Creation World Online
第25話
➖【CWO総合攻略掲示板】➖
566.『りりり』
第1界層攻略されたみたいだな。
567.『マヨチキン』
せやな。ところで第2界層って何があるん?
568.『リフュー』
>567
確かギルド管理局とビーチがあったと思う。
569.『りりり』
>568
ま じ か !水着の女の子眺め放題!やったぜ!初めて攻略組に感謝した。
570.『ユリ』
>569
うわ…変態。近づかんようにしとこ
571.『NOOR』
>569.
それは思う。
572.『ディン』
ギルド【創世騎士団】メンバー募集。
573.『リフュー』
>572
つ【ギルド募集専用掲示板】
574.『ディン』
試験があるから、自信のある奴だけ来い。
575.『フレン』
>574
話聞こうぜ、折角リフュー君が教えてくれてんだから。ここでするのは場違いだろ?
576.『ユリ』
>575
綺麗なお姉さんにしか興味がないフーさんが真面目なコメントを!?まさか…大規模破壊イベント的なものが来る予兆!?
578.『NOOR』
急げ!みんな!建築家プレイヤー達に砦を作らせるんだ!
579.『マヨチキン』
>578
ただのプレイヤーだけじゃ足りん!【棟梁】連れてこい!
580.『りりり』
俺は全力でポーション生成しまくってくる!
581.『フレン』
お ま え ら
582.『ユリ』
>581
はい
583.『NOOR』
>581
はい
584.『マヨチキン』
>581
はい
585.『りりり』
>581
へい
586.『ディン』
おまえらうるさい
_________________
☆
第2界層に辿り着いて少し経つと、疎らにだがプレイヤー達が【エルト】のモノリス前に現れる。
プレイヤー達はモノリスの前で話し合ったり、街中に走って行ったりなどかなり自由だった。
ちなみにキョウラクや他のメンバーは既に解散しており、思い思いに過ごすそうだ。
俺がアンリを見つけようとプレイヤー達の群れを眺めていると、ポンポンと肩を叩かれる。
振り向いてみると粘着質な笑みを浮かべる中学生位の少年が立っていた。
少年はこちらを見ながら偉そうにこう言う。
「おいお前、お前を僕のギルドに入れてやる」
「…は?」
正直理解が追いつかない。今こいつはなんて言った?
俺があまりにも突然な出来事に唖然としていると目の前の少年は何を思ったか、俺と馴れ馴れしく肩を組んでくる。身長が足りないから背伸びしてるみたいだけど。
「お前はラッキーだぞ。この僕、ディン様のギルド【創世騎士団】に試験無しで入れるんだからな!」
「いや、俺は別に…」
「シュウく〜ん!」
ディンと名乗った少年が意味のわからないことを言い出したので俺は断ろうとするとアンリの声が聴こえる。
声が聴こえた方向を向くと輝くような笑顔でこっちに手を振りながら走ってくるアンリの姿が見えた。
ディンの方向を見るとアンリを見て固まっている。嫌な予感がするな。
「はぁ…はぁ…お疲れ様です、シュウ君。それにしてもこの界層は暑いですね…ところで何をしてるんですか?」
「お前を待ってたんだよ。さ、行こうぜ」
俺は危ないやつには関わらないようにしよう、と思いその場から立ち去ろうとすると「待て!」とディンに呼び止められる。
ディンは俺たちの前に回り込むとニヤーっと笑いながらこう言った。
「その女も一緒に入れてやる。さあ、女こっちに来い」
「嫌ですよ気持ち悪い!シュウ君早く行きましょう?」
「あ、ああ、そうだな」
アンリに「気持ち悪い」と言われたディンは顔を真っ赤にすると、おもむろに剣を取り出した。危ないな。
「このクソアマ!優しく言ってやりゃ調子に乗りやがって!」
そしてディンは切っ先をアンリに向けて唾を吐きながらそう叫ぶ。アンリがさらに嫌な顔してるぞ。
嫌な顔をされたディンは遂にキレて「貴様ぁああああ!」と叫びながらアンリに斬りかかって行ったので、俺は顔面にハイキックを決めてやるとバランスを崩したディンは無様にも地面に叩きつけられ、3回ほどバウンドして滑りながら止まる。
「お"まぇ"らぁああああああああああ!」
