ファンタジー作品に使えるかもしれないふわっとした中世ネタ

パクリ田盗作@カクヨムコン3参戦中

狩狼官って?



中世世界で恐れられていたのはペスト、狼、トルコ人の3つと言われていました。
そんな狼を駆除するために生まれたのが狩狼官です。


4世紀前後から狼の首に懸賞金がかけられ、カール大帝が狼を駆除する専門職として狩狼官を設けました。


狩狼官の狩猟方法は猟犬を使った狩り、罠を使った殺害などでした。
狩猟に使われる猟犬は魔法の鼻を持つと言われたブラッドハウンド、狼を追い回すグレイハウンド、追い詰めた狼と戦うマスティフを駆使したそうです。


罠猟の場合はトラバサミ(金属の匂いがしないように獣油を塗って設置)
狼周り(狼は狭い通路で方向転換できない修正を利用した罠)
鯨骨罠(餌に動物の腱で曲げた鯨骨を混ぜ、狼が餌を食べると胃液で腱が溶け、骨が跳ねるように伸びて狼の胃袋を突き破る罠)
特に効果があったのが毒餌だったそうです。狩狼官は罠を設置する際匂いがつかないように血が滴る兎の皮を靴や手に巻いて臭いをごまかしたそうです。


そんな狩狼官ですが、時代が経つに連れ農民からは嫌われるようになりました。
理由の一つが狼の狩猟の際、農民をおいた手役として徴兵する権利(無報酬、断ると罰金)でした。
滞在費や罠などの経費は現地負担、討伐の際の報奨金も現地の共同体が支払う事になっていました。
また11世紀前後から狼を狩ると周囲8キロの各家庭から税を徴する権利が与えられ、家が密集したエリアでしか狼を狩らなかったそうです。


イギリス方面では農民にも狼狩りの権利が与えられており、税の代わりに狼の首を収める制度があって、16世紀頃には狼はほぼ絶滅したそうです。



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