俺の高校生活に平和な日常を
第4章 #15 「テスト前にすべきこと」
 ---妄想を充分に満喫した頃にはすっかり暗くなってきていた。
 「………ハア」
 何だか死にたい気分になってきた。一体俺は何をしてるのだろうか?テスト勉強もせず自分の部屋で1人妄想しながら暗くなるまでゴソゴソしてるだけ。
 そんなことを考えているうちにとてつもない程の虚無感が俺を襲ってきていた。
 「…とりあえず勉強すっか」
 虚無感に襲われ過ぎてこのままだとまた変な気を起こしかねなさそうなのでとりあえず机に向かってテスト勉強に励もうとした。
 「お兄ちゃん?」
 折角テスト勉強に取り掛かろうとしたタイミングでドアの前から梓の呼ぶ声が聞こえてきた。
 「ナニー?」
 一応返事を返した。時間的に晩メシの時間だから呼びに来たのだろう。
 「晩ごはん出来てるよー!」
 「分かったー。すぐいくー」
 俺の予想通りだった。多少だがやる気の出ているうちにやっておきたかったが晩メシ終わってからでも大丈夫だろうと思い俺はすぐに部屋を出てリビングに向かった。
 ---「ねえお兄ちゃん」
 「ん?」
 いつも通り晩メシを食べている最中、梓が話しかけてきた。実の妹だというのに俺は声が上ずってしまった。別段いつもと変わった事ではないがここ最近、俺と有紗のぎこちない雰囲気のせいで梓がいつ異変に気づいても可笑しくはない。だから俺達はいつか聞いてくるのではないかとドギマギしているのだ。
 「中間テストって明日だよね?ちゃんと勉強してる?」
 「お、おう。一応メシ食ってからもやるよ」
 なんだ、そんなことか?そんなことと言うのも可笑しな話ではあるがとにかく少しホッとした。一応テスト勉強は2、3回ぐらいはしてるからしてるとみなしていいだろう。
 「もう高校生なんだからちゃんと勉強しないと卒業出来ないよ!?」
 「それぐらい分かってるよ」
 まるで母親のように気にかけてくる梓。母さんがもし生きていたらおんなじことを言っていただろうか?
 だが梓の言っていることはごもっともだ。中学までは義務教育だから成績なんてあんまり気にせずとも卒業は出来たが高校からはそうはいかない。
 高校からは単位が存在する為、それを落としてしまえば卒業はかなり厳しい。まあよっぽど頭が悪かったり授業をサボらなければ大丈夫なのだろうが俺の成績は微妙なところだ。
 「ごちそうさま」
 そんな中、有紗が1番早く食事を終えた。食事を終えると自分の使った皿をすぐに流しに置いていきそのまま部屋へと戻って行った。
 「最近、有紗ちゃん様子が可笑しいよね?どうしたんだろう?」
 「!?」
 やはり梓は気がついていたようだ。ただ今まで口に出せなかっただけなのだろう。
 「………」
 俺はふと梓の顔を見るとどこか心配そうな表情をしていた。それを見ていると何だか胸が苦しくなってきた。理由はハッキリしているのにどうしようも出来ない。こんな場合はどうしたら良いものだろうか?
