AllFreeOnline〜才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します

山田 武

偽善者と早朝 前篇



"エレト平野"


 翌日、俺は南のフィールドにやって来ていた。正直、平野と草原の違いなんて、川があるかどうかぐらいなんだが、そこは置いておくとしよう。
 あの後帰宅した俺に待っていたのは、模擬戦に明け暮れる武器っ娘達の姿だった。
 帰って来た俺を見つけると、模擬戦を終了してこっちに来たのだが……ずっとやっていたのだろうか。
 (鑑定眼)でステータスを見てみると、みんな程良く全○Pが減少していた。まぁ、その後はみんなで食事をして寝ることになった。
 そして――

 AM0:00

 俺は再び使えるようにした"隠纏"を使って"簡易館"を抜けた俺は、こうして翌日となった真夜中に、南にやって来たのだ(魔物が近寄らないよう、色々と対策はしてあるぞ)。


 さて、何故こんな時間にわざわざ外に来たかというと、夜にしか試せないことがいっぱいあったからだ。
 とりあえず、ステータスを確認しよう――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ステータス
名前:メルス (男) [ノゾム  (男) ] 
種族:[不明]Lv10 UP   [人間 Lv40]
職業:なし

[放浪者 Lv45]

二つ名:"模倣者"・"試練の魔王"


 HP:902/902
 MP:1782/1782
 AP:901/901

 STR:430<×0+450>〔50〕
 VIT:430<×0+1+450>〔50〕
 AGI:430<×0+450>〔50〕
 DEX:470<×0+450>〔50〕【生産時∞】
 INT:430<×0+450>〔50〕
 LUC:430<×0>〔50〕
 BP:81(使用不可)

(BP割り振り)<ステータス向上補正>
〔偽装値〕【特記事項】


スキルリスト
武術
New:適応・アレンジ
(牙突術Lv5)UP


魔法
【森羅万象Lv67】UP

上級魔法
(業炎魔法Lv65)UP(嵐魔法Lv65)UP
(氷河魔法Lv65)UP(大地魔法Lv65)UP
(時空魔法Lv65)UP(生死魔法Lv65)UP
(治癒魔法Lv65)UP(具現魔法Lv65)UP
融合魔法
(爆発魔法Lv65)UP(豪雪魔法Lv65)UP
(拘泥魔法Lv65)UP(幻霧魔法Lv65)UP
(熔解魔法Lv65)UP(粉塵魔法Lv65)UP
特殊魔法
【死霊魔法Lv65】UP【極光魔法Lv67】UP
【科学魔法Lv17】UP【術理魔法Lv17】UP
【鉱魔法Lv17】UP【獣化魔法Lv15】UP
(激強魔法Lv65)UP(衰弱魔法Lv65)UP
(歌魔法Lv87)UP(天使魔法Lv65)UP
(悪魔魔法Lv65)UP(血魔法Lv68)UP
(妖精魔法Lv65)UP(紅蓮魔法Lv80)UP
(生活魔法Lv75)UP(樹魔法Lv25)UP
(大海魔法Lv17)UP(聖霊魔法Lv1)
(龍魔法Lv30)UP(虫魔法Lv25)UP
(封印魔法Lv25)UP(禁書魔法Lv25)UP

New:適応・アレンジ
【毒魔法Lv7】UP


身体
(完全異常耐性Lv54)UP(飛翔Lv57)UP
(魔力化Lv55)UP(空間把握Lv35)UP
(肉体制御Lv32)UP(物理加速Lv30)UP
(行動予測Lv42)UP(領域支配Lv24)UP

New:適応・アレンジ/スキル結晶
【自己再成Lv4】UP【六感知覚Lv2】UP
(狂気蹂躙Lv1)(夜目Lv1)(蛇鱗生成Lv1)
(索敵Lv1)(跳躍Lv1)(草食Lv1)(縮地Lv1)


技能
(超級鑑定Lv40)UP(超級隠蔽Lv40)UP
(楽器Lv50)MAX(歌唱LvMAX)
(潜伏Lv1)(統率Lv1)


その他
(武器同時所持Lv20)UP


固有/伝説/夢幻
:封印LvEX:<畏怖嫌厭Lv->
{感情Lv66}UP
\<大罪Lv66><美徳Lv66><正義Lv66>
\【傲慢Lv66】【憤怒Lv66】【暴食Lv66】【怠惰Lv66】【色欲Lv66】【強欲Lv66】【嫉妬Lv66】【謙譲Lv66】【慈愛Lv66】【節制Lv66】【希望Lv66】【純潔Lv66】【救恤Lv66】【忍耐Lv66】


種族スキル 
(因子注入Lv-)(アレンジLv-)(適応Lv-)
(???Lv-)(???Lv-)(???Lv-)(???Lv-)

【天魔LvMAX】(龍人Lv24)UP


個有スキル
[眷軍強化 Lv43%]UP
[神代魔法 Lv4%]UP
\<合成魔法Lv9>UP<混沌魔法Lv7>UP

権能スキル 
(神氣Lv15)UP(神眼Lv8)UP

祝福
(レイの守護)(シンクの守護)(生産神の加護)
(基本属性神の加護)(魔法神の加護)

