【書籍化作品】無名の最強魔法師
森の迷宮エルフガーデン攻略(3)
階段を下りていく。
景色がいきなり変わる事がなく次の階下へと到着すると周囲を見渡す。
壁は緑色の煉瓦で作られている。
1階層は、普通の茶色い煉瓦で作られていた。
2階層はまた違った内容で作られているかも知れない。
しばらく歩くと30センチほどのダンゴムシが壁に張り付いているのを見つける事ができた。
「ふむ……」
とりあえず、30匹近くいるダンゴムシの甲羅を1匹壁から剥して裏側を見る。
黄色い斑点が裏側にあるダンゴムシだ。
「ちょっと大きいダンゴムシってところだな……」
アライ村にいた時も、石の裏とかにダンゴムシを見かけたことがある。
とても小さく1センチにも満たないサイズであったが……。
こいつは、大きくてかっこいいな!
「よし、一匹持って帰ろう」
俺は、ジタバタするダンゴムシを脇に抱えると歩きだす。
すると、仲間が突然、壁に張り付いていたダンゴムシ達の甲羅に丸い目が生れると真っ赤に光り輝き「ぎゅおおおおおおん」と叫び始めた。
こ、これは……ま、まさか……。
俺が向かう先だった方向から無数の2メートルを超すダンゴムシ達が甲羅に無数の目を作り出し、赤く光らせている。
どうやら……俺の事を敵だと思っているようだ。
「…………ほら、行っていいぞ――」
俺は脇に抱えていたダンゴムシをリリースする。
ダンゴムシは丸まって転がっていくと3メートルはあるダンゴムシに体に上っていくではないか。
気が付けばダンゴムシの目も青くなった後に、甲羅から目が消えたあと回頭したあと来た道を戻っていく。
「ふむ……」
俺はチラリと壁でモゾモゾと動いて緑色の煉瓦を食べているダンゴムシを一匹、壁から引き剥がす。
すると、子供ダンゴムシ達は、また唸り声を上げると、すぐに親ダンゴムシが甲羅に赤い目を出現させて姿を現した。
すかさず脇に抱えていたダンゴムシを親ダンゴムシに向けてリリースする。
すると、すぐに親ダンゴムシはかえっていく。
そんな事を10回ほど繰り返していると法則が掴めてきた。
どうやら、これは純心な子供心を利用して、カッコいい子供ダンゴムシを持って帰らせようとした所で親ダンゴムシに攻撃させるという、とてもできた罠のようだ。
おそらく俺じゃなかったら引っかかっていたことだろう。
これから迷宮に潜るからダンゴムシは諦めるとして、帰りにはもって帰ることにしよう。
2メートルのダンゴムシも捨てがたいが、さすがにギルドに所属してるメンバーに何か言われそうだからな……。
30センチで我慢しておこう。
俺の予想どおり……親ダンゴムシが2階層の魔物だったようだ。
そして子供ダンゴムシを持ってこない限り襲ってはこない。
1階層の方が大変な気がするが……。
この迷宮の基準がよく分からないな。
普通は、潜れば潜るほど魔物ってのは強くなるものだと思うんだが――。
「めっちゃ早く着いたな……」
【探索】の魔法で調べた時に、魔物の数から言って処理を含めると10分ほどの距離だと思っていたが3分足らずで階段に到着してしまった。
「さて、3階は何が出るのか……」
階段を下りていく。
階下へ降りると、そこには巨大なカブトムシやクワガタが存在していた。
「す、すごいな……」
思わず俺は一人叫んでいた。
アライ村でも、5メートルを超すような巨大な昆虫カブトムシやクワガタなんて存在していなかった。
コレは、ある意味……昆虫大決戦が出来るシュチュエーションではないだろうか?
ぜひ、何匹か持ってかえりたい!
むしろ仲間にしたい!
そんな事を考えている俺にカブトムシは気が付いたのか、ゆっくりと向かってくる。
それも角を下から突き上げるように近づいてくる。
これは間違いなく……決闘の証。
「ふっ……この俺に正面から突っ込んでくるとはいい度胸だ……」
俺は身構える。
そして……具体的には言えないが、男の唯一の弱点を角で掬い上げられるように打撃された。
一瞬、時が止まる。
本当に時が止まったわけではないが……。
俺はその場に倒れ伏した。
「き……きさま……卑怯だ……ぞ……」
俺は震える脚で立ち上がる。
こいつは許さん!
「いいだろう。手加減はなしだ!」
俺とカブトムシの対決が今始まった!
