現世(うつしよ)と幻(うつつ)の世界で……
第78話、ようやく、祐也と穐斗は再会です。その前に。
支度を済ませた一行は、集まる。
ちなみに愛妻家のガラハッドは、モルガーナだけは絶対駄目‼と断言し、
「又……貴方は。私を社交界にも出さないから気難しいって言われるのよ?」
「駄目だ‼モーリィはこんなに美しくて愛らしくて、私の大切なレディなんだよ‼この貴婦人に誰もが振り返る‼見せたら絶対に魅力的だと‼モーリィは私の宝物なんだ‼」
「貴方。またウェインが呆れているわよ?」
少し頬を染めたモルガーナはたしなめるが、
「親が愛情を示すことで、息子は育つ‼いい子に育った‼レッドも、今は反抗期だが、ちゃんとわかってくれるとも‼」
「……ごめん。無駄に暑苦しくて」
ウェインの一言に、紅は、
『ごめん?何で?んーと、英語は全部理解できなかったけど、ガラハッドさんがモルガーナさんを大好きで大切って言ってるのと、家族を大事にするって言ってるんでしょ?それが普通じゃないの?ウェインさん‼』
ビシッ‼
指を突きつける。
『両親に大事にされてて、愛されてるのを感謝しなきゃ駄目だよ‼そう言うことを知らない人だっているの‼またーとかじゃないよ‼』
『えっ‼』
日向が、答える。
「俺の妻の糺は、性別による差別を受けて育った、言葉などによる虐待児なんだ。『女だから言うことを聞け』『女の癖に』『お前は役に立たない』……学校も進学させてくれず、そのまま年上の男と結婚まっしぐらで、幼馴染みで、俺も家族とうまくいかずにいたから一緒に逃走。そのまま結婚だ」
「昔の封建的……その家族は馬鹿だね‼そんな言葉で縛ろうとするなんて……」
呆れるウェイン。
「で、結婚して、でも、幼馴染みから夫婦って良く解らなかったよ。でも、祐也と穐斗に会って、色々なことが、変えてくれた。傍にいたい。大事にしたい、特別だ……それを言葉にしないと、いけないんだ。じゃないとお互いの思いは成長しない。そこの……小さい姫のままなんだ。書類だけ夫婦って言っても、それじゃぁ変わらない。ちゃんと言葉にして、お互いが成長するように優しい言葉と言う日を当てたり、水を与えたりしないと、せっかくの芽が死んでしまう……大事なのに、特別なのに……」
「……」
「ガラハッドさんのようにはこの性格だし無理だろうが、日本に帰ったら、妻と生まれてくる子供のために、ちゃんと言葉にしたいと……思ってる」
うっすら頬を赤くして照れたように眼鏡を指で押し上げる。
「で、準備は大丈夫か?ウェイン?」
「あ、あぁ、これを持ってきてるし」
『あぁぁ~‼アーサー王伝説の映画の時の‼借りてきたの?』
紅の一言に、ベルトに吊るしたウェインは慣れたようにかちゃっと動かし、
「これは元々僕の家が代々受け継いできたもので、悪魔払いの剣と言われているんだ。父はあれだから……」
「ははは‼シャベルも、立派な武器だ‼」
『ガラハッドさん、かっこいい‼』
紅の一言で、
「だろう?ホーラ見てみろ。見た目だけ磨いてもいけないんだぞ‼息子よ‼」
『えぇぇぇ?僕、駄目?』
『映画見てるし~普通?ゆうにいちゃんの装備の方がめっちゃくちゃかっこいいよ‼』
示された祐也は、借りた銀の刀を下げていた。
「あれ?お前、刀扱えたのか?」
「父に少々教わってたんです。言葉がわからなくて、引きこもっていたときに、つれていってもらって。一応。でも、日本のと違うのでそれがどうなるかですね。華美にこだわりすぎて逆に折れたらなぁとか。これは突き刺し中心です。日本刀は叩き潰す‼ですし」
「居合は‼」
「あれは、流す感じですね。無駄な動きを削いで、そのぶんを刃に……まぁ、先輩。何なら父に聞いてください。師範ですから」
「ではいくか~‼やったぁ~‼怪奇現象‼」
真面目に説明をしていた祐也の台詞をぶち壊す、シャベルを担いだガラハッドが叫んだのだった。
