俺の高校生活に平和な日常を
第4章 #36「家(島)の主人は」
 「家?」
 この子は可笑しなことを言うな。別荘ならまだ分からなくもないが確かに彼女はこの島が自分の家だと言い放った。
 「イヤイヤイヤ、嘘でしょ!?だってここ離島だよ!?ここからどうやって学校とか通うワケさ!?」
 この場所から中学校まで具体的な位置までは把握出来ないが数千キロは間違いなくある。もし船があっても一番近い港まで行くのに何時間掛かることやら。それを往復するとなると移動時間だけで1日の3分の1ぐらいは消費してしまうだろうに。
 「愚問ね。魔法が使えるんだから1秒あれば十分だわ」
 「あっ、そっか」
 だがその疑問はアッサリと解決した。この子は魔女の娘。魔法さえ使えれば世界中のどこにいたって学校なんて一瞬で行けるハズだ。俺はその事をスッカリと頭の中から抜けていた。
 「ん?魔法?」
 その時、ひと筋の希望の光が見えた気がした。これ、ひょっとしたら帰れるかもしれない。
 「イーリスちゃん!頼みが、あばばっ!?」
 だが彼女に頼みを聞いてもらおうと無意識に彼女の両肩を掴もうとすると身体中に再び電流が走る。
 「な、何すんだよ!?」
 流石に今のは俺怒っていいよね!?こっちは真剣な話をしようとしたのに何だよその対応!
 「どうせ転移魔法で帰してくれって言いたいんでしょ?それよりもまずやらなければいけないことがあるんじゃないかしら?」
 「?やんなきゃいけないこと?」
 しかし彼女は真剣な眼差しで俺にそう言ってきた。帰るよりも先にやらなきゃいけないこと…あっ、そうか。
 「その超能力っていうもんを止めなきゃいけねーんだろう?」
 「んっ?今の声…」
 俺が言おうとしたことを後ろから誰かが代弁してくれた。その声は聞き覚えのある声だった。
 「まさかこんな所で会うとはなー」
 「バードさん!」
 後ろを振り向くと羽を羽ばたかせ滞空しながらこっちを見ている青い小鳥が居た。
 「あっ、お兄ちゃん。気がついたんだ!?よかったー」
 そしてバードさんの後ろから梓が心配そうに声をかけてきた。とうやら2人(うち一羽)はちょうど話のいいタイミングで部屋に入ってきたようだ。
 「話は(部屋の)外で聞かせてもらったぜー。中々厄介な状況みたいだな?」
 バードさんは部屋に入ってくるなり早速話にずけずけと割って入ってくる。中々に図々しい奴だ。
 「お兄ちゃん、大丈夫?ごめんね。まさかお兄ちゃんが来てるなんて知らなかったから」
 それに比べ我が自慢の妹は真っ先に俺の心配をしてくれる。さっきの事をよほど気にしてくれているようだ。
 「いや、俺の方こそ驚いたよ。2人が居るなんて思ってなかったしその上、ここが他人ん家だとは想定外だよ」
 「私はあなたみたいなマヌケがここに侵入したことが今でも信じ難いぐらい想定外よ」
 俺が気を遣って弁明しようとしている傍ら側で皮肉を言い出すイーリスちゃん。マヌケは否定し難いが他人に言われるとなんか腹がたつ。
 「それよりもとりあえずその超能力が使えるって人の所まで案内しなさい」
 「そりゃあいいけど、なぜ命令口調!?」
 その上彼女は明らかに俺を下に見ている。まるで俺は彼女の使い魔のようじゃないか!?友達の兄貴をそこまで下に見れるものかね?しかも俺の反論に対し彼女はふんと鼻を鳴らしてそっぽを向く。塩対応もいいとこだ。
 「っていうか、どうにか出来んのかよ?」
 「どうにかしなきゃいけないのよ。このまま他人の家に居座られてあちこち壊されたらたまったもんじゃないわよ」
 しかし俺が疑問を投げかけるとあっさりと答えてくれた。今一番困っているのは俺ではなくこの島(家)の住人であるイーリスちゃんだ。自分に被害が被るなら放ってはおけない。
 とにかく俺は、イーリスちゃん達を同行させ2人のいる所へと戻って行った。
