日本円でダンジョン運営

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模擬戦

 現在ギルドの裏の広場にいる。目の前には先程の筋肉ダルマとジョセフィーヌが向かい合って立っていた。ジョセフィーヌの力を証明するために模擬戦をすることになってしまったのだ。

 さっきあなた程度じゃジョセフィーヌには勝てませんよって言ったのが不味かったのか?真実を言っただけなのに。

「ワフゥ」

 ジョセフィーヌもめんどくさそうだ。身分証はさっき作り終えてカードの形で手元にあるし、さっさと終わらせていろいろ調べに行きたいな。

「ジョセフィーヌ、適当にあしらってくれ」

「ワオン!」

「てめぇ、ふざけんなよ。お前は俺を怒らせた。もうどうなっても知らねぇからな」

「えー、模擬戦を始めてもいいですか?」

 ちなみに審判としてダニエルという青年がわざわざ協力してくれている。

「ワンッ!」

「とっとと始めやがれ!」

「それでは、模擬戦を始めます。3、2、1、始めっ!」

 じっとジョセフィーヌを見ていたのだが、ふっとその姿が消える。ふと気付くと、筋肉ダルマにのし掛かるジョセフィーヌがいた。

「えっ、えぇ!?しょ、勝負あり!ジョセフィーヌの勝ち!」

「ジョセフィーヌ、早く行こう」

「ワンワン!」

 気絶した筋肉ダルマを尻目に、私たちは広場を後にした。

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