俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第3章番外編 #9「お兄ちゃんの涙」

 ---私は家に帰る途中でも考えていましたがやっぱり決断することが出来ずそのまま家に着いてしまいました。

 「ふう。どうしたらいいんだろう私?」

 私の口からは決断の言葉ではなくため息と弱音しか出てきませんでした。本当ならあそこで決断出来ればよかったと今更ながらに思うのですが今後の事を考えるとなると簡単に決断出来るような事ではありません。

 『お兄ちゃんとお父さんに仲良くなって欲しい』。実際のところは少し違っていて正確にはお兄ちゃんが一方的にお父さんの事を嫌っていてお父さんは逆にお兄ちゃんと仲良くしようと家に帰ってくると積極的に話しかけようとしていました。

 だけどお兄ちゃんは聞く耳も持たず部屋に困るばかりでした。何故お兄ちゃんがそこまでお父さんを嫌っているのかは分かりませんがでもお兄ちゃんにとっても私やお父さんにとってもとても大事な事をお兄ちゃんは考えているんだと思います。

 だから私はその願いは自力で解決させなくっちゃいけないんだと思ってます。

 もう私の頭の中は魔法少女になりたいか云々(うんぬん)よりもどんな願いを叶えるべきかどうかということに注目を置いていました。

 「ん〜、他の願いを叶えるべきなのかな?」

 あれこれ悩みながら私は家のドアを開けた時でした。

 「うおっ!!」

 ドアを開けた瞬間ドアノブが軽くなるのを感じました。軽くなったドアノブをそのまま引くといつもよりドアが早く開きました。

 するとドアが開くと同時にイキナリお兄ちゃんが飛び出して来ました。

 「きゃっ!!」

 飛び出して来たお兄ちゃんに対し私は無意識に横に跳ぶかのように避けてしまいました。しかしお兄ちゃんは体勢を崩しておりそのまま転んでしまいました。

 「ぐへっ!」

 「だ、大丈夫お兄ちゃん!?」

 私は一瞬驚いていましたがすぐにお兄ちゃんの心配をしました。

 「っててて…って梓!?」

 お兄ちゃんはすぐに立ち上がろうとするかと思うとイキナリ大声で私の名前を叫び出しました。イキナリ過ぎて私は体が身震いを起こしました。

 「お前、どこ行ってたんだよ!?」

 「えっ?」

 そして立ち上がり私の両肩をガッツリと掴み始めました。私はもう何が起きているのか全然理解出来ませんでした。

 (私何か悪い事したのかな〜)

 全く見に覚えがないのですが必死に記憶を蘇らそうとしていました。しかしよく見るとお兄ちゃんの目から涙が溢れていました。

 「お兄ちゃん?」

 涙が溢れているだけでなく目の周りが赤くなっていました。明らかにさっき転んだ時に痛くて出た涙ではないということが分かりました。だとしたら一体なんで泣いてるのでしょうか?

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