絶対守護者の学園生活記
恋慕
「お姉様を救ってくれてありがとう」
……あぁ、そういえば出発する前にアリスにそんなこと言われてたな。
色んなことが起こりすぎて忘れてたわ。
「救ったって呪いのことか?」
「それもある。なぜレオンがそんなことを出来るのかは聞かない。ただ、今は感謝の気持ちを受け取ってほしい」
頭を深く下げるアリス。別に俺はただ思うがままに行動しただけだ。だから
「頭を上げてくれ、アリス。そんなことをして欲しかったわけじゃない」
「それでもだ。お姉様の心からの笑顔を見たのはとても久し振りだった。あの日から、お姉様が苦しむ姿を見たくないからと私は考えた末に剣の道を選んだ。全てはお姉様を守る為に」
過去に聞いた時は「お姉様を悪い虫から守る為」と言っていたが、それはあくまでも過程でのことだ。本来の理由はシャルに対してアリスが出来ることで思い付いたのがそれだっただけ。
「だがある日、お姉様は私に言った。もうこんな私は放って、自分の幸せを追い求めてと。その時の私はレオンがいなくなってしまったと聞いて、気持ちを紛らわすためにより鍛錬に取り組んでいたのをお姉様が見て、とても心苦しかったみたいなんだ」
すれ違ってるというかなんというか。苦しむ姿を見たくないと思って始めた鍛錬がよりシャルを苦しませていたと。
「さらにその後、再会したレオンと私は結ばれた。私は幸せだったし、お姉様もそれを喜んでくれた。でも私はこう思った。私だけが幸せでいいのか、お姉様こそ本当に幸せにならないといけない人なのではないかと」
互いが互いを思いやるばかりに、様々な感情が交錯していく。王女姉妹は長い間、様々なことを思いながら過ごしてきたのだろう。
「そしてお前はお姉様を救ってくれた。全ての元凶であった呪いを解いてくれた。獣人国から帰ってきたお姉様の変わりぶりを見て驚いたぞ。だからレオン、お前にはお姉様の気持ちについてしっかりと考えて欲しい。お姉様がやっと幸せを掴めるチャンスなんだ」
再び頭を下げるアリス。
「分かったよ。だからアリスはもう気にしないで楽になってくれ」
俺はアリスの腰に手をやり抱き寄せる。
アリスもそのまま俺に身を任せるように肩に寄りかかる。
「レオンに出会えて、本当に良かった……」
涙を浮かべながら綺麗な笑顔を浮かべるアリス。
それを見て思い出すのは再会した時のこと。その場の空気に流され、二度会っただけのアリスとキスをしてしまった。
だが今の関係はその時とは違う。
「アリス……」
アリスの頬に手を当て、そっと互いの唇を触れ合わせる。
アリスは嫌がることなく受け入れてくれている。そのまま啄むような軽いキスを何度か繰り返す。
「ふぁ……ん、んん………む……」
時折零れる吐息と、アリスの少しうわずったような声に興奮を覚えてしまう。
しばらくそれを繰り返した後、離れる。
「……慣れているな、レオンは。私はこんなにもドキドキしているというのに」
ジトっとした目で、自身の胸に手を当てながらこちらを見てくるアリス。
そりゃカレンと経験してきたわけでして……
「……もっとしてくれたら許す」
恥ずかしそうに、聞こえるか聞こえないかといったぐらいの小さな声でそう呟くアリス。
流石に俺も我慢の限界である。
再び唇を触れ合わせたが、今度はアリスの咥内に舌を侵入させる。
「んん!」
突然のことに目を見開いて驚いていたが、すぐに目を閉じて受け入れてくれる。
ちゅぷ……と静かな部屋のなかで響く水音。互いの唾液を混じり合わせながら求め合う。体験したことのない快感にアリスはたまにビクンと小さく震え上がる。
俺もアリスも、ただただ無心で気持ちを確かめあっていた。
「こ、れ……は……?」
あまりの出来事に、アリスの目はとろんとしており頬は上気している。ハァハァと息は荒くなっているが、そこからは色気のようなものを感じた。
俺はそっとアリスをベッドの上に押し倒した。
これからしようとしていることが分かったのか、シーツをぎゅっと掴んでいる。
「その、初めてだから優しく……」
俺はアリスの言葉にしっかりと頷いたあと、服を脱がせ始めた。
