俺の高校生活に平和な日常を
第4章 #18「みのりの良い所」
 「………」
 「どうです?分からないとこあります?」
 「あ、えーと…」
 完全にみのりのペースに呑まれた俺達は自分の部屋で勉強を見て貰うことになった。教えて貰えてくれるのは結構だが、さっきまでルンルン気分でいた有紗の表情がいつものように不機嫌になっていた。
 「どうです?分かりました?」
 「あ、うん。ありがとう…」
 みのりは丁寧で俺にも分かりやすいがやたらボディータッチが多くこそばゆくなりやすい俺はいちいち反応してしまう。ひょっとしてそれが面白いからやっているのだろうか?
 「和彦君」
 「は、はいー!?」
 ドキドキし過ぎて裏声で返事を返してしまった。さっきから異様にソワソワしているのだからしょうがないだろう?
 「ちょっと休憩でもしましょうか?頭を休ませるのも必要ですから」
 「ああ、うん。そうだね」
 ふと時計を見ると勉強会を始めてから1時間は超えていた。俺はみのりの言われるがままに休憩を挟むことにした。
 「私何か飲み物でも持ってきますよ?冷蔵庫拝見してもいいですか?」
 「あ、うん。いいよ」
 短く返事を返すとみのりは席を立ちキッチンに向かって行った。
 「…ハア〜」
 みのりが部屋を出ていくのを確認すると深いため息を吐いた。みのりが居ると緊張しまくっていつもより倍以上疲れる。まあ悪くはないけど…
 「デレデレ鼻の下伸ばしてんじゃないわよ。変態!」
 2人きりになるとようやく口を開く有紗。いつも通りの口調になぜかほっとする自分がいた。
 「デレデレしてんじゃなくてこそばゆいだけだから!」
 俺はほっとするあまり強くはツッコめなかった。それに対し『ふーん』とだけ呆れたような反応だった。
 「…和彦ってさ」
 「ん?」
 しかしさっきとは打って変わって優しい口調に変わった。なんでだろう?口調の変化だけでドキッとさせられてしまっている自分がいる。
 「アイツのことどー思ってんの?」
 「えっ?どうって…」
 更にドキッとさせられる質問に俺は戸惑っていた。俺の中では友達という境界に位置しているが他の人から見ればイチャついているカップルにも見えかねん程距離が近い。それに有紗は『どー思う?』と聞いてきている。俺にとって中々難しい質問である。
 「何考えてんのか分かんない時とかあるけど、良い人なんじゃないかな?」
 自分で言っておいてこれが正しい答えなのかは分からない。けど、正直に思ったこと言った。
 中学時代、高嶺の花だと思っていた彼女がひょんなことからこっちに近づいてくれた。本来なら嬉しいはずだがそれ以上にやたらトラブルには巻き込まれるようになった(特に有紗関連だが)。
 そんな俺の返事を『ふーん』と同じようなリアクションで返す有紗。自分で聞いといてその塩対応はあんまりだと思うが…
 「お待たせしてすいません。ついでに小腹用で軽く作っちゃったんですけど…」
 「おっ!おにぎりー!?わざわざありがとー!」
 飲み物を取って来る割にはちょっと遅いと思って待っていたみのりの手には飲み物と小さめのおにぎりが5、6個程乗せられた皿を持って来てくれた。そういう気遣いが出来る所も彼女の良い所だ。
 ---俺達はみのりの作ってくれたおにぎりを食べ終えテスト勉強に戻った。その際女同士の喧嘩は一切なかったが会話も一切なかった。やっぱ女ってこえーな。
 「どうです?分からないとこあります?」
 「あ、えーと…」
 完全にみのりのペースに呑まれた俺達は自分の部屋で勉強を見て貰うことになった。教えて貰えてくれるのは結構だが、さっきまでルンルン気分でいた有紗の表情がいつものように不機嫌になっていた。
 「どうです?分かりました?」
 「あ、うん。ありがとう…」
 みのりは丁寧で俺にも分かりやすいがやたらボディータッチが多くこそばゆくなりやすい俺はいちいち反応してしまう。ひょっとしてそれが面白いからやっているのだろうか?
 「和彦君」
 「は、はいー!?」
 ドキドキし過ぎて裏声で返事を返してしまった。さっきから異様にソワソワしているのだからしょうがないだろう?
 「ちょっと休憩でもしましょうか?頭を休ませるのも必要ですから」
 「ああ、うん。そうだね」
 ふと時計を見ると勉強会を始めてから1時間は超えていた。俺はみのりの言われるがままに休憩を挟むことにした。
 「私何か飲み物でも持ってきますよ?冷蔵庫拝見してもいいですか?」
 「あ、うん。いいよ」
 短く返事を返すとみのりは席を立ちキッチンに向かって行った。
 「…ハア〜」
 みのりが部屋を出ていくのを確認すると深いため息を吐いた。みのりが居ると緊張しまくっていつもより倍以上疲れる。まあ悪くはないけど…
 「デレデレ鼻の下伸ばしてんじゃないわよ。変態!」
 2人きりになるとようやく口を開く有紗。いつも通りの口調になぜかほっとする自分がいた。
 「デレデレしてんじゃなくてこそばゆいだけだから!」
 俺はほっとするあまり強くはツッコめなかった。それに対し『ふーん』とだけ呆れたような反応だった。
 「…和彦ってさ」
 「ん?」
 しかしさっきとは打って変わって優しい口調に変わった。なんでだろう?口調の変化だけでドキッとさせられてしまっている自分がいる。
 「アイツのことどー思ってんの?」
 「えっ?どうって…」
 更にドキッとさせられる質問に俺は戸惑っていた。俺の中では友達という境界に位置しているが他の人から見ればイチャついているカップルにも見えかねん程距離が近い。それに有紗は『どー思う?』と聞いてきている。俺にとって中々難しい質問である。
 「何考えてんのか分かんない時とかあるけど、良い人なんじゃないかな?」
 自分で言っておいてこれが正しい答えなのかは分からない。けど、正直に思ったこと言った。
 中学時代、高嶺の花だと思っていた彼女がひょんなことからこっちに近づいてくれた。本来なら嬉しいはずだがそれ以上にやたらトラブルには巻き込まれるようになった(特に有紗関連だが)。
 そんな俺の返事を『ふーん』と同じようなリアクションで返す有紗。自分で聞いといてその塩対応はあんまりだと思うが…
 「お待たせしてすいません。ついでに小腹用で軽く作っちゃったんですけど…」
 「おっ!おにぎりー!?わざわざありがとー!」
 飲み物を取って来る割にはちょっと遅いと思って待っていたみのりの手には飲み物と小さめのおにぎりが5、6個程乗せられた皿を持って来てくれた。そういう気遣いが出来る所も彼女の良い所だ。
 ---俺達はみのりの作ってくれたおにぎりを食べ終えテスト勉強に戻った。その際女同士の喧嘩は一切なかったが会話も一切なかった。やっぱ女ってこえーな。
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