住み込み就職 お仕事時々お遊び

わいず

眼鏡男子コンビニに現る 引き合う何か編

山田と言う男が店にやって来たわ。しかも、恵と一緒に。一瞬殺意の衝動にかられたのだけど……話しを聞いて見ると、色々あったみたいなの。

「下駄箱にチョコ……。私、あげたの激辛お煎餅なのだけど、恵はまだ中身は見ていない? それに、山田君も見ていない……だからチョコだと思ったのね」

それで、色々と頭の中で整理してみたの。うん、うん……なるほど。だいたい理解してきたわ。

つまり、私は……恵の下駄箱と間違えて、山田君の下駄箱にバレンタイン煎餅を入れちゃったのね。

「……やらかしたわ。すごく」

なんででしょうね? 事前準備は完璧だったのに……ちゃんとこっそり恵の下駄箱の場所、確認したのに……それでも間違えるなんて……。

あっ危うく計画が失敗する所だったわ。まっまぁこれは山田君に感謝ね。でも……。

「あの男、なんで胡桃と恵を見てるのかしら」

今、陰から様子を見てるのだけど、なに? あの二人に興味があると言うの? これを気に付き合おうって考えてる? それ、させないわよ? しようとした瞬間、股間にキックしてやるわ。

「……あ、今顔を赤らめたわ。あの反応……なにかしら、なにかを感じるわ」

何故かしら、私が男相手にこんな感情を持つなんて……。あ、ありえないわ。
こっこれは、近付いて詳しく見ないと……でも、近付いたらバレそう。

「くっ……。気になるけど、調べられないわ。もどかしい……」

このまま仕事するのはモヤモヤして嫌なのだけど、しないと長門に怒られるからするわ……。いや、まって……他に良い考えがあるじゃないの。



「……あぁ。だっだめだ、俺は何を考えてるんだ!!」

くっ……恥を知れ俺! おっ俺は……くっ胡桃さんと、恵様を見て……女の子で抱き合いキスし合う妄想をしてしまった!!

くっ! だがしかし!! 考えてみて欲しい。あの赤髪で格好良い女性、でも喋り方は丁寧な胡桃さんと、学園のアイドル、天真爛漫の金髪女神恵様が抱き合う姿を!!

さいっこうじゃね?

「……って、ばか!!」

最高だけど、そうじゃないから!! そんな、本人に失礼な事を思うのは止めろ!

いっいや? そうでもないか? ふっ二人は付き合ってるっぽいし……抱き合ってキスするなんて事はしまくってるかもしれない。

いや、それ以上の事をしている? 例えば……。

『恵さん。私……もう』
『あはは。なぁんだ、胡桃さんってば我慢出来ないんだ』
『だっ、だって……恵さんの事、好きだからぁぁっ』
『ふふふ。良いわ……来て、胡桃さん』

的な事を言って甘々なアレな行為を……してるかもしれない!!!!

ふぅぅ……ふぅぅ……あ、やばい、なっなんか、こっ興奮してきた。
おっ落ち着け、ゆっくり深呼吸するんだ。

すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……。

っよし、落ち着いた。

「……くっ。こんな事を考えてしまう俺、やはり可笑しくなったか?」

たぶん、100人中100人が可笑しいって言うんだろうなぁ……。
でっでも、止まらないんだ……胡桃さんと恵様のあの時の光景を見てから、女性を見ると……百合妄想してしまうのが、止められないんだ!!

変、なのか……変、だよな。ははは……有り得ないよこんなの。
だから、もう……こんな事考えるの、止めないと……。

「ねぇ、少し良いかしら?」
「っ!!」

なっ。
……だっ誰だ?急に声を掛けて……っ! すっ凄く美人な青髪三つ編みポニーテールで眼鏡を掛けたお姉さんだ……すっ凄く知的そうだ。

「ちょっと付き合ってくれる? 大丈夫、直ぐに済むわ」
「へ? え? あ……」
「もぅ、良いから来なさい」

え、え? なっなんか強引に連れてかれてるんだがぁがっ! え? なに!? 俺、この人になにされるんだぁぁっ!!

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