「うるせえよ。なに人の連れに手え出してんだはっ倒すぞ」
「シュウ君もうはっ倒してます」
アンリが俺にツッコミを入れるともう限界だったのかディンは気絶する。
すると周りのプレイヤーから拍手が送られた。なんだか恥ずかしいな。
気恥ずかしくなってしまった俺はそそくさとその場を後にするのであった。
☆
「わあ〜!すごい眺めですね!」
「ああ、綺麗な海だな」
あの後俺たちは近くの海が見える宿屋を取ってその部屋の窓から海を眺めていた。
「そういえば、下に水着が売ってあったみたいだから後で見に行かないか?」
「え!海に入れるんですか!?是非行きましょう!」
そう言うとアンリはバタバタと部屋を出て行ってしまう。行動の早いやつだ。
俺も部屋を出て階下にある水着コーナーに行くと何人もの男女のカップルが仲睦まじく水着を見ていた。
アンリの姿を探していると変わった形のパーカーを見つけた。
「【ウーギーの番パーカー】?なんだこれ」
ウーギーと言うのはオスとメスで名前と姿が違うのが特徴の水生のモブである。ウーがメスでギーがオスである。
そんなウーとギーを模したパーカーは薄手の生地で袖の部分からヒレを表しているかのようなヒラヒラが出ていて、男性用なら背中には「I LOVE Wu」女性用なら背中に「I LOVE Guy」と書かれていて、ちょっと人前に出るのは恥ずかしい仕様となっていた。誰がこんなもの考えたのだろう。
「あ、シュウ君!遅いですよ!」
「ん?ああ、悪い悪い」
俺が【ウーギーの番パーカー】を見ているとアンリからそう声をかけられる。
アンリの手には2着の水着が握られており、片方は水色をベースにしてヒラヒラとしたレースがあしらわれたホルターネックタイプの水着と緑色のパレオタイプの水着が握られていた。おそらくこの2つで悩んでいるのだろう。
「シュウ君、どっちの方がいいと思いますか?」
「ん?どっちでもいいんじゃないか?」
案の定悩んでいたアンリに俺がそう返すとアンリは少し不機嫌そうな顔をする。
「まったく、シュウ君は女心がわかってませんね!ついてきてください!」
「お、おい。どこに行くんだよ?」
そう言うとアンリは俺の手を引っ張って水着コーナーの奥へと進むと試着室の前で止まる。
「えっと…アンリさん?」
「シュウ君、私が今からこの2つを試着するので感想を聞かせてください!」
「いや、だから俺の話…」
俺の話を遮るようにアンリは試着室に入るとカーテンを閉めてしまう。
それから数分後。
「シュウ君、開けますよ?」
「おお、いいぞ」
カーテンが勢いよく開くとそこにはパレオタイプの水着を着たアンリの姿があった。
相変わらず胸の方は貧相だがヒラヒラとしたパレオから見える生足の白色が健全な男子高校生である自分を惑わせる。生足魅惑のマーメイドである。
「シュウ君見過ぎですよ?」
アンリの生足に見惚れているとアンリに注意されてしまう。
アンリはやれやれと首を振ると「次ですよ!」と言ってまたカーテンを閉じる。
それからまた数分経ってカーテンが開かれるとそこにはホルターネックタイプの水着を纏ったアンリが居た。
水色のレースが可愛らしさを醸し出す反面、後ろを振り向けば背中は空いており色気も感じられる。
正直俺の好みで言えば後者のホルターネックタイプの水着が好みである。
「あのー、シュウ君?そろそろ感想が欲しいんですが…」
「ああ、アンリ。とても似合ってて可愛いぞ」
「かわっ…!?ち、ちょっと!いきなりは反則ですよ!」
そう言って顔を赤くするアンリはやっぱり可愛いな、と思ってしまった。
顔を赤くしたアンリは「もう知りません!」と言ってカーテンを閉めると普段の青ローブに着替えて水着を持って会計に行ってしまう。
結局アンリが買ったのはホルターネックタイプの水着と白地に紺のストライプが入ったラッシュガードだった。
俺は適当に売ってあった黒の膝下くらいの長さの海パンを買うと2人で着替えるために部屋に戻るのであった。          
566.『りりり』
第1界層攻略されたみたいだな。
567.『マヨチキン』
せやな。ところで第2界層って何があるん?
