TSカリスマライフ! ―カリスマスキルを貰ったので、新しい私は好きに生きることにする。―
キャンプと煌け花火
私のゴッドハンドが火を噴いた後、お父さんたちがバケツに水を汲んできたことを切っ掛けに花火が始まりました。
まだ小学生の私たちには危険なものなので、火をつけるまでは花ちゃんパパが担当してもらって皆お父さんお母さんと一緒に遊んでいます。
私たちの家族で言えば私にはお父さんが、メグちゃんにはお母さんがついて出来るだけ安全に、という形です。
「綺麗だねお姉ちゃん!」
「そうだね」
私とメグちゃんは共に手持ち花火を持って眺めています。
私の手持ち花火から迸る赤色と、メグちゃんの黄色が織り交ざったグラデーションが私たちの顔を照らします。
「千佳ちゃん、隣りいい?」
「大丈夫だよ愛ちゃん。あ、愛ちゃんは青色なんだね」
「うん。あ、終わっちゃった」
手持ち花火をこちらに向けないように気をつけながらやってきた愛ちゃんですが、丁度手持ち花火が切れてしまいました。
残念そうな愛ちゃんを見ている間に、私とメグちゃんの分も切れてしまったので、三人で次の花火を選びに行くとまだまだ様々な花火があります。
「次はどんな花火にする?」
「私これがいい!」
「んー? これは打ち上げ花火か、こんなのもあるんだね」
「愛もこれ見てみたいな」
「じゃあお父さんにお願いしよっか。皆も終わったみたいだし」
「ねぇねー!」
切れた手持ち花火を花ちゃんママに託した花ちゃんが飛び込んできます。
段々と成長してきた花ちゃんだけど、私の方が身長の伸びはいいようなので、しっかりと身体で受け止めます。
「おっと。花ちゃん、皆でこれ見よっか?」
「なになにー?」
「ほ~打ち上げ花火か、本格的やな~!」
「すごいですね。千佳先輩、これはどうやってやるんですか?」
「少し遠くで見たほうがいいからお父さんにやってもらって、私たちは見てようか」
「……楽しみ」
全員が揃ったところでお父さんに打ち上げ花火を託し、お父さんズで少し遠くに設置してもらいました。
前世を含めて花火はあまりしたことがないので、どれくらいのものなのか楽しみです。
お父さんの合図を聞いてから少しして、草原に広がる破裂音と共に花火が打ち上がりました。
破裂音の後にか細く響く飛翔音、そして再び鳴った破裂音と広がる光の輪が私たちの視界に映りだす。
「お~! すごいやん!」
「すごーい!」
「すごいです」
「……たまや」
「じゃあ愛は、かーぎやー!」
「綺麗だね、お姉ちゃん」
「……うん。そうだねメグちゃん」
メグちゃんからの返事にすぐ反応出来ないくらい、惹き込まれてしまった。
打ち上げ花火が綺麗だったからか、それとも私の大好きな皆と一緒に見たからか。
……この時間がずっと続けばいいのにな。
「また、皆で花火しようね」
私が小さく呟いた言葉は、どうやら皆の耳に届いたようで。
「勿論だよ!」
「また来年もやろうや!」
「私もお姉ちゃんと一緒にまたしたい!」
「花もー!」
「ち、千佳先輩がそう言うなら、私もまたやりたいです」
「……またやろう」
ふと皆を見ると、笑顔で私を見ていた。
浮かんだ涙を拭って私も皆へと笑いかける。
「うん。ありがとうね、皆」
私は気持ちを切り替えるように、手を叩いて皆に言葉を掛ける。
「まだまだ花火はあるよ! 次いこうか!」
私たちの花火は終わらない。また来年も、再来年も。
まだ小学生の私たちには危険なものなので、火をつけるまでは花ちゃんパパが担当してもらって皆お父さんお母さんと一緒に遊んでいます。
私たちの家族で言えば私にはお父さんが、メグちゃんにはお母さんがついて出来るだけ安全に、という形です。
「綺麗だねお姉ちゃん!」
「そうだね」
私とメグちゃんは共に手持ち花火を持って眺めています。
私の手持ち花火から迸る赤色と、メグちゃんの黄色が織り交ざったグラデーションが私たちの顔を照らします。
「千佳ちゃん、隣りいい?」
「大丈夫だよ愛ちゃん。あ、愛ちゃんは青色なんだね」
「うん。あ、終わっちゃった」
手持ち花火をこちらに向けないように気をつけながらやってきた愛ちゃんですが、丁度手持ち花火が切れてしまいました。
残念そうな愛ちゃんを見ている間に、私とメグちゃんの分も切れてしまったので、三人で次の花火を選びに行くとまだまだ様々な花火があります。
「次はどんな花火にする?」
「私これがいい!」
「んー? これは打ち上げ花火か、こんなのもあるんだね」
「愛もこれ見てみたいな」
「じゃあお父さんにお願いしよっか。皆も終わったみたいだし」
「ねぇねー!」
切れた手持ち花火を花ちゃんママに託した花ちゃんが飛び込んできます。
段々と成長してきた花ちゃんだけど、私の方が身長の伸びはいいようなので、しっかりと身体で受け止めます。
「おっと。花ちゃん、皆でこれ見よっか?」
「なになにー?」
「ほ~打ち上げ花火か、本格的やな~!」
「すごいですね。千佳先輩、これはどうやってやるんですか?」
「少し遠くで見たほうがいいからお父さんにやってもらって、私たちは見てようか」
「……楽しみ」
全員が揃ったところでお父さんに打ち上げ花火を託し、お父さんズで少し遠くに設置してもらいました。
前世を含めて花火はあまりしたことがないので、どれくらいのものなのか楽しみです。
お父さんの合図を聞いてから少しして、草原に広がる破裂音と共に花火が打ち上がりました。
破裂音の後にか細く響く飛翔音、そして再び鳴った破裂音と広がる光の輪が私たちの視界に映りだす。
「お~! すごいやん!」
「すごーい!」
「すごいです」
「……たまや」
「じゃあ愛は、かーぎやー!」
「綺麗だね、お姉ちゃん」
「……うん。そうだねメグちゃん」
メグちゃんからの返事にすぐ反応出来ないくらい、惹き込まれてしまった。
打ち上げ花火が綺麗だったからか、それとも私の大好きな皆と一緒に見たからか。
……この時間がずっと続けばいいのにな。
「また、皆で花火しようね」
私が小さく呟いた言葉は、どうやら皆の耳に届いたようで。
「勿論だよ!」
「また来年もやろうや!」
「私もお姉ちゃんと一緒にまたしたい!」
「花もー!」
「ち、千佳先輩がそう言うなら、私もまたやりたいです」
「……またやろう」
ふと皆を見ると、笑顔で私を見ていた。
浮かんだ涙を拭って私も皆へと笑いかける。
「うん。ありがとうね、皆」
私は気持ちを切り替えるように、手を叩いて皆に言葉を掛ける。
「まだまだ花火はあるよ! 次いこうか!」
私たちの花火は終わらない。また来年も、再来年も。
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