初心者がVRMMOをやります(仮)
大型メンテナンスのあとに
大型システムメンテナンスが終わった後、カナリアは久しぶりに「TabTapS!」へ繋いだ。
「ようこそ! いえお帰りなさいませ! 『TabTapS!』へ」
不思議の国に出てくる猫のようなものがログインするなり現れた。
「私は今回のシステムメンテナンスによって生み出されたAIです。あなた方に新しいシステムなどをレクチャーさせていただきます」
「……はぁ」
「あなたのお名前と姿確認。お名前はカナリア様。女性。LVは……総時間数の割りに低いですね」
余計なお世話です、そういいたくなるのを堪えた。
「その代わり細工LVなどがすばらしいことになっておりますね。称号は『嬢香の巫女』と『水の守護』ですね。確認しました。
それでは新しいシステムをご案内いたします。
まず、以前よりもPKは重いペナルティを科します。もしPKらしきものがあった場合、互いのデータを確認し、場合によってはそれぞれを罰します。その代わりにPvPというシステムを導入しました。PvPに関する説明は必要でしょうか?」
「お願いします」
PKなら何度か聞いて知っているが、PvPとなると聞いたことがない。
「PvPとはプレイヤー同士の対戦となります。対戦したい相手に戦闘申し込みをし、受領されれば戦闘開始となります。
PvPはいくつかの部類に分かれます。
一つはプレイヤー同士の三番勝負。二勝した方の勝ちです。
二つ目はAI同士を代理で戦わせる方法。こちらも三番勝負です。
三つ目は主従対戦。プレイヤーとAIがタッグを組んで戦います。これは二対二の三番勝負。
四つ目はPT対戦。これは最大三人までのプレイヤー同士の対戦で、勝ち抜き方式で戦います。
五つ目がギルド対戦。これが『TabTapS!』最大の目玉といえます! 同じギルドに所属する最大六人のプレイヤー同士が勝ち抜き方式で戦います」
聞いているうちにカナリアの頭は混乱してきた。
「あなた様は失礼ですが、格ゲーの経験は?」
「なんですか、それ」
「……失礼しました。一ついえるのはPvPを出来るようにするかしないかは、ご自身で選べま……」
「分かりません、だからやりません」
「左様ですか。ではタブレットで設定をお願いいたします」
これを聞いたカナリアはあとでセバスチャンにやってもらおうと心に決めた。
「なお、PvP不可にした場合、相手に対戦を挑むことも、挑まれることも出来なくなります。
また、PvP可能にした場合、対戦申し込みも受領の可否決定は勿論のこと、相手のLVと己のLVに合わせて経験値がもらえます。有体に言えば、強い敵に対戦を申込んで勝てばかなりの経験値が入ります。ただし、ある一定量まで増えますと、経験値は増えるどころか減りますのでご注意ください。
PvPで使用したアイテムは戻りませんが、負けたからといってアイテムが減ることはありませんのでご安心ください。
そして最後に……」
まだあるのか!? そう思ってしまったカナリアは悪くないはずだ。
「PvPにおいて、相手のタブレットへの攻撃も可能です。その為バッグに入れてあるアイテムをしっかり管理することをお勧めします」
「……やんないんであとの説明は……」
「PvPに関する説明は以上ですが、他にも……」
そうして、フィールドに降り立てるまでゆうに一時間もかかった。
出てすぐセバスチャンに「PvP不可」へ設定してもらったのは言うまでもない。
「ようこそ! いえお帰りなさいませ! 『TabTapS!』へ」
不思議の国に出てくる猫のようなものがログインするなり現れた。
「私は今回のシステムメンテナンスによって生み出されたAIです。あなた方に新しいシステムなどをレクチャーさせていただきます」
「……はぁ」
「あなたのお名前と姿確認。お名前はカナリア様。女性。LVは……総時間数の割りに低いですね」
余計なお世話です、そういいたくなるのを堪えた。
「その代わり細工LVなどがすばらしいことになっておりますね。称号は『嬢香の巫女』と『水の守護』ですね。確認しました。
それでは新しいシステムをご案内いたします。
まず、以前よりもPKは重いペナルティを科します。もしPKらしきものがあった場合、互いのデータを確認し、場合によってはそれぞれを罰します。その代わりにPvPというシステムを導入しました。PvPに関する説明は必要でしょうか?」
「お願いします」
PKなら何度か聞いて知っているが、PvPとなると聞いたことがない。
「PvPとはプレイヤー同士の対戦となります。対戦したい相手に戦闘申し込みをし、受領されれば戦闘開始となります。
PvPはいくつかの部類に分かれます。
一つはプレイヤー同士の三番勝負。二勝した方の勝ちです。
二つ目はAI同士を代理で戦わせる方法。こちらも三番勝負です。
三つ目は主従対戦。プレイヤーとAIがタッグを組んで戦います。これは二対二の三番勝負。
四つ目はPT対戦。これは最大三人までのプレイヤー同士の対戦で、勝ち抜き方式で戦います。
五つ目がギルド対戦。これが『TabTapS!』最大の目玉といえます! 同じギルドに所属する最大六人のプレイヤー同士が勝ち抜き方式で戦います」
聞いているうちにカナリアの頭は混乱してきた。
「あなた様は失礼ですが、格ゲーの経験は?」
「なんですか、それ」
「……失礼しました。一ついえるのはPvPを出来るようにするかしないかは、ご自身で選べま……」
「分かりません、だからやりません」
「左様ですか。ではタブレットで設定をお願いいたします」
これを聞いたカナリアはあとでセバスチャンにやってもらおうと心に決めた。
「なお、PvP不可にした場合、相手に対戦を挑むことも、挑まれることも出来なくなります。
また、PvP可能にした場合、対戦申し込みも受領の可否決定は勿論のこと、相手のLVと己のLVに合わせて経験値がもらえます。有体に言えば、強い敵に対戦を申込んで勝てばかなりの経験値が入ります。ただし、ある一定量まで増えますと、経験値は増えるどころか減りますのでご注意ください。
PvPで使用したアイテムは戻りませんが、負けたからといってアイテムが減ることはありませんのでご安心ください。
そして最後に……」
まだあるのか!? そう思ってしまったカナリアは悪くないはずだ。
「PvPにおいて、相手のタブレットへの攻撃も可能です。その為バッグに入れてあるアイテムをしっかり管理することをお勧めします」
「……やんないんであとの説明は……」
「PvPに関する説明は以上ですが、他にも……」
そうして、フィールドに降り立てるまでゆうに一時間もかかった。
出てすぐセバスチャンに「PvP不可」へ設定してもらったのは言うまでもない。
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