ちなみに愛妻家のガラハッドは、モルガーナだけは絶対駄目‼と断言し、
「又……貴方は。私を社交界にも出さないから気難しいって言われるのよ?」
「駄目だ‼モーリィはこんなに美しくて愛らしくて、私の大切なレディなんだよ‼この貴婦人に誰もが振り返る‼見せたら絶対に魅力的だと‼モーリィは私の宝物なんだ‼」
「貴方。またウェインが呆れているわよ?」
少し頬を染めたモルガーナはたしなめるが、
「親が愛情を示すことで、息子は育つ‼いい子に育った‼レッドも、今は反抗期だが、ちゃんとわかってくれるとも‼」
「……ごめん。無駄に暑苦しくて」
ウェインの一言に、紅は、
『ごめん?何で?んーと、英語は全部理解できなかったけど、ガラハッドさんがモルガーナさんを大好きで大切って言ってるのと、家族を大事にするって言ってるんでしょ?それが普通じゃないの?ウェインさん‼』
ビシッ‼
指を突きつける。
『両親に大事にされてて、愛されてるのを感謝しなきゃ駄目だよ‼そう言うことを知らない人だっているの‼またーとかじゃないよ‼』
『えっ‼』
日向が、答える。
「俺の妻の糺は、性別による差別を受けて育った、言葉などによる虐待児なんだ。『女だから言うことを聞け』『女の癖に』『お前は役に立たない』……学校も進学させてくれず、そのまま年上の男と結婚まっしぐらで、幼馴染みで、俺も家族とうまくいかずにいたから一緒に逃走。そのまま結婚だ」
「昔の封建的……その家族は馬鹿だね‼そんな言葉で縛ろうとするなんて……」
呆れるウェイン。
「で、結婚して、でも、幼馴染みから夫婦って良く解らなかったよ。でも、祐也と穐斗に会って、色々なことが、変えてくれた。傍にいたい。大事にしたい、特別だ……それを言葉にしないと、いけないんだ。じゃないとお互いの思いは成長しない。そこの……小さい姫のままなんだ。書類だけ夫婦って言っても、それじゃぁ変わらない。ちゃんと言葉にして、お互いが成長するように優しい言葉と言う日を当てたり、水を与えたりしないと、せっかくの芽が死んでしまう……大事なのに、特別なのに……」
「……」
「ガラハッドさんのようにはこの性格だし無理だろうが、日本に帰ったら、妻と生まれてくる子供のために、ちゃんと言葉にしたいと……思ってる」
うっすら頬を赤くして照れたように眼鏡を指で押し上げる。
「で、準備は大丈夫か?ウェイン?」
「あ、あぁ、これを持ってきてるし」
『あぁぁ~‼アーサー王伝説の映画の時の‼借りてきたの?』
紅の一言に、ベルトに吊るしたウェインは慣れたようにかちゃっと動かし、
「これは元々僕の家が代々受け継いできたもので、悪魔払いの剣と言われているんだ。父はあれだから……」
「ははは‼シャベルも、立派な武器だ‼」
『ガラハッドさん、かっこいい‼』
紅の一言で、
「だろう?ホーラ見てみろ。見た目だけ磨いてもいけないんだぞ‼息子よ‼」
『えぇぇぇ?僕、駄目?』
『映画見てるし~普通?ゆうにいちゃんの装備の方がめっちゃくちゃかっこいいよ‼』
示された祐也は、借りた銀の刀を下げていた。
「あれ?お前、刀扱えたのか?」
「父に少々教わってたんです。言葉がわからなくて、引きこもっていたときに、つれていってもらって。一応。でも、日本のと違うのでそれがどうなるかですね。華美にこだわりすぎて逆に折れたらなぁとか。これは突き刺し中心です。日本刀は叩き潰す‼ですし」
「居合は‼」
「あれは、流す感じですね。無駄な動きを削いで、そのぶんを刃に……まぁ、先輩。何なら父に聞いてください。師範ですから」
「ではいくか~‼やったぁ~‼怪奇現象‼」
真面目に説明をしていた祐也の台詞をぶち壊す、シャベルを担いだガラハッドが叫んだのだった。
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