……あぁ、そういえば出発する前にアリスにそんなこと言われてたな。
色んなことが起こりすぎて忘れてたわ。
「救ったって呪いのことか?」
「それもある。なぜレオンがそんなことを出来るのかは聞かない。ただ、今は感謝の気持ちを受け取ってほしい」
頭を深く下げるアリス。別に俺はただ思うがままに行動しただけだ。だから
「頭を上げてくれ、アリス。そんなことをして欲しかったわけじゃない」
「それでもだ。お姉様の心からの笑顔を見たのはとても久し振りだった。あの日から、お姉様が苦しむ姿を見たくないからと私は考えた末に剣の道を選んだ。全てはお姉様を守る為に」
過去に聞いた時は「お姉様を悪い虫から守る為」と言っていたが、それはあくまでも過程でのことだ。本来の理由はシャルに対してアリスが出来ることで思い付いたのがそれだっただけ。
「だがある日、お姉様は私に言った。もうこんな私は放って、自分の幸せを追い求めてと。その時の私はレオンがいなくなってしまったと聞いて、気持ちを紛らわすためにより鍛錬に取り組んでいたのをお姉様が見て、とても心苦しかったみたいなんだ」
すれ違ってるというかなんというか。苦しむ姿を見たくないと思って始めた鍛錬がよりシャルを苦しませていたと。
「さらにその後、再会したレオンと私は結ばれた。私は幸せだったし、お姉様もそれを喜んでくれた。でも私はこう思った。私だけが幸せでいいのか、お姉様こそ本当に幸せにならないといけない人なのではないかと」
互いが互いを思いやるばかりに、様々な感情が交錯していく。王女姉妹は長い間、様々なことを思いながら過ごしてきたのだろう。
「そしてお前はお姉様を救ってくれた。全ての元凶であった呪いを解いてくれた。獣人国から帰ってきたお姉様の変わりぶりを見て驚いたぞ。だからレオン、お前にはお姉様の気持ちについてしっかりと考えて欲しい。お姉様がやっと幸せを掴めるチャンスなんだ」
再び頭を下げるアリス。
「分かったよ。だからアリスはもう気にしないで楽になってくれ」
俺はアリスの腰に手をやり抱き寄せる。
アリスもそのまま俺に身を任せるように肩に寄りかかる。
「レオンに出会えて、本当に良かった……」
涙を浮かべながら綺麗な笑顔を浮かべるアリス。
それを見て思い出すのは再会した時のこと。その場の空気に流され、二度会っただけのアリスとキスをしてしまった。
だが今の関係はその時とは違う。
「アリス……」
アリスの頬に手を当て、そっと互いの唇を触れ合わせる。
アリスは嫌がることなく受け入れてくれている。そのまま啄むような軽いキスを何度か繰り返す。
「ふぁ……ん、んん………む……」
時折零れる吐息と、アリスの少しうわずったような声に興奮を覚えてしまう。
しばらくそれを繰り返した後、離れる。
「……慣れているな、レオンは。私はこんなにもドキドキしているというのに」
ジトっとした目で、自身の胸に手を当てながらこちらを見てくるアリス。
そりゃカレンと経験してきたわけでして……
「……もっとしてくれたら許す」
恥ずかしそうに、聞こえるか聞こえないかといったぐらいの小さな声でそう呟くアリス。
流石に俺も我慢の限界である。
再び唇を触れ合わせたが、今度はアリスの咥内に舌を侵入させる。
「んん!」
突然のことに目を見開いて驚いていたが、すぐに目を閉じて受け入れてくれる。
ちゅぷ……と静かな部屋のなかで響く水音。互いの唾液を混じり合わせながら求め合う。体験したことのない快感にアリスはたまにビクンと小さく震え上がる。
俺もアリスも、ただただ無心で気持ちを確かめあっていた。
「こ、れ……は……?」
あまりの出来事に、アリスの目はとろんとしており頬は上気している。ハァハァと息は荒くなっているが、そこからは色気のようなものを感じた。
俺はそっとアリスをベッドの上に押し倒した。
これからしようとしていることが分かったのか、シーツをぎゅっと掴んでいる。
「その、初めてだから優しく……」
俺はアリスの言葉にしっかりと頷いたあと、服を脱がせ始めた。
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