東方魔人黙示録
《永夜と竹林の白兎》
不可思議な空に疑問を抱いて帰宅すると魔理沙はいなかった。何処に行ったんだ?
まあ、あいつのことだ。ふらっと出かけてるだけですぐに帰ってくるだろ。
それにしても今日の空はどうなってるんだ。まるで夜のように暗くて時間がわからない。異変か?......人里に行ってみるか。
△▼△
人里に来てみたが暗くなっていることに対して皆が大騒ぎしている。朝なのか夜なのかわからずパニックに陥ってるみたいだな。
知り合いがいないか探していると白い髪で長髪の見覚えのある少女が目の前を駆けて行った。
「妹紅!!」
俺の呼びかけに反応し、こちらを向いた彼女は俺だとわかると安堵の表情になった。
こいつは妹紅って言って人里の警備をしている不老不死の人間だ。
「一体、なにが起こってるんだ?」
「よくわからない。急に空が暗くなってこの通りさ。原因は想像つくけど......」
「じゃあ、その原因の場所に連れてってくれよ」
「いいけど......命の保証はしないよ?」
「なにそれ怖い」
人里を抜け、すぐ近くにある竹林に着いた。ここに来るのは初めてだな。てか妹紅に見捨てられた。なんか......
「ちょっと危険な気がするから先に行かせてもらう!」
とか言って走ってったけど。俺、ここからの道のり知らないんだけど。見捨てないでよ。
「あれ?あんただれ?」
ん?なんだ声は聞こえるけど姿見えない.......
前にもこんなことがたしか.....下を見たら、犬耳霊夢がいた気がする。
見下ろして見ると、そこには、小柄で俺の胸辺りの慎重で、大きなうさ耳が生えた少女が立っていた。
俺は衝動にかられ、腕が勝手に動き、うさ耳少女の頭を撫でていた。
「い、いきなりなにするのさ!」
「かわいい.......」
「か、かわ!?」
なにこのうさ耳、めちゃくちゃもふもふしてる。しかも、この癖っ毛で髪触りも.....なでやすい。なんてかわいい奴なんだ。ああもう
「お持ち帰りしたい」
「へ、変態だーーー!!」
「おっと正気に戻ろう。てかお前だれ?」
「そこからなの!?はぁ.....あたしは、因幡てゐよろしくね」
「よろしくてゐ。それで、この竹林になんか面白いものないか?」
「面白いものね〜まあ、一応ついてきなよ」
一応って、どこ行く気だよ。ちゃんと教えてくれよ。気になってしまうだろう。
「まず竹林の出口」
「出口かまず出るかここ」
てゐについて行くと、入った時と違って大きな屋敷についた。大きな屋敷だと感心しながら、見ていると、てゐの顔は驚きの顔であった。
「あ、あれ?なんでここにつくの?」
「出口じゃないのか?」
「違うも、もう一度竹林に行こう!」
「お、おい!引っ張るなって!」
やっぱ女の子の手ってちっちゃいなっと思いながら、また、竹林に入って行くのであった。
それから何度ためしても、同じ屋敷に戻ってしまい、てゐの体力は限界を迎えていた。
「ど、どうして....出口に行けないのよー!」
「疲れたからここに入ろうか」
「あたしも疲れた.....おんぶして!」
「はぁぁ?ったくしょうがねえな.....ほれ」
「楽チン楽チン♩」
「まったく.....」
てゐを背中にしょった時、とても軽いと思ってしまった。
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