異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした

森崎駿

ソプラノの後押しと異世界ライフ

「ふぅ…流石にたくさん魔力があると言っても…連続の転移ワープは骨が折れるな」
俺は抱き抱えているアルカとドーラをまたパサルに任せ、俺も寝室へと向かう

「今日はアルカ達は他の部屋でぐっすり寝てるしな…久しぶりに一人きりの睡眠か…」
俺はベッドに入り目を閉じる
……どこか寂しい気がするな、人の温もりというのは急に無くなったら不安になる…か




「おはようユート君、『昨晩はお楽しみでしたね』ってこういう時には言えば良いんだよね?」
間違ってはいないのが微妙に困るんだが『商業神ソプラノ

「どこでそんな知識を手に入れたんだよ」
やれやれ…これじゃあ身体は眠ってるのだろうけど精神的には疲労がたまる一方なんだが?

「ごめんね?今しがた君の世界の書物を手に入れたからその知識を生かしたかったんだ」
新しい知識が手に入ったら早く使いたくなる…生きとし生きるものの定めってヤツだな

「まぁいいよ、ちょうど相談相手が欲しかったところだ」

「相談?君の様なチート使いにも悩み事なんてあるんだね、何かあったら君の能力チカラで解決するのにさ」
いやいや、流石にどうにもならない事態もあるからな?
………たぶん

「お前らは覗き見てるだろうし知ってると思うが…恐らく俺は起きたらスグにイリーナ達に聞かれるだろう」
「主に結婚の事とかな、まぁあの時は先延ばしにする為に色々言ったが…一段落がついた今…」
俺がそこまで言うと

「ふぇ?何を悩む必要があるの?結婚しちゃえば良いんじゃない?」
ソプラノ…他人事だと思いやがって…

「何を悩む必要があるんだい?彼女達に何か不満でもあるのかな?」
ソプラノが来て顔を近づける
いや近すぎだ…思春期の男子なら感極まって押し倒すレベルだな
……あれ?なんで俺は冷静に分析してるんだ?俺が18だからか?世間的には18で思春期が終わるらしいからな…いやだとしても

「とりあえず近すぎだ離れろ」
俺はソプラノの肩を押すとソプラノは床に倒れ込む

「あぁ…汚されるー…男の欲望でめちゃくちゃにされるー(棒)」
……は?

「あれ?この後のお決まりのセリフはこうなんでしょ?」
ソプラノ…その知識は必要ないから記憶から消しておくことを勧めるぞ……

「話を戻すが…まぁ…あいつらに不満なんてないし…逆にこちらから結婚を迫るなんて事も…有り得なくもないくらいだしな…」

「アルカは…この世界に来てから一番初めに仲良くなった仲間だし…不運マイナスラックが原因で今後も色々起こるだろうけど俺が守ってやれば良いだけだ…」

「ドーラは…まだ出会って日は全然経ってないが俺とほぼ同格の筋力を持ってて頼りになりそうだし…今後も一緒に冒険したい仲間だ…その形が結婚でも別に良いじゃないか…」

「イリーナは…この世界に来て初めてあった奴だ、しかも俺に魔法を教えて命を助けた恩人でもある…献身的で料理もできるまさに理想の嫁だ…」

俺はその場にしゃがみ頭を抱える
あれ?ソプラノの言う通り何を悩んでるんだ?

「ふ~む…君はまだ少しだけ元いた世界の概念を引きずってるんじゃないかな?18で結婚は苦労が絶えない…さらに言えばこれはいわゆる一夫多ってヤツだ、日本の法律じゃ認められて無いしね」
「でも…君忘れたのかい?ここは君が求めた異世界なんだぜ?君は思うままにこの世界を楽しめば良いのさ」
「この世界を満喫しなよ、異世界人ユーシャ様
異世界人ユーシャ様…だと?

「異世界人が勇者なのは最早鉄板だぜ?まぁ僕達は今のところそういった事は無いけどね」
ソプラノはニシシと笑う

「まぁでも…この世界を満喫する…か…そうだな…せっかくこの世界に来たんだ」
『この異世界ライフを満喫してやるさ』
俺がそう言うとソプラノは安心した顔をする

「それじゃっそろそろ時間かな?」
ソプラノはそう言いながら水晶の様な物を取り出す
そこには俺の姿が映し出されている

「それで俺の様子を見てたって訳か」

「そうだよ」
「ニシシ…君はやはりモテモテだねぇ」
何のことだ?
気になり俺も水晶を覗くと…アルカ達がいつもの体制で俺を枕にして寝ている

「あいつら…油断も隙もありゃしないな」
俺は深いため息をつく
しかし…悪い気はしないな…

「ほら行ってきなよユート君主人公女の子達ヒロインが待ってるぜ」
ソプラノが背中を押す
その手はとても暖かく勇気を貰った

「ありがとうソプラノ、やっぱり神の中じゃお前が1番好きだ」
俺は虚無の世界を出た

「……まったく…神様も口説くなんて、彼はいつか女に刺されるんじゃないかな?」
ソプラノも消えていった




目が覚めた
いつも通り手足が動かせない

「ほら、もう朝だぞ起きろ」
全員を起こす…ていうか起こさないと動けない

「おはようございますユート…」
「ユート様ぁ…おはようございます」
アルカとドーラは目の下が赤くなっている
昨日あれだけ泣いたのだ、仕方ないだろう

「ユート殿、すまない…何故だが1度ユート殿を経験すると…ユート殿の温もりを忘れられず…」
おいおい、俺は抱き枕じゃないんだぞ…

「寝起きですまないが…みんなに言わなきゃいけないことがあるんだ」
俺が真面目な顔をすると、三人全員が真剣な表情で俺を見る

「お…お前らが嫌じゃなければだが…そ…その…」
「お…俺と…けけ…結婚…してほしい…だめか?」
めちゃくちゃ恥ずかしい!!
今すぐにでも枕に顔を押し付けたい!

「……ユート殿…嫌なわけがないだろう…決断してくれてありがとう…本当に…」
イリーナは溢れてくる涙を手で拭う

「……ユート様…不束者ですがよろしくお願いします」
ドーラは深々と礼をする
……しかし、その顔は真っ赤で俺と目を合わせない様にする為だ
今目を合わせたら倒れてしまうと自分で解ったのだろう

そしてアルカはと言うと……
何も言わずに固まっている
「アルカ…嫌なら断ってm……」
アルカは俺に飛びつく

「一緒に幸せな家庭を作ろうねユート」
アルカは泣きじゃくると思ったがその逆
微笑みともいえるくらいの笑顔で俺のハートを撃ち抜いた

「……それは反則だろ」
俺はアルカの顔を直視することが出来なかった

「それではユート殿…新婚初夜というやつだ、三人全員相手してもらうぞ?」
イリーナが服を脱ぎ始める

「いやいやいや!外は日が昇ってるから!」
アルカに手を拘束される

「あのー…アルカさん?なんで手を縄で拘束してるのかな?というよりなんで縄なんて持ってるのかな?」
手が全く動かせない

「そこの机の上に置いてあったのです」
なんで縄が置いてあるんだよ!

ドーラは服を脱がせるな!
「ここからが…本当の子作りというヤツっすね…ゴクリ」

はぁ…もう抵抗はやめよう……
その代わり…
「お前ら…今日寝れると思うなよ…男の本気性欲思い知らせてやるよ……」

そこから明日の朝にかけて行われた行為の内容は……
ユートと被害者ヒロイン達以外には知る由もなかった

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