東方魔人黙示録

怠惰のあるま

【パープルドラッグ】

そんなこんなで、今に至るわけである。あれだね、俺ってば役立たず。

アルマ「人間だから瘴気のせいで能力使えねえぞ」
てゐ「ひ、一先ずここから逃げよう?」
アルマ「そ、そうだな」

一気に行かねえとな。あいつがあっち向いたら、風のように駆け抜けなくては、俺たち一環の終わり。
少し様子を伺う。すると、八岐大蛇は俺たちのいる場所とは反対の方を向いた。今なら行ける。隠れていた茂みから一気に飛び出し、向こうの茂みへ駆け抜けた。

てゐ「あ!」
アルマ「てゐ!!」

しかし、あともう少しと言うところで、てゐが転んでしまった。転んだ時の音に反応し、こちらの存在に八岐大蛇が気づいてしまった。獲物を見つけてか、耳を劈くような雄叫びを上げた。

てゐ「ひっ!」
アルマ「くそ!!」

このままじゃ、てゐが危ない。どうする?今の俺じゃあ・・・・なりふりかまってなんかいられない。こうなったら、てゐだけでも助けなければ。
てゐは腰が抜けて立つことができなかった。大蛇の口が眼前に迫っていた。

てゐ「もう・・・・ダメ・・・」

諦めた瞬間、突然、誰かに腕を掴まれた。

てゐ「え?」
アルマ「おりゃあ!」
てゐ「アルマ!?」

アルマは、てゐの腕を掴み、向こうの茂みに向け、投げつけた。しかし、投げる動きをしてしまったせいで、アルマは、大蛇の口から生えた牙から逃れることができなかった。
大蛇の牙が、アルマの腹を貫いた。

アルマ「うぁ・・・がぁ・・・!」」
てゐ「アルマ!!」

やっぱこいつの牙痛いな。俺の身体余裕で貫きやがった。今人間だから、当たり前か。まだ、死にたくないな・・・・・。
腕がだらりと下がる。その拍子に、ズボンのポケットに入っていたあるものに触れた。無理矢理腕を動かし、中身を取ると、紫色の薬が入った袋だった。
これってパチュリーから、貰った薬?・・・・賭けてみるか。
袋から薬を一つ取り出し、口に入れて飲み込んだ。

アルマ「う・・・な、なんだ?体に力が・・・!それに角も・・・・感符【感情爆破・憤怒】!」

能力が使える。薬のおかげかなんて今はどうでもいい。こいつを消す。

てゐ「アルマ!大丈夫?」
アルマ「よユウだ!!感情【喰らいつく孤独】」

アルマが、スペカを使うと、八岐大蛇の周りから、武器の弾幕が現れ一瞬にして飲み込んだ。

アルマ「無駄ダ!ソの弾幕は捕らエたら、喰らイツクすマデ消えナい!!」

八岐大蛇は何度も弾幕を振り払おうとするとが、決して弾幕は剥がれず、八岐大蛇を喰らい尽くして行った。そして、骨一つ残らず、八岐大蛇は消滅した。

アルマ「おわ・・・・た・・・」

やば・・・意識がと・・・ぶ・・・・



「東方魔人黙示録」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「コメディー」の人気作品

コメント

コメントを書く