AllFreeOnline〜才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します

山田 武

偽善者と『永劫の眠り姫』 その10



《……様、ルス様。メルス様!!》


 ……ハッ! あまりに掃除に意識を向けすぎた。アンが俺の意識を戻してくれたのだが、俺は現在、何故か城の外で掃除をしていた。
 棘々の茨が広がっていた所為で傷ついていた大地は、ユラルのスキルが使われた事である程度綺麗に整っていた。
 罅が生じていたボロボロの城は、まるで時間が巻き戻ったかのような美しさになっており、その周りに何故か外壁が造られていた。


「(アン、一体何があったんだ)」

《わたしも良くは分からないのですが……。
 掃除に意識を向けたメルス様は、ずっと「汚物は消毒……」と言いながら、掃除を今までの何十倍もの速さで行って行きました。
 その結果、城の中も綺麗になりました。
 メルス様はその後も「次は……外の汚物達じゃぁ!」と言って、再び城外での掃除を始めました。
 そして今、掃除が佳境に向かった所で、メルス様の意識が戻ってきました》


 ……何があったんだろうか、俺の体に。
 「汚物は消毒……」って、一体いつのキャラなのだろうか。そんな微妙な疑問を頭に浮かばせながら、アンとの念話を続ける。


「(それで、用件は何だったんだ?)」

《はい、リア様がお目覚めになったと伝えたかったのですが……》

『凄いね、これを全部一人でやったの?』

《……間に合いませんでした》

『別にアンちゃんが悪い訳じゃないよ。もちろん、ここまで綺麗にする為に頑張ってくれたメルスもね』


 リアが城の中から、こちらに向かって歩いてくる。アンとの会話もしっかりとできているみたいだし、眷属化が完了したのだろう。


『でも、本当に綺麗になったね。まるでぼくが眠る前の城みたいだよ』

「まぁ、((時空魔法)で)頑張ったからな」


 実際に何をやったのか、俺自身は覚えてないんのだけれどな。


「じゃあ、そろそろ行くとするか」

『……本当に、外に行くんだね』

「当たり前だろ、何の為に起こしたと思っているんだよ。
 さぁさぁ、早く行くぞ――"引き籠り"」

『……アンちゃん。ぼく、何か悪い事言ったかな? やけに最後の部分だけ強調していた気がするんだけど』

《さぁ、メルス様は複雑なお年頃ですから》


 ……シッ、言っちゃダメ!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


夢現空間 自室


 さて、あれから色々あった。

 ここに戻って来た俺を待っていたのは、いつもの正座お説教であった。
 これは前に作った指輪を渡すことで何とか乗り切ったのだが、まだリアの分が無いということで、生産室に籠もって作成をした。


「……完成したぞ、受け取ってくれるか?」

『うん、ぜひお願いするよ』


 リアを生産室に呼び出して、指輪を嵌めるまではまだ良かったのだ(もちろん、いつもの様に呪いが掛かっているので、左手の薬指にしか嵌められなかった)。
 ……だが、問題はその後だ。


『ありがとう。これはお礼だよ(チュッ)』

『『『『『あぁーーーーー!!』』』』』

「……って、おい!何をやってるんだ!!」

『何って、お礼のキスだよ……って、あれ?ぼく今、悪い事したのかな?』

「大ありだ! ……というかみんな、何でここにいるんだよ!」

 リアが俺の頬にキスをしてきたのだが、何故かこの場にいた眷属達が声を上げた……これをきっかけに、まぁ、色々とあったんだ。
 簡単に纏めると、同じの一周……ただし口にって感じだ(かなり粘ったのだが、男一人の意見はまったく通らなかった)。


 その所為か、今の俺は肉体的疲労よりも精神的疲労の方が酷い気がする。もう、ここにある自作ベットに、一度でも触れてしまったら、俺は即座に【深強睡眠】を発動してしまう自信がある(ちなみに、俺は今予め創った魔道具の試運転をしている)。

 しっかし……何故か体が重いんだよ。例えるなら、急激なLvアップ酔いってヤツ? 別になったこと今まで無いけど。多分だけど、魔女さんを倒した事に何か影響があったんじゃないのか? 経験値ガッポリって感じだったしな……それ即ち、答えはステータスに在り。

 では始めよう、ステータスオープン――!!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ステータス
名前:メルス (男) 〔ノゾム  (男) 〕 
種族:[不明]Lv80   〔人間 Lv40〕
職業:なし 〔放浪者 Lv45〕

二つ名:"模倣者"・"試練の魔王"

 HP:3280/296200
 MP:8760/1612000
 AP:3900/617100

 STR:47470〔50〕
 VIT:47470〔50〕
 AGI:47470〔50〕
 DEX:47470〔50〕
 INT:47470〔50〕
 LUC:0〔50〕

 BP/SP:使用不可〔偽装値〕

スキルリスト
武術
(牙突術Lv52)(翼闘術Lv70)(棍棒術Lv50)MAX
(異界砲術Lv30)(氣魔糸術Lv65)(傀儡術Lv63)
(超鎧術Lv42)(合氣闘法Lv65)(異界柔術Lv15)
(戦舞術Lv25)(祈舞術Lv25)(聖魔武具術Lv40)

