初心者がVRMMOをやります(仮)
使役獣の反乱
暴れたモンスターたちの被害はいたるところに現れていた。
例外はカエルムのみである。
大抵セバスチャンの作った飯をやるとあっさりと大人しくなるのだ。そして「今まで何をしていたっけ?」と言わんばかりに首を傾げる。
そのあともカナリアが撫でたりセバスチャン特製ご飯を与えていればそのままなのだ。
当然それがスレッドを賑わせている。
「何でジャスだけ叩かれないのかね」
スレッドをのぞきながら、ディッチは呟いた。
「俺の工房にいるスパイダーシルクは未だ暴走中だからだよ」
武器防具職人たちが、「同じギルドにいるジャスティスのところなら」とシルク納品を頼むつもりが、暴れていたため逃げ出した。それが話題に上がったため、省かれたということらしい。
「だと、ジャスティスさんの騎獣とスパイダーシルクの違いが分かれば、今回の騒動の原因が分かるってこと?」
「おそらくな。だけどなんか違いってあったか?」
イッセンの発言にディッチは同意するものの、違いなぞあるはずもない。
「違いらしい違いは、カナリアくらいだぞ」
「ん?」
なんだかどうしようもない単語が出てきた気がする。その場にいた全員がジャスティスの言葉を促していく。
「カナリアは蜘蛛とか苦手だから、絶対にスパイダーシルクには近づかない。騎獣は……ほら、ドラゴンと一緒に撫でくり回しつつ餌やって、腹の上で寝転んでいたりする」
「それどこでもカナリアやって……」
「それだ!!」
全員の声がはもる。
というか、それしか考えられない。カナリア君また君か!! という言葉をディッチは飲み込んだ。
「だから皆さんの騎獣は美玖が撫でると大人しくなるのか」
「そっか。あたしたちは『Word On Line』のノリで可愛がっちゃったから、ご飯で元に戻ったのか」
「どういうこと?」
「少し前に実装されたんですけど、『従魔システム』ってのがあって、きちんと従魔を扱わないと、逃げ出すんです。だからご飯やってブラッシングして散歩するのがデフォルトというか……」
いつの間にか古巣に面白いものが実装されていたらしい。そのノリでやったイッセンとリリアーヌのペットは大人しい。
「強いて言うなら『使役獣の反乱』か。で、ジャッジは?」
「逃げた」
この非常時に! そう怒鳴ってしまったが悪くないはずである。
例外はカエルムのみである。
大抵セバスチャンの作った飯をやるとあっさりと大人しくなるのだ。そして「今まで何をしていたっけ?」と言わんばかりに首を傾げる。
そのあともカナリアが撫でたりセバスチャン特製ご飯を与えていればそのままなのだ。
当然それがスレッドを賑わせている。
「何でジャスだけ叩かれないのかね」
スレッドをのぞきながら、ディッチは呟いた。
「俺の工房にいるスパイダーシルクは未だ暴走中だからだよ」
武器防具職人たちが、「同じギルドにいるジャスティスのところなら」とシルク納品を頼むつもりが、暴れていたため逃げ出した。それが話題に上がったため、省かれたということらしい。
「だと、ジャスティスさんの騎獣とスパイダーシルクの違いが分かれば、今回の騒動の原因が分かるってこと?」
「おそらくな。だけどなんか違いってあったか?」
イッセンの発言にディッチは同意するものの、違いなぞあるはずもない。
「違いらしい違いは、カナリアくらいだぞ」
「ん?」
なんだかどうしようもない単語が出てきた気がする。その場にいた全員がジャスティスの言葉を促していく。
「カナリアは蜘蛛とか苦手だから、絶対にスパイダーシルクには近づかない。騎獣は……ほら、ドラゴンと一緒に撫でくり回しつつ餌やって、腹の上で寝転んでいたりする」
「それどこでもカナリアやって……」
「それだ!!」
全員の声がはもる。
というか、それしか考えられない。カナリア君また君か!! という言葉をディッチは飲み込んだ。
「だから皆さんの騎獣は美玖が撫でると大人しくなるのか」
「そっか。あたしたちは『Word On Line』のノリで可愛がっちゃったから、ご飯で元に戻ったのか」
「どういうこと?」
「少し前に実装されたんですけど、『従魔システム』ってのがあって、きちんと従魔を扱わないと、逃げ出すんです。だからご飯やってブラッシングして散歩するのがデフォルトというか……」
いつの間にか古巣に面白いものが実装されていたらしい。そのノリでやったイッセンとリリアーヌのペットは大人しい。
「強いて言うなら『使役獣の反乱』か。で、ジャッジは?」
「逃げた」
この非常時に! そう怒鳴ってしまったが悪くないはずである。
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