568.『リフュー』
>567
確かギルド管理局とビーチがあったと思う。
569.『りりり』
>568
ま じ か !水着の女の子眺め放題!やったぜ!初めて攻略組に感謝した。
570.『ユリ』
>569
うわ…変態。近づかんようにしとこ
571.『NOOR』
>569.
それは思う。
572.『ディン』
ギルド【創世騎士団】メンバー募集。
573.『リフュー』
>572
つ【ギルド募集専用掲示板】
574.『ディン』
試験があるから、自信のある奴だけ来い。
575.『フレン』
>574
話聞こうぜ、折角リフュー君が教えてくれてんだから。ここでするのは場違いだろ?
576.『ユリ』
>575
綺麗なお姉さんにしか興味がないフーさんが真面目なコメントを!?まさか…大規模破壊イベント的なものが来る予兆!?
578.『NOOR』
急げ!みんな!建築家プレイヤー達に砦を作らせるんだ!
579.『マヨチキン』
>578
ただのプレイヤーだけじゃ足りん!【棟梁】連れてこい!
580.『りりり』
俺は全力でポーション生成しまくってくる!
581.『フレン』
お ま え ら
582.『ユリ』
>581
はい
583.『NOOR』
>581
はい
584.『マヨチキン』
>581
はい
585.『りりり』
>581
へい
586.『ディン』
おまえらうるさい
_________________
☆
第2界層に辿り着いて少し経つと、疎らにだがプレイヤー達が【エルト】のモノリス前に現れる。
プレイヤー達はモノリスの前で話し合ったり、街中に走って行ったりなどかなり自由だった。
ちなみにキョウラクや他のメンバーは既に解散しており、思い思いに過ごすそうだ。
俺がアンリを見つけようとプレイヤー達の群れを眺めていると、ポンポンと肩を叩かれる。
振り向いてみると粘着質な笑みを浮かべる中学生位の少年が立っていた。
少年はこちらを見ながら偉そうにこう言う。
「おいお前、お前を僕のギルドに入れてやる」
「…は?」
正直理解が追いつかない。今こいつはなんて言った?
俺があまりにも突然な出来事に唖然としていると目の前の少年は何を思ったか、俺と馴れ馴れしく肩を組んでくる。身長が足りないから背伸びしてるみたいだけど。
「お前はラッキーだぞ。この僕、ディン様のギルド【創世騎士団】に試験無しで入れるんだからな!」
「いや、俺は別に…」
「シュウく〜ん!」
ディンと名乗った少年が意味のわからないことを言い出したので俺は断ろうとするとアンリの声が聴こえる。
声が聴こえた方向を向くと輝くような笑顔でこっちに手を振りながら走ってくるアンリの姿が見えた。
ディンの方向を見るとアンリを見て固まっている。嫌な予感がするな。
「はぁ…はぁ…お疲れ様です、シュウ君。それにしてもこの界層は暑いですね…ところで何をしてるんですか?」
「お前を待ってたんだよ。さ、行こうぜ」
俺は危ないやつには関わらないようにしよう、と思いその場から立ち去ろうとすると「待て!」とディンに呼び止められる。
ディンは俺たちの前に回り込むとニヤーっと笑いながらこう言った。
「その女も一緒に入れてやる。さあ、女こっちに来い」
「嫌ですよ気持ち悪い!シュウ君早く行きましょう?」
「あ、ああ、そうだな」
アンリに「気持ち悪い」と言われたディンは顔を真っ赤にすると、おもむろに剣を取り出した。危ないな。
「このクソアマ!優しく言ってやりゃ調子に乗りやがって!」
そしてディンは切っ先をアンリに向けて唾を吐きながらそう叫ぶ。アンリがさらに嫌な顔してるぞ。
嫌な顔をされたディンは遂にキレて「貴様ぁああああ!」と叫びながらアンリに斬りかかって行ったので、俺は顔面にハイキックを決めてやるとバランスを崩したディンは無様にも地面に叩きつけられ、3回ほどバウンドして滑りながら止まる。
「お"まぇ"らぁああああああああああ!」
「うるせえよ。なに人の連れに手え出してんだはっ倒すぞ」
「シュウ君もうはっ倒してます」
