俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第3章 #10「俺の複雑な家庭事情」

 「俺の親父は画家なんだ!」

 「画家さんですか?」

 「そう。世界中を回って色んな国で個展とか開いてたりしてるらしい。多分その時に仲良くなったんだと思う」

 「そうなんですね!?でも世界中で個展を開くぐらいですからそうとう名のある画家さんなんですね。失礼かもしれませんけど私、あんまり絵画とかに詳しくないんですよね」

 「俺もそんなに興味ないよ。親父の絵とかもあんまし見たことないし」

 「そこまでなんですか?」

 「うん!なんか見たくないというかなんというか…」

 「そんなもの何ですかね?」

 正直言うと多分、みのりが思ってることとは根本的に違う気がする。俺は親父のことが嫌いだ。だがらそれ以上のことはあまり言いたくないのだが…

 「それでお母様の方は?」

 「…母さんはもう死んじゃったよ。4、5年ぐらい前に」

 衝撃的な発言にみのりはやってしまったといわんばかりの顔をしていた。まあそれが妥当だけどな。

 「ゴメンなさい。ちょっと無神経な質問でしたね」

 「いや、もう大分経つから平気だよ」

 それは俺の本音だった。今の質問を半年も経たないうちに言われたらムッときていたかもしれない。

 「親父が殆ど海外にいるから俺達の面倒とか毎日独りでやってたから何度か体悪くしちゃってみたいでさ、俺が小学6年の時に過労で亡くなったんだ」

 「そうだったんですか…?」

 俺の話を聞いて悲しそうな顔をするみのり。やっぱりこういう話は気を遣わせてしまうからあんまりしない方がいいかもな。

 「あっ、そうだ!中学の時の卒アル見ていい?」

 俺は話を変えるべく卒アルの方に目を向けた。

 「えっ?あ、はい、イイですよ!」

 みのりは一瞬戸惑ったが俺の意図に気づいてくれたらしく中学の卒アルを見せてくれた。よく考えてみると卒業してまだ2ヶ月程なんだけどね。

 「なんかまだ2ヶ月しか経ってないのに懐かしく感じるのは俺の気のせいかな?」

 「あ、それ分かります!まだ2ヶ月しか経ってないんですものね」

 そんな感じで1、2時間くらい卒アルをみながら昔の話で盛り上がっていたのだった。

 時間は15時を過ぎていた。するとみのりは急に立ち上がりだした。

 「ん?どうしたの?」

 「実は、昨日お菓子を作ったんですけど、よかったら食べます?」

 「えっ?イイの?」

 「はい!ぜひ食べてください!」

 みのりは嬉しそうな顔をして冷蔵庫に向かって行った。もしかして今日の為に作ってくれたのかな?

 「お待たせしました♡」

 ニコニコとしたみのりの手には2号程のチョコレートケーキを持っていた。

 「おお〜〜!!うまそ〜〜!!」

 チョコレートの甘い香りに俺のテンションは上がっていた。なにせ俺はスイーツ系男子のうえ特にチョコレートには目がないのだ。見た目は本当に店で売ってるようなガトーショコラだ。これはかなり期待できそう。

 「ついでに昨日借りてきたDVDもあるんで鑑賞しながら食べましょうか!」

 用意周到に準備をするみのり。俺達はDVD鑑賞しながらスイーツ店顔負けのガトーショコラを食べるのだった。

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