そしてわずか10秒で勝敗がついた。
角を持って投げ飛ばして俺の勝ち。
「ふっ……貴様の敗因は唯一つだ! この俺を怒らせたことだ!」
俺は痛みを堪えながら、転がって目を回しているのか動かないカブトムシに向かって勝利宣言をした。
景色がいきなり変わる事がなく次の階下へと到着すると周囲を見渡す。
壁は緑色の煉瓦で作られている。
1階層は、普通の茶色い煉瓦で作られていた。
2階層はまた違った内容で作られているかも知れない。
しばらく歩くと30センチほどのダンゴムシが壁に張り付いているのを見つける事ができた。
「ふむ……」
とりあえず、30匹近くいるダンゴムシの甲羅を1匹壁から剥して裏側を見る。
黄色い斑点が裏側にあるダンゴムシだ。
「ちょっと大きいダンゴムシってところだな……」
アライ村にいた時も、石の裏とかにダンゴムシを見かけたことがある。
とても小さく1センチにも満たないサイズであったが……。
こいつは、大きくてかっこいいな!
「よし、一匹持って帰ろう」
俺は、ジタバタするダンゴムシを脇に抱えると歩きだす。
すると、仲間が突然、壁に張り付いていたダンゴムシ達の甲羅に丸い目が生れると真っ赤に光り輝き「ぎゅおおおおおおん」と叫び始めた。
こ、これは……ま、まさか……。
俺が向かう先だった方向から無数の2メートルを超すダンゴムシ達が甲羅に無数の目を作り出し、赤く光らせている。
どうやら……俺の事を敵だと思っているようだ。
「…………ほら、行っていいぞ――」
俺は脇に抱えていたダンゴムシをリリースする。
ダンゴムシは丸まって転がっていくと3メートルはあるダンゴムシに体に上っていくではないか。
気が付けばダンゴムシの目も青くなった後に、甲羅から目が消えたあと回頭したあと来た道を戻っていく。
「ふむ……」
俺はチラリと壁でモゾモゾと動いて緑色の煉瓦を食べているダンゴムシを一匹、壁から引き剥がす。
すると、子供ダンゴムシ達は、また唸り声を上げると、すぐに親ダンゴムシが甲羅に赤い目を出現させて姿を現した。
すかさず脇に抱えていたダンゴムシを親ダンゴムシに向けてリリースする。
すると、すぐに親ダンゴムシはかえっていく。
そんな事を10回ほど繰り返していると法則が掴めてきた。
どうやら、これは純心な子供心を利用して、カッコいい子供ダンゴムシを持って帰らせようとした所で親ダンゴムシに攻撃させるという、とてもできた罠のようだ。
おそらく俺じゃなかったら引っかかっていたことだろう。
これから迷宮に潜るからダンゴムシは諦めるとして、帰りにはもって帰ることにしよう。
2メートルのダンゴムシも捨てがたいが、さすがにギルドに所属してるメンバーに何か言われそうだからな……。
30センチで我慢しておこう。
俺の予想どおり……親ダンゴムシが2階層の魔物だったようだ。
そして子供ダンゴムシを持ってこない限り襲ってはこない。
1階層の方が大変な気がするが……。
この迷宮の基準がよく分からないな。
普通は、潜れば潜るほど魔物ってのは強くなるものだと思うんだが――。
「めっちゃ早く着いたな……」
【探索】の魔法で調べた時に、魔物の数から言って処理を含めると10分ほどの距離だと思っていたが3分足らずで階段に到着してしまった。
「さて、3階は何が出るのか……」
階段を下りていく。
階下へ降りると、そこには巨大なカブトムシやクワガタが存在していた。
「す、すごいな……」
思わず俺は一人叫んでいた。
アライ村でも、5メートルを超すような巨大な昆虫カブトムシやクワガタなんて存在していなかった。
コレは、ある意味……昆虫大決戦が出来るシュチュエーションではないだろうか?
ぜひ、何匹か持ってかえりたい!
むしろ仲間にしたい!
そんな事を考えている俺にカブトムシは気が付いたのか、ゆっくりと向かってくる。
それも角を下から突き上げるように近づいてくる。
これは間違いなく……決闘の証。
「ふっ……この俺に正面から突っ込んでくるとはいい度胸だ……」
俺は身構える。
そして……具体的には言えないが、男の唯一の弱点を角で掬い上げられるように打撃された。
一瞬、時が止まる。
本当に時が止まったわけではないが……。
俺はその場に倒れ伏した。
「き……きさま……卑怯だ……ぞ……」
俺は震える脚で立ち上がる。
こいつは許さん!
「いいだろう。手加減はなしだ!」
俺とカブトムシの対決が今始まった!
そしてわずか10秒で勝敗がついた。
角を持って投げ飛ばして俺の勝ち。
「ふっ……貴様の敗因は唯一つだ! この俺を怒らせたことだ!」
俺は痛みを堪えながら、転がって目を回しているのか動かないカブトムシに向かって勝利宣言をした。
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