女神の加護を持つ死神
冒険者登録 3
「まぁ、そちらの方は全員起きた様だし、鑑定の方を始めても良いか?」
「ああ、そうだな。元々、そういう理由でここに通されたんだっけ」
「じゃあ、準備させるぞ」
「……退いておいた方がいいか?」
「いや、その場にいてくれて構わん。こちらもなるべく早く終わらせるから」
そう言い、ギルマスは「入れ」と言った。
すると、扉が開き六人の黒服に身を包んだ男女達が入ってくる。
全員両手で水晶を抱えている。
あれが、鑑定が出来る水晶なんだろう……見た目はただのデカイ水晶だけど。
それを俺たちの目の前に起き終えると、一斉に部屋の外へと出て行った。
まぁ、外で待機している様だけれども。
それは、仕方のない事なんだろう。
ギルマス自身が出て来てやっているのだから、警備という事なのだろう。
「これが、ステータスを測る水晶だ」
「……質問だけど、この水晶で測れない制限ってのはないよな?」
「俺がこの仕事について聞いたことはないが……絶対って訳じゃないな」
やべぇー。不安になって来た。
俺はもしかしたらいけるかもしれないが、アルだけは絶対に無理だろう。
こいつ、マジで可笑しいからな。
魔法だろうがなんだろうが、「ほい」の一言で全てやってのけてしまうのだから。
……今更だが、こいつマジでなんなんだろう。
神のステージも絶対に超してるぞ。
『酷い言い草じゃな』
『いや、事実だから』
酷い言い草でも何でもないだろう。
事実だし。
……というか、なんで念話?
『こんな会話してたらギルマスにビビられるじゃろ』
『そういうの以外に気にするんだな」
『うるさいのじゃ』
『はいはい』
『……話を戻すのじゃが、キラリも同じぐらいじゃと、思うのじゃ』
『……ねぇよ。……ないよな?』
俺、そんな場所まで行ってないよな?
……よな。
……やべー、怖くなって来た。
「……何に怯えてるのか知らんが、とりあえずやってくれよ?」
「あ、ああ。そっちは問題ない」
「……? ……じゃあ水晶の上に手をかざしてくれ」
言われた通りに俺たちは、水晶の上に手をかざした。
「その水晶に魔力を流してくれ。そうしたら、水晶が反応する」
「分かった」
そう言いながら、俺は念話を起動する。
『流す魔力の量で測るのかな? それだと少しだけ流せばいいだけなんだけど』
『多分、違うじゃろ。流した魔力からその人の力の強さでも測るんじゃないのか? 量は関係ないと思うのじゃ』
『全てはやってみたら分かることですよ。それに、この水晶六つ分なら、キラリ様のお金で普通に弁償できますから』
『弁償は確定なのかよ……』
ソラさん。壊す前提で話されると、超怖いよ。
弁償が可能としても、そういう事は言わないで欲しい。
そんな風に思いながら、俺は念話を切る。
「……じゃあ、やるぞ」
俺は、水晶に向かって魔力を流し始めた。
全員やり始めた様だ。
すると、水晶が青く輝きだした。とても強い光を放っている。
部屋全体が、青い様にさえ見える。
……というか、これはいつ止まるの?
もう1分ぐらいずっと光っぱなしだけど。
そんな疑問を持った時、光が今までとは比べものにならないぐらい更に光った。
ーーと思った瞬間、全員の水晶が割れた。
………………………………………。
……………………………………。
…………………………………。
………………………………。
……………………………。
…………………………。
「………………………」
「「「「「「………………………」」」」」」
数秒なのか、数分なのか、分からないぐらい静かにゆっくりと沈黙の時が続く。
全員、何も話したくない様にも見える。
……というか、現実を受け止められないでいる。
「……割っちゃった」
「割っちゃったじゃないのじゃ!! やばいのじゃよ!」
「わわわっ……どうするのですぅ〜!!」
「本当にだ! 何してるのじゃ主人は!!」
「ご主人様だけじゃなくて、儂達全員なのだ! というか、どうするのだ!」
「弁償のお金を出しましょうか?」
焦りまくる俺達(一人だけ超冷静)は、とりあえずと言わぬがばかりに、ギルマスの方を向いた。
ギルマスは目を開けたまま、現実を受け止めたくないからか石の様に固まるかの様にして、息もしてない様に固まっている。
……やってしまった。
「おい! 生きてるか! 起きろ!」
「回復魔法じゃっ! 早く、誰か早く!」
「外にいる人達を呼べば良いのー!」
「やばい! 外にいる者は全員、気絶してるのだ!」
「下から呼べば良いだろ! 下なら我等の影響はないはずだ!」
「下の方々も全員、気絶されてますよ?」
なんで、ソラはそんなに冷静なんだよ!
……というか、マジでどうしようこれは。
なんで、こんな風に毎回合わなければいけないんだ?
