初心者がVRMMOをやります(仮)
カナリアの持つ闇 2
怖い。ジャッジと二人だった時には感じなかったが、あそこまで人が増えると怖いものがあった。
未だにカナリアの手は震えている。気がついたセバスチャンが外に出してくれて助かった。
気がつくと、いつものように温かいお茶とスコーンを目の前に出してくれた。
「セバスチャン。ありがとうございます」
「ミ・レディが落ち着くようにするのが私の仕事ですから」
その言葉すら、今は重い。
「ミ・レディ。私は嬉しかったのですよ。先ほど二言目には私を紹介してくださったでしょう? しかも『AI』としてではなく、『パートナー』として」
「だって、セバスチャンは私のパートナーです。迷った時に色々教えてくれます。ジャッジさんも私に色々アドバイスをくれますし、本当は今回だって私の知識のために知り合いの方を紹介……」
「そうですね。PCの方はAIを『パートナー』と認識しないのですよ。真っ先にミ・レディがしてくれたのが嬉しいのです。他のAIにも自慢できる一つです」
その言葉にカナリアは泣き出した。
「私、自慢、できるんですか?」
「はい。ひたむきな努力も、初めて数ヶ月で今までにないアクセサリーの作り方をされたことも、自分の手で素材を集めることも、新しい知識を手に入れようとすることも、全てが自慢です。そして、私やリースを対等な人として扱い、お願いする姿も自慢の一つです」
「でも、失敗も、多いし、みんなに……」
「お前が貪欲すぎるからだ。だから俺もセバスもそれを止めるんだ。でないとお前がぶっ倒れそうな気がしちまうんだよ。ディスやジャスが言った言葉は……頭の中のどっかに留めておけ。ディッチさんはどうしても、教師として心配しちまうんだ。もう少し自己評価を高く持て」
ジャッジが外へでてきたのだろう。話に混ざってきた。
「で……でもっ。わたし、どんくさいし、どじだし、失敗ばかりだし」
いつも親が言う台詞。
「どんくさいんじゃない、じっくり作業をするだけだ。失敗? 最初から上手く出来るやつなんかいないだろ? お前は俺が知る限りで最高のアクセサリー職人だ」
「ジャ……ジャッジ……さん」
「泣き止んだら、とりあえず部屋に戻って来い」
「はい」
「セバス、カナリアのことが終わったら、茶と茶菓子の用意を頼んでいいか?」
「……私がやってよろしいので?」
「ディッチさんが、またスコーンを食いたいんだと」
その言葉に、セバスチャンがカナリアの鞄を漁り、スコーンとデザートを出していた。
「お前ら、普通主の鞄をいじらないぞ!」
「ミ・レディの許可はいただいてますから」
しれっと言うセバスチャンに、ジャッジが頭を抱えていた。
未だにカナリアの手は震えている。気がついたセバスチャンが外に出してくれて助かった。
気がつくと、いつものように温かいお茶とスコーンを目の前に出してくれた。
「セバスチャン。ありがとうございます」
「ミ・レディが落ち着くようにするのが私の仕事ですから」
その言葉すら、今は重い。
「ミ・レディ。私は嬉しかったのですよ。先ほど二言目には私を紹介してくださったでしょう? しかも『AI』としてではなく、『パートナー』として」
「だって、セバスチャンは私のパートナーです。迷った時に色々教えてくれます。ジャッジさんも私に色々アドバイスをくれますし、本当は今回だって私の知識のために知り合いの方を紹介……」
「そうですね。PCの方はAIを『パートナー』と認識しないのですよ。真っ先にミ・レディがしてくれたのが嬉しいのです。他のAIにも自慢できる一つです」
その言葉にカナリアは泣き出した。
「私、自慢、できるんですか?」
「はい。ひたむきな努力も、初めて数ヶ月で今までにないアクセサリーの作り方をされたことも、自分の手で素材を集めることも、新しい知識を手に入れようとすることも、全てが自慢です。そして、私やリースを対等な人として扱い、お願いする姿も自慢の一つです」
「でも、失敗も、多いし、みんなに……」
「お前が貪欲すぎるからだ。だから俺もセバスもそれを止めるんだ。でないとお前がぶっ倒れそうな気がしちまうんだよ。ディスやジャスが言った言葉は……頭の中のどっかに留めておけ。ディッチさんはどうしても、教師として心配しちまうんだ。もう少し自己評価を高く持て」
ジャッジが外へでてきたのだろう。話に混ざってきた。
「で……でもっ。わたし、どんくさいし、どじだし、失敗ばかりだし」
いつも親が言う台詞。
「どんくさいんじゃない、じっくり作業をするだけだ。失敗? 最初から上手く出来るやつなんかいないだろ? お前は俺が知る限りで最高のアクセサリー職人だ」
「ジャ……ジャッジ……さん」
「泣き止んだら、とりあえず部屋に戻って来い」
「はい」
「セバス、カナリアのことが終わったら、茶と茶菓子の用意を頼んでいいか?」
「……私がやってよろしいので?」
「ディッチさんが、またスコーンを食いたいんだと」
その言葉に、セバスチャンがカナリアの鞄を漁り、スコーンとデザートを出していた。
「お前ら、普通主の鞄をいじらないぞ!」
「ミ・レディの許可はいただいてますから」
しれっと言うセバスチャンに、ジャッジが頭を抱えていた。
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