呪い
(運営の邪縛)

SP:1790(使用不可)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 (完全異常耐性)は、:封印:との闘いでLvがぐーんと上がっている。だんだんと復元し易くなっている理由の一つでもあるのかもな。
 BPが全く増えていないのは、[不明]の隠されていた文章に理由が記されていた。


///////////////////////////////////////////

[不明]Lv1 (一部制限有)

種族個有スキル:(因子注入Lv-)
(アレンジLv-)(適応Lv-)

封印
(???〔万象変化〕Lv-)(???〔異端種化〕Lv-)
(???Lv-)(???Lv-)

???によって創られた新たな種族
他種族の因子を取り込むことで成長する

〔その異常ともいえる能力の代償として、自身でステータスを向上させること――BPを増やすことができない〕

///////////////////////////////////////////


 ???は呪いのことを考えて、そういう制限も付けていたんだろう。……というか、SPも使わないでスキルに干渉できるなら、俺はBPは要らないと思えるぞ。(……と、言う訳で頼むぞ――フェニ!)


閑話休題俺の闘士は砕けん!


 おっと、ここからが本題だ。
 どうして俺が一人で真夜中に外に来たのかというと、皆に迷惑を掛けそうなことをやる為だ。ずっと前に説明したと思うが、俺がスキルを摸倣には、視認・咀嚼・接触の内、どれかを満たす必要があった。
 そしてその後、【強欲】でフーラ達から【封印】を奪うなんてこともあったな。そう、【強欲】が接触でスキルを入手できるようになった時、視認・咀嚼でも条件を満たせばスキルを入手できるようになった。そして今回は3つの内、【暴食】を行うことにしたのだ。


「――う~ん、これで良いかな?」


 【暴食】のスキル入手能力"能喰の牙スキルイーター"の発動条件は、咀嚼をするということだけだ。だが、成功率がこの上なく低い。勿論、上げる方法もあるのだが――

・自分で倒すした魔物を喰らう
・新鮮な内に喰らう ・LUCを上げる 
・籠めるAPを増やす ・格上

 ――こういった、簡単なものしかない。
 しかもこれをやったとしてもそれでもなお低い。どこかの豹変系の主人公とは質が違うのだよ。
 さて、俺が今何をしているかというと……加熱処理だ。さすがに肉を生で喰らうのは嫌だなーということで、美味しく喰えるようにとりあえず加熱だけはしているところだ。
 では、早速実食と逝こうか……。


「もが、へぶ、あぐ……味が足りないな~」


 やっぱり血を洗って、加熱しただけでは、あんまり美味くないな~。魔物の肉を調理して食べるのは初めてではないのだが、今回の味もまた、本当に食べ物として認められないという程悪い訳では無いと思う。
 ただ、俺の料理技術が酷いからなのか、匂いは最悪、味は微妙な感じになっている。ちなみに今まで食べていた料理は、料理というか【暴食】を利用した魔法飯(ただ魔法を飯として食べる)だけだったので、俺自身、ちゃんとした物体を食べるのがこっちでは……って――


「亜竜食べたじゃん!」


 思わず声に出してしまった。
 俺の原点でもある、あの亜竜。そういや、倒す為に魔物でもある亜竜を加熱して喰ってたな~。……今考えると、良く喰らったよな魔物を。まぁ、その時はシステム的に保護されてるって分かっていたから、全然気にしていなかったんだと思うんだけどな。
 それはともかく、どんどん喰い尽くすぞ!


「……お、来た来た!」


 一体どれだけの肉を喰らっただろうか。
 遂に、俺の胃が悲鳴を上げる様に痛みの信号を送ってくるのと同時に、頭の中で、毎度御馴染みの(適応)達が発動していた――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

メルスの身体的異常を確認

(適応)を発動します

……成功しました

(胃酸強化)を習得しました

(氣魔直接操作)を習得しました

現在発動中の"能喰の牙"とリンクします

……成功しました

全能力の統制は[不明]に委ねられます

喰らった魔物の成分を解析

……成功しました

魔物:邪子鬼より(人海戦術)を習得しました

魔物:黒兎より(脱兎)を習得しました

魔物:亜竜より(風力操作)を習得しました

邪子鬼、黒兎、亜竜因子を入手しました

因子は(因子注入)に統合されます

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 おー! 何か凄そうな文来たー!
 リンクだか統制だか、カッコ良いなー。
 今回喰らったのは、上の3つだ。別に全てを喰らった訳では無いので、取れたスキルはそれぞれ1つしか無いが、俺の欲しかった(氣魔直接操作)が手に入ったので良しとしよう。


「……あ、そういや焼き串も食ったな」


 今更なのだが、それを思い出す。
 おっちゃん今頃何してるかな~。



コメント

コメントを書く

「SF」の人気作品

書籍化作品