 この子は可笑しなことを言うな。別荘ならまだ分からなくもないが確かに彼女はこの島が自分の家だと言い放った。
 「イヤイヤイヤ、嘘でしょ!?だってここ離島だよ!?ここからどうやって学校とか通うワケさ!?」
 この場所から中学校まで具体的な位置までは把握出来ないが数千キロは間違いなくある。もし船があっても一番近い港まで行くのに何時間掛かることやら。それを往復するとなると移動時間だけで1日の3分の1ぐらいは消費してしまうだろうに。
 「愚問ね。魔法が使えるんだから1秒あれば十分だわ」
 「あっ、そっか」
 だがその疑問はアッサリと解決した。この子は魔女の娘。魔法さえ使えれば世界中のどこにいたって学校なんて一瞬で行けるハズだ。俺はその事をスッカリと頭の中から抜けていた。
 「ん?魔法?」
 その時、ひと筋の希望の光が見えた気がした。これ、ひょっとしたら帰れるかもしれない。
 「イーリスちゃん!頼みが、あばばっ!?」
 だが彼女に頼みを聞いてもらおうと無意識に彼女の両肩を掴もうとすると身体中に再び電流が走る。
 「な、何すんだよ!?」
 流石に今のは俺怒っていいよね!?こっちは真剣な話をしようとしたのに何だよその対応!
 「どうせ転移魔法で帰してくれって言いたいんでしょ?それよりもまずやらなければいけないことがあるんじゃないかしら?」
 「?やんなきゃいけないこと?」
 しかし彼女は真剣な眼差しで俺にそう言ってきた。帰るよりも先にやらなきゃいけないこと…あっ、そうか。
 「その超能力っていうもんを止めなきゃいけねーんだろう?」
 「んっ?今の声…」
 俺が言おうとしたことを後ろから誰かが代弁してくれた。その声は聞き覚えのある声だった。
 「まさかこんな所で会うとはなー」
 「バードさん!」
 後ろを振り向くと羽を羽ばたかせ滞空しながらこっちを見ている青い小鳥が居た。
 「あっ、お兄ちゃん。気がついたんだ!?よかったー」
 そしてバードさんの後ろから梓が心配そうに声をかけてきた。とうやら2人(うち一羽)はちょうど話のいいタイミングで部屋に入ってきたようだ。
 「話は(部屋の)外で聞かせてもらったぜー。中々厄介な状況みたいだな?」
 バードさんは部屋に入ってくるなり早速話にずけずけと割って入ってくる。中々に図々しい奴だ。
 「お兄ちゃん、大丈夫?ごめんね。まさかお兄ちゃんが来てるなんて知らなかったから」
 それに比べ我が自慢の妹は真っ先に俺の心配をしてくれる。さっきの事をよほど気にしてくれているようだ。
 「いや、俺の方こそ驚いたよ。2人が居るなんて思ってなかったしその上、ここが他人ん家だとは想定外だよ」
 「私はあなたみたいなマヌケがここに侵入したことが今でも信じ難いぐらい想定外よ」
 俺が気を遣って弁明しようとしている傍ら側で皮肉を言い出すイーリスちゃん。マヌケは否定し難いが他人に言われるとなんか腹がたつ。
 「それよりもとりあえずその超能力が使えるって人の所まで案内しなさい」
 「そりゃあいいけど、なぜ命令口調!?」
 その上彼女は明らかに俺を下に見ている。まるで俺は彼女の使い魔のようじゃないか!?友達の兄貴をそこまで下に見れるものかね?しかも俺の反論に対し彼女はふんと鼻を鳴らしてそっぽを向く。塩対応もいいとこだ。
 「っていうか、どうにか出来んのかよ?」
 「どうにかしなきゃいけないのよ。このまま他人の家に居座られてあちこち壊されたらたまったもんじゃないわよ」
 しかし俺が疑問を投げかけるとあっさりと答えてくれた。今一番困っているのは俺ではなくこの島(家)の住人であるイーリスちゃんだ。自分に被害が被るなら放ってはおけない。
 とにかく俺は、イーリスちゃん達を同行させ2人のいる所へと戻って行った。
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