東方魔人黙示録
《韋駄天狗は颯爽と》
幻想郷の端に建てられた博麗神社。その縁側で脱力して座っている青年こと寝不足気味のアルマです。
昨日はいろいろとあったんですよ。
幽香と逃走劇を繰り広げ彼女に押し倒された俺たちを木の陰で写真を撮った奴がおりまして、あとはご想像の通り。幽香さんが顔を真っ赤にし犯人からフィルムを取り上げようとしたんですが猛スピードで逃げられました。
「そういえば、あいつ速かったな」
「速さは幻想郷一ですので!」
「うんうん、まったくそう思う......ぜ.........?」
顔を上げるとニコニコと笑顔満点の少女が目の前に立っていた。背中からはカラスのような羽が生え、天狗達が着用している服を着ているこの少女はというと.............
「おはようございます!清く正しい!射命丸文です!!」
「かえれ!!」
こいつが先ほど話した犯人の幻想郷の新聞記者こと射命丸文だ。一回こいつの新聞よんだけどまさにでっち上げの達人でした。
「ひどくないですか?お客様に対して」
「お前を招いた記憶はねえよ!!」
「照れないでくださいよ〜!あ、そうだ!はい!今日の文々。新聞です!」
わざわざ自分で届けてるのか。そうゆうところだけは尊敬の意を評して新聞を読んでやろう。
「本当ですか!」
「一行だけ」
「酷すぎる!」
まあ、内容はでっち上げのパレードだろうな。なになに...........《博麗神社に謎の居候が!》俺のことか。よく調べてんなぁ。他にも色々と書いてるな。
俺はよくここまで内容を考えれるなと尊敬をしかけたが、裏面の方にあった速報と言うところに目が止まると同時に怒りが込み上がっていた。
「じゃあ、あたしはこれで」
俺は帰ろうとする文の肩を思いっきりつかんだ。
「どこに行くんだい?まだもてなし終わってないだろ?」
「え、えーっと?アルマさん?なんでそんな怖い笑顔なんですか?ど、どうしーーー」
「どうしたもこうしたもあるか!なんだこの内容は!!」
新聞の俺が幽香に押し倒されてる写真が載せられ、有る事無い事がたくさん書かれてた。
「や、やですねえ!こっちから見たらそうなりますよ」
「まあいい......この新聞他に誰にやった?」
「え?もちろん幻想郷全域に!」
「ぶち殺す!!」
パチン!と指を鳴らすと四方八方に弾幕が文を囲むように出現した。
「れ、冷静に話し合いましょう!?」
「うるせぇぇ!粉微塵になれ!!」
文を握りつぶすようにグッと手を握ると、弾幕が文に向け集中砲火を始めた。
今日の朝方、射命丸文新聞記者は星になりました。ついでに神社の縁側も半壊しましたとさ。
その後、文を撃退した俺は爆発音を聞きつけた霊夢にことの顛末を話しました。
「で?こんなに破壊しちゃったと?」
「すいませんでした!」
ここまで破壊してしまうとは思ってもいませんでした。いや、本当ですよ。
「まあいいわ。今日のあなたと幽香の新聞記事が面白かったし」
「忘れろ!!」
「いやよ」
こんな記事見たら、幽香が俺に絶対に八つ当たりしてくる!!
「それにしても意外だったわ、幽香と面識あったなんて」
「昔いろいろあってな」
「で、今は恋人?」
「ちがあああう!!」
このあと、霊夢にずっといじられ続けたアルマであった。
その頃の幽香はと言うとーーーー
自分の家で新聞を読んでいたが顔を赤くし持っていた手がプルプルと震わせていた。その横に魔理沙が立っていた。
「幽香とアルマってそういう関係だったのかぜ?」
魔理沙の言葉に口角を不気味に釣り上げ、ふふふふ........と笑い出した。そして、弾幕を作り出し魔理沙に向け構えた。
「ちょっと待つぜ!!そんな弾幕打たれたら、しんじまうぜ!!」
「うるさい!」
八つ当たりにあう魔理沙さんであった。
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