転生貴族の異世界冒険録~自重を知らない神々の使徒~
第十話 再開&再会
前日の折檻も無事に終わり学園は休日を迎えたので、カインは久しぶりに冒険者ギルドに顔を出した。
昼前だということもあり、冒険者はほとんどおらず受付も閑散としていた。
受付嬢のレティアさんがいたので声を掛ける。
「レティアさん、お久しぶりです。何かいい依頼ないですかね……」
いきなりAランクに上がってしまったために、討伐依頼以外受けたことがなかったためレティアさんに聞くことにした。
「あっ、カイン様お久しぶりです。依頼ですね、その前にカイン様が来られたらギルドマスターが会いたいと言われてたのでご案内いたします」
レティアは他の受付嬢に言付けをして、カウンターから出てきた。
「上のフロアにギルドマスターがおりますので、ご案内いたします」
レティアの後を追って階段をのぼっていく。
ギルドマスター室は三階の一番奥にあり、入口は立派な扉だった。
レティアがノックをする。
「ギルドマスター、カイン様がお見えになられました」
「入っていいよ~」
扉の反対側から声がし、レティアが扉を開けてくれ通された。
カインはそのまま部屋に入っていき案内されるままソファーに座った。
「今、紅茶をお持ちいたしますね」
そう言ってレティアはそのまま出て行ってしまった。
「カインくん、随分久しぶりだね。まぁそこに座ってよ。なかなか依頼を受けにきてくれなかったから心配してたよ」
カインはソファーに座ったまま挨拶をする。
「エディンさんお久しぶりです。学園に入学したのでなかなか空く日がなくて……」
「まぁ仕方ないよね。実は、前に話していた盗賊の討伐をしてもらいたいんだよね。一応Aクラスは経験があるってことになっているからさ」
「前に言ってましたね、それでどこに出るんですか」
その時、ノックされレティアが紅茶を運んできた。
「お待たせいたしました」
二人の前に紅茶を置いていく。
「レティア、例の盗賊の資料持ってきてくれるかな」
「はい、わかりました」
レティアは再度、部屋を出て行く。
「今資料を持ってきてくれるから、それから説明しようか」
数分後、レティアが依頼書と資料を持って部屋に入ってきた。
「これが資料なんだけどね、カインくんにも関係あるんだ、この盗賊団はグラシア領から王都にくる途中に出没するんだ」
そう言って、エスフォート王国の地図を広げ、今までの襲撃された場所をチェックしていく。
「十人規模の盗賊団なんだけど、平気かな。って聞くだけ野暮か。実力は問題視していないけど、やはり人を殺せるかどうかだよね……」
エディンはやはりそこが心配なようだった。
「殺すかはわかりませんが、捕縛するかもしれません。大丈夫だと思います」
「王都から、一日程度の距離だから依頼期限は三週間としておくよ。報酬は金貨二枚だ。頼んだよ」
「わかりました。さっそく行ってみます」
カインは資料を受け取って、ギルドを後にした。
報酬の金貨二枚は日本円にして約200万円になる。しかし、カインは商会との提携ですでに莫大な利益を上げており、そこまで金額に執着してはいなかった。
路地裏に入ったところで長距離瞬間移動を使用し、王都の外に転移する。
そのまま飛翔で浮き上がり、上空百メートルを飛びながら道なりに飛んだ。
上空から王都を行き来する馬車や人の流れを見ながら、飛んでいくと数キロ先でちょうど馬車が襲われている最中だった。
「あそこにいた。間に合ってくれよ」
カインは一気に空中を加速して飛んでいった。
襲われているのは馬車一台に護衛二人だった。盗賊は情報通り十人いた。
馬車の上空まで行き、地上に降り立つ。
「加勢しますっ!」
カインは剣を抜き構えた。
いきなり現れた子供に皆唖然とした。
「「「「えっ」」」」
「あ、カインくん?」
「カイン様?」
馬車の御者と護衛の両方とも見覚えがあった。
「サビノスさん?ニーナ先生?」
もう一人を見た。もう一人は赤髪を後ろで束ねて、剣を構えていた。あちこち斬られたようで出血をしていた。
「ミリィ先生!!!」
