「ここが変だよ異世界トリップ」

パクリ田盗作@カクヨムコン3参戦中

ここが変だよ異世界トリップ 冒険者ギルド編その1



私は冒険者ギルドに違和感を持ちます。
特に国とは別の独立機構、全世界に規模があり、場合によっては開拓村に近い農村にも支部がある。国からの徴兵を突っぱねる権利がある(もしくは国同士の戦争には非参戦)という世界規模の冒険者ギルド、ありえねーよと叫びたい。


否定するだけでは芸がないのでそんな世界規模の冒険者ギルドが存在し、国が黙認容認する理由を考えたいと思います。


1:まず魔王や魔物など世界規模で人類を脅かす敵対存在がいて、それに対抗するために冒険者ギルドができた。
国が容認黙認する理由:自国の兵を動かすと経費がかさむ。戦死者への保証などしないといけない。他国との領土問題などで広範囲に展開できない。
自由に動ける遊撃組織であり、自国の兵を動かすより経費が安く、死亡は自己責任なので遺族年金など払わなくてすむことから容認している。


2:作品の世界は一神教のみで、各国の国王は神権王政(神によってその国の王として認められる)世界観。
冒険者ギルドはその一神教の下部組織で宗教が保証人だから国も容認し、徴兵などすれば宗教に喧嘩を売ることになるので大人しくしている。


この二つなら世界規模の冒険者ギルドがあっても納得できるのではないでしょうか?


世界規模の冒険者ギルドが存在するにはいくつかの要因が必要だと思います。


1:世界規模の脅威がある
最初に述べた魔王など人類の敵がいて、冒険者ギルドは最優先で対応する。
逆にこれがないと冒険者ギルドが世界規模の脅威と国から認定されて国家VS冒険者ギルドというファンタジー世界で世界大戦が勃発してしまうのではと思います。


2:電話やインターネットなど世界的通信網が存在する。
これがないと横の繋がりがなく地方のギルドから国や魔王が情報や街道を封鎖して連絡できないようにしてギルドを各個撃破されたり、ギルドとして連携が取れないのではないでしょうか?
幾つかの作品ではギルドの最高機密として全てのギルド支部と即座に連絡が取れる通信設備やアイテムが存在します。


3:スムーズな流通網や移動手段がその作品世界には存在する。
流通がスムーズでないと世界規模の冒険者ギルドと言うのは存在できないと思います。
例えばAというギルドでは対処できない案件が発生、Bというギルドから冒険者を送って解決するにはスムーズに移動できる手段がないと移動している最中に問題悪化、下手すれば手遅れで村や街が壊滅した頃に派遣された冒険者が到着ということもあります。
逆にギルドの支部がない辺境の村でゴブリンが発生、村が襲われる前にギルドに助けを求めることになったとして村人がギルドに辿り着き、冒険者を雇って戻るのに数ヶ月もかかったらお話にならないのでは?


4:独自の収入元がある。
組織運営にはお金が必要です。世界規模となればその経費の額も跳ね上がるでしょう。
依頼手数料だけで組織を賄えるでしょうか?
仮に依頼手数料だけでまかなえたとすれば冒険者ギルドには毎日山のような案件が送られ、任務達成率も90%以上という優秀な冒険者達がいることになるのではないでしょうか?
国から補助金貰っているという設定はつけてはいけません。
補助金を貰っている=国に負い目がある=徴兵を断りにくいという構図が出来上がると思います。
補助金はもらうけど国の要請は突っぱねるなんてしたら、補助金打ち切られますよね?


5:ギルド所属する冒険者は鉄の規律で律しているか、全員人格者である。
異世界トリップ物のテンプレで主人公が冒険者登録しようとするとちょっかいを掛けてくる酔っぱらい冒険者がいますよね?
世界規模冒険者ギルドではありえないというか、あってはいけない存在だと私は思います。
国にとって世界規模冒険者ギルドは表向き協力していますが、自分の国の法律を無視する武装集団にいつ成り代わってもおかしくない存在です。
問題を起こす冒険者がいれば国の執政者は槍玉に挙げて国に有利な条約を結ばせようとするのではないでしょうか?
ギルド側としては国に弱みを見せないために規律を徹底するか、登録前に人格調査や複数の推薦がないと登録できないシステムで対応するのではないでしょうか?



世界規模の統一冒険者ギルドは違和感がありますが、国家運営(一種のハローワーク、ギルド職員は公務員)だったり、人材派遣会社的経営をしている冒険者ギルドで各村に営業に行ってゴブリン退治の依頼とかを取ってくるとかだったらありだと思います。

          

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