ファンタジー作品に使えるかもしれないふわっとした中世ネタ

パクリ田盗作@カクヨムコン3参戦中

乞食と偽乞食って?



中世世界では貧困者は乞食と言われていました。
彼らは中世世界の社会上必要とされた人種でもありました。


理由としてはキリスト教の教えで財産を持つ者に天国の扉は開かないという言葉があり、富裕者達は教会への喜捨、乞食達への施しをすることで善行を積み立てていました。
都市によっては都市貴族達が作った貧民救済組織もあったそうです。
これによって多くの共同体で病気や怪我など様々な理由で働けず食べることもままならない人々が救われました。


ですが、この思想を悪用する偽乞食と呼ばれる集団もいました。
偽乞食達は犯罪者や放浪者など様々な理由で元々所属していた共同体から追い出された人達で構成されたある種の詐欺グループでした。


縁のない都市に潜り込み、本物の貧民と混じって喜捨を受けてました。
その手口も巧妙で手足を縛って隠し、障がい者を装ったり、てんかん患者、汚物を塗って麦角中毒者、狂人の振りや女性の場合は妊婦や酷い時には赤子の死体を抱いて同情心を煽っていたそうです。


酷い時は喜捨を断った人物を囲んで暴力を奮ったり、商人の家に火をつけて脅迫したとも言われています。
その為中世後期には乞食証明書なるものが発行されましたが効果は今一つで中世末期にルターによって乞食はすべて救貧院という強制収容所に入れて働かせて食事を与える……つまり、中世末期から近代にかけて働かざる者食うべからずという考えを広げていったそうです。


中世末期にはならず者の王と呼ばれる浮浪者取締役人がいました。
乞食の敵と言われていますが、薄給であり、賤民職の一つだったためによく買収されたそうです。

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