 (俺に出来ること…)
 「ごちそうさま」
 俺は考えながら自分の皿を流しに持っていった。
 「アレ?お兄ちゃんどこ行くの?」
 皿を流しに置いていくと俺は自分の部屋には向かわなかった。
 「有紗とちょっと話してくるよ。だから少しの間、部屋には入らないでくれないか?」
 「う、うん分かった…」
 梓は何か言いたげそうだったが何も言わずに俺の背中を見送るだけだった。多分、察してくれたのだろう。やはり出来た妹を持って幸せ者だよ俺は。この時だけは生きていて良かったと思える。
 「さてと…」
 何も解決するとまではいかないが今のわだかまりを消す方法なら思いついた。後は有紗次第になってしまうが。そして俺は有紗の部屋へと向かって行った。
 「………ハア」
 何だか死にたい気分になってきた。一体俺は何をしてるのだろうか?テスト勉強もせず自分の部屋で1人妄想しながら暗くなるまでゴソゴソしてるだけ。
 そんなことを考えているうちにとてつもない程の虚無感が俺を襲ってきていた。
 「…とりあえず勉強すっか」
 虚無感に襲われ過ぎてこのままだとまた変な気を起こしかねなさそうなのでとりあえず机に向かってテスト勉強に励もうとした。
 「お兄ちゃん?」
 折角テスト勉強に取り掛かろうとしたタイミングでドアの前から梓の呼ぶ声が聞こえてきた。
 「ナニー?」
 一応返事を返した。時間的に晩メシの時間だから呼びに来たのだろう。
 「晩ごはん出来てるよー!」
 「分かったー。すぐいくー」
 俺の予想通りだった。多少だがやる気の出ているうちにやっておきたかったが晩メシ終わってからでも大丈夫だろうと思い俺はすぐに部屋を出てリビングに向かった。
 ---「ねえお兄ちゃん」
 「ん?」
 いつも通り晩メシを食べている最中、梓が話しかけてきた。実の妹だというのに俺は声が上ずってしまった。別段いつもと変わった事ではないがここ最近、俺と有紗のぎこちない雰囲気のせいで梓がいつ異変に気づいても可笑しくはない。だから俺達はいつか聞いてくるのではないかとドギマギしているのだ。
 「中間テストって明日だよね?ちゃんと勉強してる?」
 「お、おう。一応メシ食ってからもやるよ」
 なんだ、そんなことか?そんなことと言うのも可笑しな話ではあるがとにかく少しホッとした。一応テスト勉強は2、3回ぐらいはしてるからしてるとみなしていいだろう。
 「もう高校生なんだからちゃんと勉強しないと卒業出来ないよ!?」
 「それぐらい分かってるよ」
 まるで母親のように気にかけてくる梓。母さんがもし生きていたらおんなじことを言っていただろうか?
 だが梓の言っていることはごもっともだ。中学までは義務教育だから成績なんてあんまり気にせずとも卒業は出来たが高校からはそうはいかない。
 高校からは単位が存在する為、それを落としてしまえば卒業はかなり厳しい。まあよっぽど頭が悪かったり授業をサボらなければ大丈夫なのだろうが俺の成績は微妙なところだ。
 「ごちそうさま」
 そんな中、有紗が1番早く食事を終えた。食事を終えると自分の使った皿をすぐに流しに置いていきそのまま部屋へと戻って行った。
 「最近、有紗ちゃん様子が可笑しいよね?どうしたんだろう?」
 「!?」
 やはり梓は気がついていたようだ。ただ今まで口に出せなかっただけなのだろう。
 「………」
 俺はふと梓の顔を見るとどこか心配そうな表情をしていた。それを見ていると何だか胸が苦しくなってきた。理由はハッキリしているのにどうしようも出来ない。こんな場合はどうしたら良いものだろうか?
 (俺に出来ること…)
 「ごちそうさま」
 俺は考えながら自分の皿を流しに持っていった。
 「アレ?お兄ちゃんどこ行くの?」
 皿を流しに置いていくと俺は自分の部屋には向かわなかった。
 「有紗とちょっと話してくるよ。だから少しの間、部屋には入らないでくれないか?」
 「う、うん分かった…」
 梓は何か言いたげそうだったが何も言わずに俺の背中を見送るだけだった。多分、察してくれたのだろう。やはり出来た妹を持って幸せ者だよ俺は。この時だけは生きていて良かったと思える。
 「さてと…」
 何も解決するとまではいかないが今のわだかまりを消す方法なら思いついた。後は有紗次第になってしまうが。そして俺は有紗の部屋へと向かって行った。
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