東方魔人黙示録
え?今日って大晦日? 前編
今宵、一段と騒がしいここ幻想郷では人里で人々が走り回っていた。その中に紛れるようにお使いを頼まれ、買い出し中の魔王がいた。
みんな走り回って忙しそうだけど、今日ってなんかあったっけ?魔理沙に聞こうかな、その前に買い物を終わらせないと......
「あら?アルマ様じゃないですか、お久しぶりです」
声をかけてきたのは紅魔館のメイド長:咲夜だった。いつものメイド服にマフラーを首に巻いていた、マフラーだけで寒くないのかな?
「久しぶり、元気だったか?」
「おかげさまです、それにしても今年も終わりますね」
「今年?......ああ、今日は大晦日だからみんな慌ただしいのか」
じゃあ、この買い物は大晦日の宴会用の食材か。にしたって多い気もする。
「アルマ様は大晦日で魔理沙と二人っきりなんですか?」
「いや、神社で宴会だろ?たぶんそのための買い出しさせられてるし」
「確かに、その量は凄いですね」
この量だけで何ヶ月分の食事だろうな、三ヶ月ぐらいか?まあ、妖怪も混じってやる宴会だし、逆にこれでも足りるか心配だ。さて、そろそろ戻らないと魔理沙にどやされるな。
「そろそろ行かないと宴会に間に合わないな、それじゃあまた宴会で!」
「はい、それでは」
まだ買っていない食材もあるし急がないとな。
行き交う人々を除けながら急いで買い出しを終えて魔法の森の魔理沙の家まで戻ったのである。家に入ると仁王立ちをして腕を組みをする魔理沙がいた。
「ただいま!」
「遅い、待ちくたびれたぜ」
少し怒った口調の彼女であるが、優しさを持って欲しい。この量で、この速さなんだから逆に褒めてくれてもいいはずだ。
「てか、神社で宴会すんだろ?」
「そうだぜ!そのための材料なんだからな」
「じゃあ、さっきに行っていいか?宴会の準備を手伝ってきたいんだ」
「わかった、私も後から行くぜ」
どうせ霊夢が一人で宴会の準備をしてるだろう、流石に酷だ。手伝いが絶対に必要なはず、あいつが挫折する前に急いで行かないとな。
魔法の森を走り抜け人里の人波を止まることなく走り続けて神社までノンストップで走り続けた結果、短時間で到着。急いで中に入ろう。台所に行くと意外なメンバーが二人いた。宴会の準備を手伝う人物がいるだけで凄いが、その中に妖夢がいるのはまだわかる、その隣に何故フランとレミリアがいるんだ?
「驚いてるわね......私も驚いたわよ吸血姉妹二人が来た時は」
「だろうな.......」
「あ!お兄様!」
「あら、あんたも手伝いに来たんだ」
「アルマお久しぶりです」
フランのエプロン姿新鮮な感じがしてかわいいな。妖夢はやっぱり似合うな。レミリアは......なんかすごいギャップがある、彼女一応館の主だもんな。
「ねえねえお兄様!フランのエプロン姿似合ってる?」
「ああ、かわいいよ」
「わーい!お兄様大好き!」
ああ.......今なんかもうロリコンって言われてもいいわ......フラン可愛すぎる。
「私には何も言わないのね?」
「レミリアギャップ燃え」
「漢字が違うくないかしら?」
「気のせい、あと妖夢は純粋に似合ってる」
「い、いきなり変なこと言わないでください!!」
やっぱり妖夢の反応かわいいな。
まあ、準備中にレミリアが皿割ったりフランが案外器用だったり色々あった。そして宴会の時間になり、神社の客間ではもう宴会がはじまっていた。にしても、なかなかの人数が集まったもんだ。
「はあ......片付けがめんどくさそう.......」
「今回は俺も手伝うよ」
「ほんと!?もうアルマ大好き!!」
「わ、わかったから......は、離れような?」
周りから感じる視線からさっきを感じるんだ。すごく怖いです......
「霊夢?何してるんだぜ?アルマが嫌がってるぜ?」
「そうですよ、アルマは霊夢さんなんかと抱き合いたくないはずです」
「お兄様はフランとハグするの!!」
「嫌よ、こいつだってまんざらでもなさそうだし、ね?アルマ」
なんで俺に回すんだよ!?や、やばいなんか怖すぎる!
レミリア達に助けを求めようにもこいつらもこいつらで、目が怖い!!
「アルマ?嫌だよな?」
「嫌ですよね?」
「お兄様はフランの方がいいよね?」
「頼むから普通に宴会してくれ!」
その後宴会は無事(?)に続くのであった
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