俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第4章 #17「女ほど恐ろしい生き物はいない」

 「ハア」

 有紗とようやく友達になれた一方、テスト勉強ははかどらずに中間テスト初日を迎えた。

 「和彦君、あれからちゃんとテスト勉強出来ました?」

 いつの間にかみのりが俺に話しかけてくるのは日常茶飯事となっていた。

 「イヤ、ちょっと色々他にやるべきことがあってそれどころじゃなかったよ」

 「そうなんですか?それでテストは大丈夫なんですか?」

 「大丈夫だったらため息なんかつかねーって」

 そう言いながらもう一度ため息をついた。一難去ってまた一難とはまさにこのことなのだろう。

 「まあまだ時間あるからとりあえず教科書でも見て復習すっかな」

 「そうですか。じゃあお邪魔しちゃ悪いんでまた後で」

 「おう」

 どうやら気を使ってくれたようでみのりは早いうちに自分の席に戻って行った。俺はとりあえず最後の抵抗で最初の科目の教科書を手に取りテスト範囲を復習することにした。

 ---そしてあっという間に中間テスト初日は終わりを迎えた。今日は苦手の英語と数学が出なかったからなんとかなったとは思うがテスト初日が終わって他の教科もちょっと不安になってきた。

 「和彦!」

 「ん?」

 そんな不安になりながら帰ろうと鞄に教科書を詰めている最中さなか、珍しく有紗から声をかけられた。友達になってからというもの異様に有紗から話しかけられるようになった。

 前までだと学校で話すことなどほぼ皆無だったが今日は朝から積極的に話しかけてくれた。彼女の純粋なところを改めて知ったのは良きことではあるのかな?

 「早く帰ろう♪」

 「お、おう」

 有紗が学校で嬉しそうにしているのは中々新鮮なものだ。そんなに一緒に帰るのを楽しみにしてくれていたのだろうか?

 友達になろうとは言ったもののまさかここまで人が変わるとは誰が予知出来ただろうか?そして俺は有紗を追うように教室を出て行った。

 ---「で、テストはどうだったの?」

 「まあぼちぼち…かな?」

 俺達2人はそんな他愛もない話をしながら下校しようとしていた。そんな中俺は何故だかトラブルが勃発ぼっぱつしそうな気がした。

 「和彦君!」

 俺はその声を聞いて一瞬、イヤな予感が走った。仕方なく後ろを振り返ると声の持ち主であるみのりが歩み寄って来ていた。

 「あら?夏目さんもご一緒でしたか?珍しいですね?」

 何だか嫌味に聞こえるみのりの発言。俺はふと有紗の方に視線を移した。案の定、有紗の顔はしゃくに触ったかのようにイラついていた。

 「私がいたら何か悪いワケ!?」

 有紗はあからさまに喧嘩口調になっていた。しかしみのりの表情はにこやかだった。仏の顔も三度までと言うがまさに彼女にピッタリの言葉である。

 「テスト勉強、あまり出来ていないと言ってましたからまた勉強会でもとうかと思いまして…」

 「それなら充分よ!ちょうど私が勉強見てあげるところだった・から!」

 そんな話をした覚えはないのだが、前の件も記憶に新しい俺は今回ばかりは有紗に乗っかることにした。

 「ほら和彦、行くわよ!」

 「お、おう…ってイデデデデ!」

 早々に立ち去ろうと有紗は俺の手を引き連れて行こうとしていた。はたから見れば羨ましく思えるだろうが当の本人である俺の右手はリンゴを握り潰せるんじゃないかと思える程の握力で握られている為、耐性がついていなければ失神寸前であろう。

 「なら私もご一緒させてください!勉強を教えるなら教える人が1人増えても問題ありませんよね♪」

 「ええ!?」

 がめつい人とはこういう人のことを言うのだろうか?引き剥がすどころか俺の左腕に抱きついてきた。

 クッションのように沈む感覚が俺の左腕に感じていた。ご察しの通りみのりの身体と俺の左腕が密着しヒジ辺りがみのりのEカップはあるであろう胸を突いていた。

 「ななな何してんのアンタ!?」

 それを見て俺よりパニックっている有紗。パニクるあまりろれつがあまり上手く回っていなかった。

 「さあ、早く行きましょう♪」

 パニクる有紗を他所に俺の腕を引っ張っていくみのり。俺はされるがままに引っ張られていきそれにつられ俺の手を握っていた有紗も俺が引っ張られると後ろから引っ張られて行った。本当に末恐ろしい子だよ。

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