俺達はまともにステータスも測れないのかよ。
というか、冒険者の道って険し過ぎるだろ!!
「ああ、そうだな。元々、そういう理由でここに通されたんだっけ」
「じゃあ、準備させるぞ」
「……退いておいた方がいいか?」
「いや、その場にいてくれて構わん。こちらもなるべく早く終わらせるから」
そう言い、ギルマスは「入れ」と言った。
すると、扉が開き六人の黒服に身を包んだ男女達が入ってくる。
全員両手で水晶を抱えている。
あれが、鑑定が出来る水晶なんだろう……見た目はただのデカイ水晶だけど。
それを俺たちの目の前に起き終えると、一斉に部屋の外へと出て行った。
まぁ、外で待機している様だけれども。
それは、仕方のない事なんだろう。
ギルマス自身が出て来てやっているのだから、警備という事なのだろう。
「これが、ステータスを測る水晶だ」
「……質問だけど、この水晶で測れない制限ってのはないよな?」
「俺がこの仕事について聞いたことはないが……絶対って訳じゃないな」
やべぇー。不安になって来た。
俺はもしかしたらいけるかもしれないが、アルだけは絶対に無理だろう。
こいつ、マジで可笑しいからな。
魔法だろうがなんだろうが、「ほい」の一言で全てやってのけてしまうのだから。
……今更だが、こいつマジでなんなんだろう。
神のステージも絶対に超してるぞ。
『酷い言い草じゃな』
『いや、事実だから』
酷い言い草でも何でもないだろう。
事実だし。
……というか、なんで念話?
『こんな会話してたらギルマスにビビられるじゃろ』
『そういうの以外に気にするんだな」
『うるさいのじゃ』
『はいはい』
『……話を戻すのじゃが、キラリも同じぐらいじゃと、思うのじゃ』
『……ねぇよ。……ないよな?』
俺、そんな場所まで行ってないよな?
……よな。
……やべー、怖くなって来た。
「……何に怯えてるのか知らんが、とりあえずやってくれよ?」
「あ、ああ。そっちは問題ない」
「……? ……じゃあ水晶の上に手をかざしてくれ」
言われた通りに俺たちは、水晶の上に手をかざした。
「その水晶に魔力を流してくれ。そうしたら、水晶が反応する」
「分かった」
そう言いながら、俺は念話を起動する。
『流す魔力の量で測るのかな? それだと少しだけ流せばいいだけなんだけど』
『多分、違うじゃろ。流した魔力からその人の力の強さでも測るんじゃないのか? 量は関係ないと思うのじゃ』
『全てはやってみたら分かることですよ。それに、この水晶六つ分なら、キラリ様のお金で普通に弁償できますから』
『弁償は確定なのかよ……』
ソラさん。壊す前提で話されると、超怖いよ。
弁償が可能としても、そういう事は言わないで欲しい。
そんな風に思いながら、俺は念話を切る。
「……じゃあ、やるぞ」
俺は、水晶に向かって魔力を流し始めた。
全員やり始めた様だ。
すると、水晶が青く輝きだした。とても強い光を放っている。
部屋全体が、青い様にさえ見える。
……というか、これはいつ止まるの?
もう1分ぐらいずっと光っぱなしだけど。
そんな疑問を持った時、光が今までとは比べものにならないぐらい更に光った。
ーーと思った瞬間、全員の水晶が割れた。
………………………………………。
……………………………………。
…………………………………。
………………………………。
……………………………。
…………………………。
「………………………」
「「「「「「………………………」」」」」」
数秒なのか、数分なのか、分からないぐらい静かにゆっくりと沈黙の時が続く。
全員、何も話したくない様にも見える。
……というか、現実を受け止められないでいる。
「……割っちゃった」
「割っちゃったじゃないのじゃ!! やばいのじゃよ!」
「わわわっ……どうするのですぅ〜!!」
「本当にだ! 何してるのじゃ主人は!!」
「ご主人様だけじゃなくて、儂達全員なのだ! というか、どうするのだ!」
「弁償のお金を出しましょうか?」
焦りまくる俺達(一人だけ超冷静)は、とりあえずと言わぬがばかりに、ギルマスの方を向いた。
ギルマスは目を開けたまま、現実を受け止めたくないからか石の様に固まるかの様にして、息もしてない様に固まっている。
……やってしまった。
「おい! 生きてるか! 起きろ!」
「回復魔法じゃっ! 早く、誰か早く!」
「外にいる人達を呼べば良いのー!」
「やばい! 外にいる者は全員、気絶してるのだ!」
「下から呼べば良いだろ! 下なら我等の影響はないはずだ!」
「下の方々も全員、気絶されてますよ?」
なんで、ソラはそんなに冷静なんだよ!
……というか、マジでどうしようこれは。
なんで、こんな風に毎回合わなければいけないんだ?
俺達はまともにステータスも測れないのかよ。
というか、冒険者の道って険し過ぎるだろ!!
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