ミリィが怪我をしていることを知ったカインは、一気にミリィの前までたどり着いた。
「おいおい。ガキが一人増えたぞ。女二人も上物だし、子供も売り払えばいい金になるだろ」
盗賊の一人が舌を舐めずりながら気持ちの悪い笑いを向けてきた。
「カインかっ! この人数に一人はきつかったんだ。突破するのを手伝ってくれるか」
「ミリィさん、僕がやります。ミリィさんは下がっていてください」
そう言って、ミリィに『ハイヒール』を掛ける。
ヒールで間に合うところをハイヒールをかけたおかげで傷はすぐに塞がった。
「カイン、さすがに十人相手じゃ……。もう回復したし私も手伝うわ」
「ミリィさん、傷は塞がっているけど、血は戻りません。サビノスさんの護衛をしていてください。あとは僕がやります」
一人だけ出てきたカインに盗賊たちは笑った。
「ガキ一人で何ができるんだ? ガキはママのおっぱいに吸いつればいいんだよ」
「「「ぎゃはははは」」」
「それだけですか……。ミリィ先生を怪我させた罰は受けてもらわないと……」
カインは動かずにその場で剣を一閃した。
笑っていた盗賊の一人がそのまま上半身と下半身がズレて倒れた。
「「「「「えっ」」」」」
笑っていた盗賊も、ミリィもニーナも固まった。
カインの剣技はその場で一閃しただけで、上半身と下半身が別れてしまったのだ。驚かないはずはない。
「このガキ危険だぞ。本気でいくぞ」
カインは最初の一人は殺してしまったが、他の盗賊は捕獲するつもりだった。子供を売り払うということは、どこかで不法奴隷売買をしているということがわかったからだ。
カインは剣を鞘に収め、一気に盗賊たちの中に駆けていく。鞘で腹を突かれたり、顎を打たれたりして一瞬にして立っていた残りの盗賊たちが倒れた。
「ふぅ。まだ手加減が難しいな……」
そう言ってアイテムボックスからロープをだす。
「ミリィ先生、片付けましたから縛るの手伝ってください」
カインの動きを見て、固まっていたミリィがやっと動き始めた。
「今の動き……ほとんど見えなかった」
ミリィはそう呟きながらカインからロープを受け取り、次々と盗賊を縛っていった。
盗賊の捕縛も終わり、一息ついた。
「間に合ってよかったです。それにしてもこんなところで会うとは偶然ですね」
「カイン様ありがとうございました」
「カイン、ありがとう。助かったよ」
「カインくん、かっこよかった」
三人がお礼を言ってきた。
「それにしても、カインがなんでこんなところに?」
ミリィが訪ねてきた。
「ギルドマスターから盗賊の討伐依頼を受けてきたんですよ。探しているときに丁度ミリィ先生たちが襲われてるとこを見つけたので」
「そんな……カインまだ十歳だろ? 盗賊捕縛はCランクからだ。しかもBランクになるための試験内容だぞ」
カインは素直に自分のギルドカードを取り出した。
そのカードは金色に輝くカードだった。
「「Aランク!?」」
「さすがカインくん……」
驚いたのは、ミリィ先生とサビノスさんだ。ニーナ先生は相変わらず動じていなかった。
「色々ありまして、強制的にAランクになってしまいました」
「まぁ話は王都まで行ったら聞くわ。この盗賊どもはどうするんだ?」
「それなら大丈夫です」
カインはアイテムボックスから馬車の荷台風のものを出した。
見た目は運転席にも荷台にも屋根がないトラックみたいな形だった。
「えっ」
驚いたのはサビノスさんだった。ミリィとニーナ二人はカインがアイテムボックスを持っていることを知っていた。
『創造制作』
カインは魔法を唱えると、荷台が檻のように変化していった。
「これでここに入れておけば平気です。この荷馬車は魔石で走るので馬がいらないのです」
「相変わらずカインはメチャメチャだなぁ」
カインの説明にミリィは笑っていた。
サビノスは目を点にして驚いていた。
落ち着いたあと、みんなでまだ生きている盗賊を檻に運んだ。最初に死んだ盗賊はカインのアイテムボックスに収納済だ。
「では、王都に行きましょう。王都までは僕も一緒に行きますよ」
そう言って、カインは檻に入った盗賊たちを乗せた自走式荷馬車に乗って王都へと向かった。
