俺の高校生活に平和な日常を
第3章 #22「俺の平穏が壊されていく」
 イーリスちゃんはそう言うと同時に魔法の杖を前に出した。
 「グランデ・エクスプロージョン!」
 イーリスちゃんが魔法詠唱を唱えると杖の先端から炎で描かれた術式が円状に広がりそこからガスバーナー並の速さで炎が飛んできた。
 「うおっ!マジか!?」
 俺は驚きのあまり腰が引けてしまった。最初に撃たれた雷の魔法より段違いの威力を誇っていそうだった。このままだと本気でヤバいぞ!
 「スプラッシュ・アロー!」
 だが梓は自分の持っていた杖が弓のように変形した。そして弓を引く構えを取ると何も持っていない筈の左手から水を纏った青い弓矢が瞬時に現れた。梓はその弓矢をイーリスちゃんが放った炎に向かって放った。すると放った青い弓矢が水流トルネードの如く渦を巻いて向かっていった。
 そして放たれた2人の魔法は激しく衝突し物凄い風圧が生まれた。
 「うおおーー!!」
 「うぎゃああーー!!」
 俺は風圧で吹き飛ばされそうになり足に力を入れ踏ん張ったが滞空していたバードさんは踏ん張ること等到底出来ず、何処かへと吹き飛ばされていった。そんな中梓とイーリスちゃんの2人は微動だにしていなかった。2人共スゲーなー。
 「ブリザード・インフェルノ!」
 「!!」
 2つの魔法は打ち消され周りには蒸気が発生した。それに乗じてイーリスちゃんは魔法を詠唱した。するとイーリスちゃんの周りが凍り始めてきた。どうやら冷気を放つ魔法のようでそれによって周りの蒸気が凍り始めたのだ。というか待てよ。コレまたヤバくねーか?
 「ヒート・ウォール!」
 だが梓は焦ることなく魔法詠唱を唱えると地面から赤い壁が出てきた。赤い壁は5mにまで達した。その赤い壁の周囲には物凄い熱気が発生しており俺達に迫ってきていた氷はみるみると溶けていった。
 「ふん。前よりはマトモになったかしらね」
 「お願いイーリスちゃん!もう止めにしよう!?私イーリスちゃんと戦いたくないの!」
 「それは無理ね。少なくともあなたがソイツを庇う限りはね」
 梓が説得を試みるがやはり無理なようだ。かなり根に持っているようだ。
 「シャドウ・ヘルフレイム!」
 「スターライト・シューター!」
 それから2人の魔法の撃ち合いが暫し続いていった。
 「…何か俺の平穏が壊されていくんだが…」
 本当に今更の話だ。前は確かにファンタジーな世界に憧れてはいたが実際にそうなると毎度毎度大変な目に遭って心身共に疲れてくる。
 (俺の平穏って戻ってくるかなー?)
 2人の攻防を見ながら俺はそんな事を考えていたのだった。
 「グランデ・エクスプロージョン!」
 イーリスちゃんが魔法詠唱を唱えると杖の先端から炎で描かれた術式が円状に広がりそこからガスバーナー並の速さで炎が飛んできた。
 「うおっ!マジか!?」
 俺は驚きのあまり腰が引けてしまった。最初に撃たれた雷の魔法より段違いの威力を誇っていそうだった。このままだと本気でヤバいぞ!
 「スプラッシュ・アロー!」
 だが梓は自分の持っていた杖が弓のように変形した。そして弓を引く構えを取ると何も持っていない筈の左手から水を纏った青い弓矢が瞬時に現れた。梓はその弓矢をイーリスちゃんが放った炎に向かって放った。すると放った青い弓矢が水流トルネードの如く渦を巻いて向かっていった。
 そして放たれた2人の魔法は激しく衝突し物凄い風圧が生まれた。
 「うおおーー!!」
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 俺は風圧で吹き飛ばされそうになり足に力を入れ踏ん張ったが滞空していたバードさんは踏ん張ること等到底出来ず、何処かへと吹き飛ばされていった。そんな中梓とイーリスちゃんの2人は微動だにしていなかった。2人共スゲーなー。
 「ブリザード・インフェルノ!」
 「!!」
 2つの魔法は打ち消され周りには蒸気が発生した。それに乗じてイーリスちゃんは魔法を詠唱した。するとイーリスちゃんの周りが凍り始めてきた。どうやら冷気を放つ魔法のようでそれによって周りの蒸気が凍り始めたのだ。というか待てよ。コレまたヤバくねーか?
 「ヒート・ウォール!」
 だが梓は焦ることなく魔法詠唱を唱えると地面から赤い壁が出てきた。赤い壁は5mにまで達した。その赤い壁の周囲には物凄い熱気が発生しており俺達に迫ってきていた氷はみるみると溶けていった。
 「ふん。前よりはマトモになったかしらね」
 「お願いイーリスちゃん!もう止めにしよう!?私イーリスちゃんと戦いたくないの!」
 「それは無理ね。少なくともあなたがソイツを庇う限りはね」
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