魔法
(上級魔法Lv99:業炎/嵐/氷河/大地/時空/生死/治癒/具現)Limit
(融合魔法Lv99:爆発/豪雪/拘泥/幻霧/熔解/粉塵)Limit

特殊魔法
(激強魔法Lv99)Limit(衰弱魔法Lv99)Limit
(天使魔法Lv99)MAX(悪魔魔法Lv99)MAX
(血魔法Lv99)MAX(妖精魔法Lv99)MAX
(大海魔法Lv90)(生活魔法LvMAX)
(龍魔法Lv90)(封印魔法Lv90)
(禁書魔法Lv90)(歌謡魔法Lv83)
(蟲魔法Lv22)(紅焔魔法Lv22)

身体
(ステータス上昇補正Lv90)(飛翔Lv93)
(空間把握Lv99)MAX(肉体制御Lv99)MAX
(物理加速Lv99)MAX(行動予測Lv99)MAX
(領域支配Lv99)MAX(狂気蹂躙Lv40)
(蛇鱗生成Lv60)(草食Lv73)
(精神強化Lv99)MAX
(水棲Lv1)(脱兎Lv73)(風力操作Lv76)
(氣魔直接操作Lv95)(胃酸強化Lv60)
(登攀Lv60)(掴みLv80)(耐久走Lv84)
(認識偽装Lv63)(自動回避Lv72)(天駆Lv53)
(咆哮Lv48)(物魔耐性Lv68)(重装Lv39)
(耐寒Lv38)(耐暑Lv52)(潜水Lv1)
(高速飛行Lv50)(跳躍強化Lv40)
(戦線離脱Lv94)(魔纏化Lv20)

New
(心意強化LvMAX)(雷雲操作Lv1)

技能
(異世界言語理解LvEX)
(上級錬金術Lv80)(上級調合Lv80)
(上級鍛冶Lv80)(上級耕作Lv80)
(上級裁縫Lv80)(上級採掘Lv80)
(上級木工Lv80)(上級採取Lv70)
(上級料理Lv70)(上級建築Lv70)
(上級機械製作Lv40)(機械操縦Lv50)
(超級鑑定Lv85)(超級隠蔽Lv85)
(連携Lv75)(解析Lv85)(潜伏Lv75)(統率Lv10)
(養蜂Lv1)(演奏Lv20)(弱点看破・改Lv70)
(ステータス看破・Lv70)(解体Lv91)
(水泳Lv1)(騎乗Lv22)
(追跡Lv50)MAX(指導Lv10)
(SM術Lv1)(ダンジョン感知Lv1)(演戯Lv10)
(ダンジョンマップLv20)(成長促進Lv10)

New
(愚物生成Lv1)

その他
(天使キラーLv10)(悪魔キラーLv10)
(人スレイヤーLv1)(保護Lv1)(交渉Lv5)
(大物喰らいLv35)(殲滅者Lv-)(竜殺しLv6)
(地獄の体現者Lv-)(兎の天敵Lv-)
(小鬼の天敵Lv-)(魔物の天敵Lv-)
(一騎当千Lv1)(禁忌の聖者Lv1)
(攻撃無効Lv-)(ダンジョンキラーLv40)
(猪殺しLv1)(ESPLv30)(武器同時所持Lv70)
(人海戦術Lv9)

New
(種族限界突破Lv-)

固有/伝説/夢幻
:開封LvEX:{感情Lv87}
       \【怠惰】←【深強睡眠】
{多重存在Lv43}
{夢現空間Lv20}{他力本願Lv11}
<畏怖嫌厭Lv->【試練の魔王Lv-】
【瞬間記憶Lv15】【完全記憶Lv20】
【武芸千般Lv47】【矛盾Lv60】
【森羅万象Lv99】MAX【死霊魔法Lv99】MAX
【極光魔法Lv99】MAX【科学魔法Lv90】
【術理魔法Lv90】【鉱魔法Lv90】
【獣化魔法Lv90】【毒魔法Lv87】
【自己再成Lv87】【六感知覚Lv87】
【風林火山Lv53】【喧嘩殺法Lv64】
【異常反転Lv28】【断罪者Lv10】

種族スキル 
(因子注入Lv-)←特殊因子マレフィセント
(アレンジLv-)(適応Lv-)(万象変化Lv-)
(異端種化Lv-)(???Lv-)(???Lv-)

【天魔Lv109】【鬼人王Lv51】(龍人Lv70)
(高位吸血鬼Lv55)(小虫人Lv90)(普人Lv80)
(獣人Lv62)(幻魔Lv53)(フェニックスLv52)

契約
(ユラル:主従契約)

個有スキル
[眷軍強化 Lv68%]
[神代魔法 Lv17%]
\<合成魔法Lv40><混沌魔法Lv36>
 <多重魔法Lv12><常駐魔法Lv14>

権能スキル 
(神氣Lv46)(神眼Lv40)(神手Lv22)(神脚Lv1)

祝福
(レイの守護)(シンクの守護)(生産神の加護)
(基本属性神の加護)(魔法神の加護)

呪い
(運営の邪縛)


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 ――ハァァァァア!? ……あっ(バタン)。
 かつて見たことのあるようなチートっぷりに意識を失う俺だが、それでも一つの考えを頭に残して逝った。


(あ、これ絶対経験値関係無いや)



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