進化上等~最強になってクラスの奴らを見返してやります!~

三浦涼桜

第十話 男に戻りました。そしてプロポーズしました。

「……女に戻れないなら、男に見せればいいじゃね?」

 俺が男に戻れないことを知ってから、約一時間くらい悩んだ結果、あることに気づいた。
 それはスキル【完全隠蔽】による女性化の隠蔽である。
 本来、普通の【隠蔽】ならばこんな荒業はできないが、生憎俺は【完全隠蔽】。【隠蔽】の二段階上の最上位スキルである。

 ということで、さっそく実験開始だ。
「【完全隠蔽】!」
 俺の体を靄のようなものが体を覆う。
 これで成功しなかったらもう諦めるしかない。

 やがて靄が晴れると――――

「お、おおぉ~!」

 元に戻っていた。いや、元に戻ったというよりは、上から偽装を施したという感じだろうか。
 あくまで本体は女ということなのだろう。

「まぁ、この際見た目だけでも元に戻れたのは救いだな」
 いつまでも女の状態でいると、なんだか感覚が狂っているような気がする。
「とりま、男の姿も取り戻せたことだし――――」
 地上に戻ろう、と続けようとしたとき、リーナが俺の袖を引っ張った。

「そのまえに、装備を整えないと不自然」
 リーナの言葉にはっとなる。

 リーナの言う通り、俺の服は学生服で既にボロボロ、リーナだって黒いドレスを着ているが所々が破けている。
 こんな状態で地上に戻るのはまずいだろう。

「そういや、あの左右の扉の先には入っていなかったな。雪雫。何か知らないか?」

『左の部屋には各種の武器や防具、素材やポーションなどといったいくつものアイテムが乱雑に放置されています。右の部屋は寝室のようです。寝室には浴室につながる扉も設置してあります』

 なるほど。風呂に入れて寝床があるのか。
 素晴らしいじゃないか。
「先に風呂に入るか?」
 リーナは、いいの? という風に首をかしげる。
 俺は構わないという風にうなずくと、リーナは目を輝かせ、小走りに右の寝室に入っていった。

 ……さて、俺は服と防具、武器を作るとしますか。
 俺は左の部屋にはいる。
 部屋には、雪雫の言った通り、いろいろな素材やアイテム、武器や防具などが雑に転がっていた。

 ……これなら、いろいろなものが作れるぞ!
 俺はワクワクしながら、早速服を作っていくのだった。







 左の部屋に入って一週間・・・経った。
 一週間の時間を経て、完成武器がこちらである。

使用者:海崎晃
 武装:神刀【雪雫せつな】……絶神級
    魔双銃【イルディ】&【アルディ】……極神級
    ミリオンナイフ……皇級
 防具:絶神王のコート……絶神級
    絶神王のシャツ……絶神級
    絶神王のズボン……絶神級
    絶神王のブーツ……絶神級
 装飾:絶神王の腕輪……絶神級


使用者:ティリーナ・アルベルト
 武装:堕神闇槍【ウロボロス】……極神級
    ディメンションナイフ……皇級
 防具:魔導王のコート……神級
    絶神王のシャツ……絶神級
    絶神王のズボン……絶神級
    絶神王のブーツ……絶神級
 装飾:絶神王の首飾り……絶神級

 どれも会心の出来だ。……若干やり過ぎてしまった感は否めないが、リーナも大満足だったし、後悔はしていない。
 それぞれの詳細を見ていこう。

魔双銃【イルディ】&【アルディ】
 双頭竜の鱗や爪、牙をベースにして、神鋼に大量の魔力を注ぎ込んで生成された絶神鋼を使用した双銃。
 銃は【イルディ】はデザートイーグル、【アルディ】はグロック22アロテックをモデルにしている。
 【イルディ】は魔力弾、【アルディ】は実弾を使用する。
 ランクは極神級。

ミリオンナイフ
 神鋼とアダマンタイトの合金で作られたナイフ。
 ナイフには何も属性付与されていないが、魔力を込めることによってナイフの数を最大百万に増やすことができる。増殖されたナイフの質は変わらない。
 ランクは皇級。

堕神闇槍【ウロボロス】
 ヒュドラとオロチの血や牙、鱗、肉、内臓すべてと、絶神鋼を使用した槍。
 貫通力もさることながら、圧倒的な切断力を誇る最強の槍。
 付与されている属性は毒であるが、あらゆる魔法と相乗効果を発揮する。
 ランクは絶神級。

ディメンションナイフ
 神鋼とヒヒイロカネの合金で作られたナイフ。
 ナイフには時空魔法と空間魔法が付与されており、お互いが干渉することによって起こる複合魔法。
 晃はこれを次元魔法と呼んでいる。その名の通り、切ったものを次元の果てに捨てることができる。
 ランクは皇級

絶神王のコート
 神糸に魔力を込め過ぎたがゆえにできた絶神糸で編まれたコート。
    【自動洗浄】【物理無効】【全魔法耐性】【気配遮断】が付与されている。

魔道王のコート
    神糸にSSS級の魔石を粉末にして織り込んだ、魔法師専用のコート。
    【魔力量増加】【魔法攻撃増加】【全魔法耐性】【自動洗浄】が付与されている。

絶神王のシャツ
    絶神糸で編まれたシャツ。
    【自動洗浄】【物理無効】【STR上昇】。

絶神王のズボン
    絶神糸で編まれたズボン。
    【自動洗浄】【全魔法耐性】【AGI上昇】

絶神王の腕輪
    絶神鋼を使用して作られた腕輪。
    【状態異常無効】【DEF上昇】【インベントリ】

絶神王の首飾り
    絶神鋼を使用して作られた首飾り。
    【状態異常無効】【INT上昇】【魔力貯蔵】

    そして、この一週間でなにより一番頑張ったこと。

    それは、俺の男化である。

    一週間前は【完全隠蔽】によって男に見せていたが、数日試してすぐにボツになった。
    理由は男と女の感覚の違和感である。
    あまり上手く説明出来ないが、体が上手く動かなかったのだ。

    これでは戦闘に支障をきたす恐れがあったので、すぐに隠蔽を解除、二日間位はこれに費やした。

    結果として、男化は成功した。

    俺が使用したのはエクストラスキルの一つ、【概念改変】である。
    このスキルは其の名の通り、事象を改変し、輪廻を捻じ曲げることができる。

    ならば、このスキルを使って男に戻れるのではないかと考えたのである。

    成功したのはいいが、元に戻ったのは体格くらいで、髪は銀髪、両目は金と紅。
    なにより顔が原型をとどめていなかった。
    女顔ではなくなったものの、男と言われると疑問に思うくらい整っていた。

   ......どちらさん?

   どう見ても以前の俺の面影がない。
   まあ、気になったのは最初くらいで、今ではあまり気にしないようになっている。

   さて、装備や自分の男化が成功したので、俺はリーナの元に向かう。

    右手に、ある箱を持って。







「リーナ、少し話がある」
「......何?」
「俺と......」
「?」

覚悟を決めろ、俺!

「俺と、結婚してくれ」

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コメント

  • ノベルバユーザー404218

    銀髪.....ありふれた!?

    2
  • 負け犬

    ありふれたは、ありふれた話しだから、似てもおかしくは、ない?とおもう?(洗脳済み)

    1
  • ノベルバユーザー276254

    ほとんどありふれたのパクリみたい!

    4
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