昼前だということもあり、冒険者はほとんどおらず受付も閑散としていた。
受付嬢のレティアさんがいたので声を掛ける。
「レティアさん、お久しぶりです。何かいい依頼ないですかね……」
いきなりAランクに上がってしまったために、討伐依頼以外受けたことがなかったためレティアさんに聞くことにした。
「あっ、カイン様お久しぶりです。依頼ですね、その前にカイン様が来られたらギルドマスターが会いたいと言われてたのでご案内いたします」
レティアは他の受付嬢に言付けをして、カウンターから出てきた。
「上のフロアにギルドマスターがおりますので、ご案内いたします」
レティアの後を追って階段をのぼっていく。
ギルドマスター室は三階の一番奥にあり、入口は立派な扉だった。
レティアがノックをする。
「ギルドマスター、カイン様がお見えになられました」
「入っていいよ~」
扉の反対側から声がし、レティアが扉を開けてくれ通された。
カインはそのまま部屋に入っていき案内されるままソファーに座った。
「今、紅茶をお持ちいたしますね」
そう言ってレティアはそのまま出て行ってしまった。
「カインくん、随分久しぶりだね。まぁそこに座ってよ。なかなか依頼を受けにきてくれなかったから心配してたよ」
カインはソファーに座ったまま挨拶をする。
「エディンさんお久しぶりです。学園に入学したのでなかなか空く日がなくて……」
「まぁ仕方ないよね。実は、前に話していた盗賊の討伐をしてもらいたいんだよね。一応Aクラスは経験があるってことになっているからさ」
「前に言ってましたね、それでどこに出るんですか」
その時、ノックされレティアが紅茶を運んできた。
「お待たせいたしました」
二人の前に紅茶を置いていく。
「レティア、例の盗賊の資料持ってきてくれるかな」
「はい、わかりました」
レティアは再度、部屋を出て行く。
「今資料を持ってきてくれるから、それから説明しようか」
数分後、レティアが依頼書と資料を持って部屋に入ってきた。
「これが資料なんだけどね、カインくんにも関係あるんだ、この盗賊団はグラシア領から王都にくる途中に出没するんだ」
そう言って、エスフォート王国の地図を広げ、今までの襲撃された場所をチェックしていく。
「十人規模の盗賊団なんだけど、平気かな。って聞くだけ野暮か。実力は問題視していないけど、やはり人を殺せるかどうかだよね……」
エディンはやはりそこが心配なようだった。
「殺すかはわかりませんが、捕縛するかもしれません。大丈夫だと思います」
「王都から、一日程度の距離だから依頼期限は三週間としておくよ。報酬は金貨二枚だ。頼んだよ」
「わかりました。さっそく行ってみます」
カインは資料を受け取って、ギルドを後にした。
報酬の金貨二枚は日本円にして約200万円になる。しかし、カインは商会との提携ですでに莫大な利益を上げており、そこまで金額に執着してはいなかった。
路地裏に入ったところで長距離瞬間移動を使用し、王都の外に転移する。
そのまま飛翔で浮き上がり、上空百メートルを飛びながら道なりに飛んだ。
上空から王都を行き来する馬車や人の流れを見ながら、飛んでいくと数キロ先でちょうど馬車が襲われている最中だった。
「あそこにいた。間に合ってくれよ」
カインは一気に空中を加速して飛んでいった。
襲われているのは馬車一台に護衛二人だった。盗賊は情報通り十人いた。
馬車の上空まで行き、地上に降り立つ。
「加勢しますっ!」
カインは剣を抜き構えた。
いきなり現れた子供に皆唖然とした。
「「「「えっ」」」」
「あ、カインくん?」
「カイン様?」
馬車の御者と護衛の両方とも見覚えがあった。
「サビノスさん?ニーナ先生?」
もう一人を見た。もう一人は赤髪を後ろで束ねて、剣を構えていた。あちこち斬られたようで出血をしていた。
「ミリィ先生!!!」
ミリィが怪我をしていることを知ったカインは、一気にミリィの前までたどり着いた。
「おいおい。ガキが一人増えたぞ。女二人も上物だし、子供も売り払えばいい金になるだろ」
