取り出す素振りを見せた瞬間にクローノは飛び上がる
｢アルカ！今じゃ！｣
クローノは手元に隠していた鉄片を『錬成士』を発動させて別の金属に錬成した
そしてその錬成した金属をユートに向かって放り投げる
｢ユート！観念してください！｣
アルカは揺らめく炎を発動してその金属を熱すると…その金属はユートの体に巻き付き捕縛した
｢これは…まさか…『形状記憶合金』か！｣
ユートは咄嗟に起きたこの状況に戸惑いつつも金属の正体を予想する
｢その通りじゃ！これなら主様も式典爆破なんて馬鹿なマネは出来んじゃろ！｣
クローノのその言葉にユートは何を言われてるのかわからず頬を引き攣らせてイリーナ達を見る
そして女性陣の全員がホッと胸を撫で下ろすと同時にユートに絡みついていた形状記憶合金が煙をあげて消え、元の鉄片に戻っていた
｢な…何故じゃ…妾の錬成は完璧じゃったはずじゃ…｣
クローノはガクガクと震えながらユートに問いかける
｢ただの鉄片を錬成士のスキルで錬成したのか…クローノ、確かに錬成先の元素が一つでもあれば発動して成功自体はするが…｣
｢あまりにも掛け離れてたら錬成前に早い時間で戻るんだぞ？｣
クローノはその事をすっかり忘れていた
女性陣の鋭い視線がクローノに降りかかる
｢ったく…とんだアクシデントがあったが話を戻すぞ｣
ユートはディオニスの方へ振り返り話を戻そうとする
クローノ達は許されたと安堵していたのもつかの間…
ユートのスキル『精神共有』によってユートの心の声が聞こえてきた
(全員帰ったらお仕置きだ)
その声が聞こえた瞬間に女性陣は…特に一度ユートのお仕置きを受けた事のあるアルカ等は歯をガタガタと震わせて怯えた
ユートは話を戻すと同時に無限収納から一枚の紙を取り出した
｢紙か…ただの紙ではないであろう…それは一体なんだ？｣
ディオニスはユートの持っている紙の説明を求める
｢この紙はとあるクエストによって手に入れた唯一無二の世界に一つだけ…とは言わないがこの状況を少しだけ変える魔法の紙だ｣
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