アンリが俺にツッコミを入れるともう限界だったのかディンは気絶する。
すると周りのプレイヤーから拍手が送られた。なんだか恥ずかしいな。
気恥ずかしくなってしまった俺はそそくさとその場を後にするのであった。
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「わあ〜!すごい眺めですね!」
「ああ、綺麗な海だな」
あの後俺たちは近くの海が見える宿屋を取ってその部屋の窓から海を眺めていた。
「そういえば、下に水着が売ってあったみたいだから後で見に行かないか?」
「え!海に入れるんですか!?是非行きましょう!」
そう言うとアンリはバタバタと部屋を出て行ってしまう。行動の早いやつだ。
俺も部屋を出て階下にある水着コーナーに行くと何人もの男女のカップルが仲睦まじく水着を見ていた。
アンリの姿を探していると変わった形のパーカーを見つけた。
「【ウーギーの番パーカー】?なんだこれ」
ウーギーと言うのはオスとメスで名前と姿が違うのが特徴の水生のモブである。ウーがメスでギーがオスである。
そんなウーとギーを模したパーカーは薄手の生地で袖の部分からヒレを表しているかのようなヒラヒラが出ていて、男性用なら背中には「I LOVE Wu」女性用なら背中に「I LOVE Guy」と書かれていて、ちょっと人前に出るのは恥ずかしい仕様となっていた。誰がこんなもの考えたのだろう。
「あ、シュウ君!遅いですよ!」
「ん?ああ、悪い悪い」
俺が【ウーギーの番パーカー】を見ているとアンリからそう声をかけられる。
アンリの手には2着の水着が握られており、片方は水色をベースにしてヒラヒラとしたレースがあしらわれたホルターネックタイプの水着と緑色のパレオタイプの水着が握られていた。おそらくこの2つで悩んでいるのだろう。
「シュウ君、どっちの方がいいと思いますか?」
「ん?どっちでもいいんじゃないか?」
案の定悩んでいたアンリに俺がそう返すとアンリは少し不機嫌そうな顔をする。
「まったく、シュウ君は女心がわかってませんね!ついてきてください!」
「お、おい。どこに行くんだよ?」
そう言うとアンリは俺の手を引っ張って水着コーナーの奥へと進むと試着室の前で止まる。
「えっと…アンリさん?」
「シュウ君、私が今からこの2つを試着するので感想を聞かせてください!」
「いや、だから俺の話…」
俺の話を遮るようにアンリは試着室に入るとカーテンを閉めてしまう。
それから数分後。
「シュウ君、開けますよ?」
「おお、いいぞ」
カーテンが勢いよく開くとそこにはパレオタイプの水着を着たアンリの姿があった。
相変わらず胸の方は貧相だがヒラヒラとしたパレオから見える生足の白色が健全な男子高校生である自分を惑わせる。生足魅惑のマーメイドである。
「シュウ君見過ぎですよ?」
アンリの生足に見惚れているとアンリに注意されてしまう。
アンリはやれやれと首を振ると「次ですよ!」と言ってまたカーテンを閉じる。
それからまた数分経ってカーテンが開かれるとそこにはホルターネックタイプの水着を纏ったアンリが居た。
水色のレースが可愛らしさを醸し出す反面、後ろを振り向けば背中は空いており色気も感じられる。
正直俺の好みで言えば後者のホルターネックタイプの水着が好みである。
「あのー、シュウ君?そろそろ感想が欲しいんですが…」
「ああ、アンリ。とても似合ってて可愛いぞ」
「かわっ…!?ち、ちょっと!いきなりは反則ですよ!」
そう言って顔を赤くするアンリはやっぱり可愛いな、と思ってしまった。
顔を赤くしたアンリは「もう知りません!」と言ってカーテンを閉めると普段の青ローブに着替えて水着を持って会計に行ってしまう。
結局アンリが買ったのはホルターネックタイプの水着と白地に紺のストライプが入ったラッシュガードだった。
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