俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第2章 #20「彼女が吸血鬼?」

 「ふふふ…」

 不適に笑う須川さんを見てると何だか寒気がしてきた。

 「どうやらこれ以上隠せそうにありませんね。なら本当の事を教えてあげます」

 須川さんがそう言うと彼女の口元から鋭い牙が生えてきた。俺はただただその光景を唖然と見ていた。すると須川さんから衝撃の一言を聞かされた。

 「…実は私、吸血鬼なんです!」

 「…は?」

 今なんと言ったのだろうか?聞き間違いでなければ『吸血鬼』と聞こえたのだが…

 「正確には吸血鬼と人間のハーフなんですけどね」

 俺が唖然としている間須川さんは話を続けていた。っというか吸血鬼と人間のハーフって言った?

 「あんた、今吸血鬼って言ったけど、吸血鬼っていうのは太陽の光に弱いって聞いたことがあるんだけど?」

 俺を余所目よそめに有紗は須川さんに疑問を問いかけた。吸血鬼っていうていはもう肯定するのね。

 「確かに吸血鬼は太陽の光に弱いですけど、動きが鈍くなるだけで、死ぬワケではありません。それに対策ならバッチリです!」

 そう言うと須川さんは鞄から何かを取り出した。アレはなんだろう?液体?

 「この日焼け止めがあれば太陽の光を受けず、なおかつUVカットにより肌を紫外線から守れますから」

 「は、はあ…」

 なんだろう?吸血鬼ってそんな緩い設定の種族なの?もう話がサッパリついていけなくなってきた。

 「因みにニンニクや十字架が弱いっていう説もありますけど、アレはまったくのデタラメです。そもそもなんでその2つがあがってきたのか私達には理解出来ませんよ」

 ペラペラと饒舌じょうぜつに話す須川さん。ここまで話せる人なのかと思ってしまった程だ!

 「それにしても、残念です。もう少しで上手くいくとこだったのに…」

 須川さんは俺の方に向かってそう言った。俺はふと大事な事を聞き忘れていた。

 「そう言えば、このタイミングで言うのもあれなんだけど…」

 「なんですか、佐藤君?」

 どうやら、話を聞いてくれる様だ。

 「俺を呼んだ理由って結局なんなの?」

 俺は最も気になる質問をぶつけた。明らかにこの状況で『好きです』っていう流れはなくなっているだろう。そう思うとそっちの方が俺にとっては重要な事だ!ようやく俺に本当の春が来たと思ったのに、何だよ!吸血鬼って…

 「…それはですねー…」

 須川さんは急に恥ずかしそうな素ぶりを見せてきた。顔も赤くなってるし、モジモジしている。

 「…好きなんです!」

 「………え?」

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