盗賊の一人が舌を舐めずりながら気持ちの悪い笑いを向けてきた。
「カインかっ! この人数に一人はきつかったんだ。突破するのを手伝ってくれるか」
「ミリィさん、僕がやります。ミリィさんは下がっていてください」
そう言って、ミリィに『ハイヒール』を掛ける。
ヒールで間に合うところをハイヒールをかけたおかげで傷はすぐに塞がった。
「カイン、さすがに十人相手じゃ……。もう回復したし私も手伝うわ」
「ミリィさん、傷は塞がっているけど、血は戻りません。サビノスさんの護衛をしていてください。あとは僕がやります」
一人だけ出てきたカインに盗賊たちは笑った。
「ガキ一人で何ができるんだ? ガキはママのおっぱいに吸いつればいいんだよ」
「「「ぎゃはははは」」」
「それだけですか……。ミリィ先生を怪我させた罰は受けてもらわないと……」
カインは動かずにその場で剣を一閃した。
笑っていた盗賊の一人がそのまま上半身と下半身がズレて倒れた。
「「「「「えっ」」」」」
笑っていた盗賊も、ミリィもニーナも固まった。
カインの剣技はその場で一閃しただけで、上半身と下半身が別れてしまったのだ。驚かないはずはない。
「このガキ危険だぞ。本気でいくぞ」
カインは最初の一人は殺してしまったが、他の盗賊は捕獲するつもりだった。子供を売り払うということは、どこかで不法奴隷売買をしているということがわかったからだ。
カインは剣を鞘に収め、一気に盗賊たちの中に駆けていく。鞘で腹を突かれたり、顎を打たれたりして一瞬にして立っていた残りの盗賊たちが倒れた。
「ふぅ。まだ手加減が難しいな……」
そう言ってアイテムボックスからロープをだす。
「ミリィ先生、片付けましたから縛るの手伝ってください」
カインの動きを見て、固まっていたミリィがやっと動き始めた。
「今の動き……ほとんど見えなかった」
ミリィはそう呟きながらカインからロープを受け取り、次々と盗賊を縛っていった。
盗賊の捕縛も終わり、一息ついた。
「間に合ってよかったです。それにしてもこんなところで会うとは偶然ですね」
「カイン様ありがとうございました」
「カイン、ありがとう。助かったよ」
「カインくん、かっこよかった」
三人がお礼を言ってきた。
「それにしても、カインがなんでこんなところに?」
ミリィが訪ねてきた。
「ギルドマスターから盗賊の討伐依頼を受けてきたんですよ。探しているときに丁度ミリィ先生たちが襲われてるとこを見つけたので」
「そんな……カインまだ十歳だろ? 盗賊捕縛はCランクからだ。しかもBランクになるための試験内容だぞ」
カインは素直に自分のギルドカードを取り出した。
そのカードは金色に輝くカードだった。
「「Aランク!?」」
「さすがカインくん……」
驚いたのは、ミリィ先生とサビノスさんだ。ニーナ先生は相変わらず動じていなかった。
「色々ありまして、強制的にAランクになってしまいました」
「まぁ話は王都まで行ったら聞くわ。この盗賊どもはどうするんだ?」
「それなら大丈夫です」
カインはアイテムボックスから馬車の荷台風のものを出した。
見た目は運転席にも荷台にも屋根がないトラックみたいな形だった。
「えっ」
驚いたのはサビノスさんだった。ミリィとニーナ二人はカインがアイテムボックスを持っていることを知っていた。
『創造制作』
カインは魔法を唱えると、荷台が檻のように変化していった。
「これでここに入れておけば平気です。この荷馬車は魔石で走るので馬がいらないのです」
「相変わらずカインはメチャメチャだなぁ」
カインの説明にミリィは笑っていた。
サビノスは目を点にして驚いていた。
落ち着いたあと、みんなでまだ生きている盗賊を檻に運んだ。最初に死んだ盗賊はカインのアイテムボックスに収納済だ。
「では、王都に行きましょう。王都までは僕も一緒に行きますよ」
そう言って、カインは檻に入った盗賊たちを乗せた自走式荷馬車に乗って王都へと向かった。
コメント
リムル様と尚文様は神!!サイタマも!!
あの伝説の超サイ○人も倒せそう
スザク
強すぎィ!