俺の高校生活に平和な日常を
第3章 #27「覚悟の成果」
 イーリスちゃんの頭に乗っかったバードさんは何かブツブツ独り言を言い始めた。
 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
 「…!コレ…は…?」
 「どうした!?」
 すると何かを感じとり自分の頭に乗っかっているバードさんの方に視線を向けた。そんな彼女に俺は問いかけてみた。
 「頭の中に…流れてくる」
 「?何が!?」
 イーリスちゃんの返答に俺は意味が分からず聞き返した。するとバードさんの方から口を開いた。
 「今こいつの頭ん中に回復魔法を直接教えてやってるんだ!」
 「魔法を直接!?スゲーな!!そんな事も出来んの!?」
 「ただ多少脳に負荷がかかるけど、魔女の血を引いてるお前さんなら問題ないだろ?」
 なんか恐ろしい事を言っている気がするがイーリスちゃんは眉ひとつ動かさず小さく首を縦に振った。
 「構わないわよ。それぐらい大したことじゃないわよ」
 どうやらイーリスちゃんは最初から覚悟が出来ていたようだ。それに罪悪感というのもあったのだろう。だから罪滅ぼしという訳ではないだろうが自分の出来ることを必死にやろうとしてくれていた。
 「本当に大丈夫なのか?」
 「しのごの言ってる暇なんか今はねーだろ!」
 「それはそうだけど…」
 俺はちょっと複雑な気持ちでイーリスちゃんを見た。梓を助けたい気持ちはあるが万が一彼女に危険があればそれはそれで心配になってきていた。だがそんなイーリスちゃんは梓の腹部に手を当て真っ直ぐそこを見つめていた。
 ---それから5分後
 「………ふう」
 イーリスちゃんは軽く息を吐くと梓の腹部に当てていた手を自分の膝下に置いた。
 「ふうー」
 イーリスちゃんの後に続いてバードさんも疲れたような顔をして大きく息を吐いた。
 「もう大丈夫なのか?」
 「ああ、一応はな」
 胸が張り裂けそうな程心配で見守っていた俺はバードさんに確認をとった。バードさんも疲弊しながらも頷きながら応えてくれた。
 よく見るとさっきまで血の色に染まっていた腹部が綺麗な肌色に戻っていた。火傷の跡も微塵も残っていなかった。どうやら傷の方は完治したらしい。しかし梓の目は覚めてはいなかった。
 「今は魔力が切れて力尽きてるだけだ。暫くすれば目も覚ますだろう」
 「そうか。ハア〜〜、よかった〜」
 俺はバードさんの言葉を聞き安堵の息が漏れその場にヘタレこんだ。よかった!ホンッッットーーーによかった!!思わず目から涙がスウッと流れてきた。だが涙を流しながらふとある事を思い出した。
 「そういえばイーリスちゃんは大丈夫なのか!?」
 俺はイーリスちゃんのことが気になりバードさんに聞いてみた。するとバードさんより先にイーリスちゃんから口を開いた。
 「私なら何ともないわよ。少し偏頭痛がするくらいだけど…」
 「そっか」
 俺はその言葉を聞いてホッとした。そして感情が溢れてきて思わずイーリスちゃんに抱きついてしまった。
 「な、何すんのよ!」
 「よかった!ありがとう!マジでありがとー!」
 もう色んな感情が入り乱れて自分でも何をしているのか分からなくなってきた。でもどうしても感謝の気持ちだけは態度で示したかった。
 「ありがぐふぇ!」
 「いい加減にしなさい!」
 流石にやり過ぎたせいかイーリスちゃんの肘が俺の顔面に飛んできた。
 「おい!バカな事はここまでにしといて早く梓を安静な場所に運ぶぞ!」
 バードさんは呆れたような顔をして俺に指示を出した。流石に恥ずかしくなってきて何も言い返さず梓をおぶって自宅に帰ることにした。
 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
 「…!コレ…は…?」
 「どうした!?」
 すると何かを感じとり自分の頭に乗っかっているバードさんの方に視線を向けた。そんな彼女に俺は問いかけてみた。
 「頭の中に…流れてくる」
 「?何が!?」
 イーリスちゃんの返答に俺は意味が分からず聞き返した。するとバードさんの方から口を開いた。
 「今こいつの頭ん中に回復魔法を直接教えてやってるんだ!」
 「魔法を直接!?スゲーな!!そんな事も出来んの!?」
 「ただ多少脳に負荷がかかるけど、魔女の血を引いてるお前さんなら問題ないだろ?」
 なんか恐ろしい事を言っている気がするがイーリスちゃんは眉ひとつ動かさず小さく首を縦に振った。
 「構わないわよ。それぐらい大したことじゃないわよ」
 どうやらイーリスちゃんは最初から覚悟が出来ていたようだ。それに罪悪感というのもあったのだろう。だから罪滅ぼしという訳ではないだろうが自分の出来ることを必死にやろうとしてくれていた。
 「本当に大丈夫なのか?」
 「しのごの言ってる暇なんか今はねーだろ!」
 「それはそうだけど…」
 俺はちょっと複雑な気持ちでイーリスちゃんを見た。梓を助けたい気持ちはあるが万が一彼女に危険があればそれはそれで心配になってきていた。だがそんなイーリスちゃんは梓の腹部に手を当て真っ直ぐそこを見つめていた。
 ---それから5分後
 「………ふう」
 イーリスちゃんは軽く息を吐くと梓の腹部に当てていた手を自分の膝下に置いた。
 「ふうー」
 イーリスちゃんの後に続いてバードさんも疲れたような顔をして大きく息を吐いた。
 「もう大丈夫なのか?」
 「ああ、一応はな」
 胸が張り裂けそうな程心配で見守っていた俺はバードさんに確認をとった。バードさんも疲弊しながらも頷きながら応えてくれた。
 よく見るとさっきまで血の色に染まっていた腹部が綺麗な肌色に戻っていた。火傷の跡も微塵も残っていなかった。どうやら傷の方は完治したらしい。しかし梓の目は覚めてはいなかった。
 「今は魔力が切れて力尽きてるだけだ。暫くすれば目も覚ますだろう」
 「そうか。ハア〜〜、よかった〜」
 俺はバードさんの言葉を聞き安堵の息が漏れその場にヘタレこんだ。よかった!ホンッッットーーーによかった!!思わず目から涙がスウッと流れてきた。だが涙を流しながらふとある事を思い出した。
 「そういえばイーリスちゃんは大丈夫なのか!?」
 俺はイーリスちゃんのことが気になりバードさんに聞いてみた。するとバードさんより先にイーリスちゃんから口を開いた。
 「私なら何ともないわよ。少し偏頭痛がするくらいだけど…」
 「そっか」
 俺はその言葉を聞いてホッとした。そして感情が溢れてきて思わずイーリスちゃんに抱きついてしまった。
 「な、何すんのよ!」
 「よかった!ありがとう!マジでありがとー!」
 もう色んな感情が入り乱れて自分でも何をしているのか分からなくなってきた。でもどうしても感謝の気持ちだけは態度で示したかった。
 「ありがぐふぇ!」
 「いい加減にしなさい!」
 流石にやり過ぎたせいかイーリスちゃんの肘が俺の顔面に飛んできた。
 「おい!バカな事はここまでにしといて早く梓を安静な場所に運ぶぞ!」
 バードさんは呆れたような顔をして俺に指示を出した。流石に恥ずかしくなってきて何も言い返さず梓をおぶって自宅に帰ることにした。
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