死神始めました

田中 凪

第208話 手紙

ワシは、今日の国務を終え自分の寝室に戻り眠ろうとした。
カサッ
その時、紙を踏んだ音がしたので少し探してみた。すると、妙な印が押された手紙があった。一体いつこんなものが?
その日のうちに開封しておきたかったのだが、迫り来る睡魔には勝てず、眠ってしまった。
翌日、その手紙を読んでみると

ドワーフ王国国王ユストフ=デルフスト殿
貴殿はこの前の戦争のことを覚えているだろうか。その時に使われた戦車・・・いや、この国では【ランドバトラー】だったか。を見せようと思う。我らは5日後の謁見を希望する。色よい返事が来るのを待っている。

返事をどのようにすればと内心ツッコミを入れてしまったのじゃが、転移用の魔法陣が書かれた紙が入っていた。な、なんと高度な技術じゃ。
ワシは、すぐに返答を書いて送った。
執「国王様、下級貴族の者達が謁見を5日後に所望しておりますが、どうなさいますか?」
書き終わったタイミングで執事がやってきた。
ユス「ダメじゃ。実はの、カクカクシカジカという訳なのじゃ。これは絶対に外せぬから、残念じゃが、下級貴族との謁見は出来ぬ。」
執「では、下級貴族には大切なお客様が来るのでご希望には添えません。と、断っておきます。」
ユス「ああ、頼んだ。」
ワシは、まだ見ぬ新たな技術に内心、ワクワクするのであった。

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