住み込み就職 お仕事時々お遊び
私は思う、甘いものは正義だと!
来る日も来る日も、その日を夢みながら私は待ち続けました。
お仕事をしてる時も、ご飯を食べてる時も、朝早く走ってる時も思ってました。
勿論、寝るときだってソレを思い続けてましたよ? 当然です。
だってそれは……私にとって最高の日なんですから!
朝食を食べる為にレストランにやって来た私。
椅子に座って夢見心地で天を見てます……今日です、ついに今日なんです! ついにその日が来たんですよっ!
「ふふっふふふぅ、ふへへへぇ……」
あぁ涎がでます、抑えられません……。
今日は沢山たべますよぉ、何時も以上に食べてやりますっ、もう周りが引くくらい食べますからねっ、私っ止まりませんからね!
「ねぇ、くるちゃん……レストランに来てからずっとあんなだね」
「そうね、ちょっと気味悪いかも……」
……あれ? 前の席にいる恵さんと止さんが変な目で私を見てますね。
おっ可笑しいですね、なんでそんな目をしてるんでしょう?
右隣に座ってる七瀬はニコニコ笑ってるのに……変ですねぇ。
「いやぁ、悪い悪い……少し遅れてしまった」
と、思ってると長門さんがやって来ました、遅い到着ですね。
申し訳なさそうに頭をかいてます、そんな長門さんは……昨日の夜。
「バレンタインデーが近づいてきた! なので、毎年恒例のアレを開始する!」と言いました。
いやぁ、待ってましたって思いましたねぇ。
もうわくわくが止まりませんでしたよ! アレってアレですよね?
バレンタインデーの商品の味見……でしたっけ? そう言うのでしたよね? 忘れてないですよ? と言うか忘れる筈がありません!
私はずぅぅぅっと覚えてましたから!
そんな事を思いつつ、私は鼻息をふんすぅっと鳴らしたんです。
そしたら、そしたらですよ? 明らかに恵さんと止さんの顔付きが暗くなったんです。
七瀬は無表情になって「あの日が来てしまったのね……」と黄昏てました、思えば変なのはソコからでしたね。
で、です。
長門さんは続けて言ったんです。
「明日の朝、食事はレストランでとってくれ。そこでアレの事を詳しく話す。因みに去年の様に欠席した人は……本気で泣くからな? そのあと、地の果てまで探すのでそのつもりでいてくれ」
と、言いました。
いやいやぁ、欠席する? ありえませんって。
甘い物を沢山食べれる日でしょう? そんな日、誰が欠席するんですか。
全世界の女性なら風邪をひいてでも出席しますよ! 私はそう言う心意気でここにいるんです!
あっ、風邪はひいていないのでご心配なく。
「ふむ……。今年は全員出席してるな。良いことだ」
長門さんはにこっと笑って、うんうんと頷きました。
ふふんっ、実はですね……私、張り切って皆を早めに此処に呼んだんです!
だって、はやく始めたいじゃないですか!
と言う事で、朝早く起きて皆を起こしました。
えへへぇ、多分ですけど皆私に感謝してるんじゃないですか?
「あぁ……こほんっ。早速朝食と行きたい所だが、今日の事を説明したいと思う」
あ、長門さんが咳払いして話始めましたね。
私はビシッ! と姿勢を正して聞きます。
「今年も、バレンタインデーのチョコを試食して貰いたい」
ふふ、それは前から聞いてましたよ……。
「ねぇ、てんちょ……毎回言うけどさ……そう言うのお店で働く人じゃなくて、作った人達だとか、会社の偉い人とかに試食して貰った方が良いんじゃない?」
と、ここで恵さんが話します。
その言葉に反応して、止さんも「そうだそうだー」と言い出します。
なっななっ、なんて事言うんですか! 確かに筋は通ってますけど……そんなの絶対に回避しますからねっ!
いや……長門さんなら「いや、お前達にも食べて貰いたいんだ」と言うに違いありません!
そう言わなかった時は私自ら何か言っちゃいましょう。
でも、出来る事なら長門さんがビシッ! と言って欲しい物です。
頼みましたよ……長門さん!
「いやぁ、そうなんだが……ほらっ、毎回言ってるだろ? その方が楽しいじゃないか」
きりっ! とキメ顔で言い放つ長門さん。
おぉ……普段と違ってバッチリ決めましたねぇ、流石は社長です。
「ばかっ! それで毎年ど偉い目にあってんじゃんか! 楽しい? 初めはそう思ったわよ……でもっ、でもっ……あんなのあんまりじゃない!」
ばんっ!
うぉっ、ビックリしましたね……恵さんがテーブルを叩きました。
しかも、すっごい剣幕で妙な事を言ってます……って、あれ? 涙ぐんでません?
と、続けて止さんも凄い剣幕で喋りだしました。
「そうだそうだ! おれなんて、この試食の日が終わった以降……ずっと甘味に襲われる夢を見たんだからなっ!」
えっ、止さん……それ物凄くうらやましいです。
1度は見てみたいですよね、甘味に襲われて……身も心も砂糖漬け、そしてその結末は2度と戻れぬ至福の甘美なる時間……。
くはぁぁっ、めっちゃ良いですねぇぇ。
見たい! 見たいですっ、試食が済めば見れるんですよね? そうなんですよね? 
だとしたら俄然やる気が出てきましたよっ。
「あ、いやぁ……でもな? ほらっ見てみろ。胡桃はやる気だぞ? あの目を見ろ。凄くギラギラしてる。あれは闘志に満ちた目だ、いやぁ……良いもんだなぁ」
「良くない! あれは今日やる試食を体験してないから出来る目よ!」
あ、なんか長門さんと恵さんが言い合ってますねぇ……でも今はスルーします。
だって、今……とっても幸せな気分ですもの。
「恵、止よく聞けよ? 良く言うじゃないか。辛い思い出も苦しい思い出も、その時を過ぎれば過去になる。過去は振り返ってはダメだ。大切なのは前へと進む事……そして、進む活力として過去に起こった事を思い返して笑えば良い。つまり笑い話にしてしまえば万事解決っ、なんの問題も……」
「あるわよ! なに今良い事言ってるなぁって雰囲気だしてんの? それ、全部てんちょの戯れ言じゃない!」
「んなっ、戯れ言だとっ! ちっ違うっ、戯れ言じゃないからなっ。えと……その……きちんとした言葉だ! 偉人とかが言ってた! ダーウィンとかコロンブスとかが言ってた気がする!」
「ぜっったい言ってないし!!」
あぁ、騒がしいですねぇ。
でも元気があって良い感じです。
騒がしい朝のレストラン……私はその場で夢見心地でいました。
今日始まるバレンタインデーの商品の試食会、事前の話だと今日お店は開かないとの事……。
つまり、1日中甘い物が食べれると言う事……ふふっふふふっふへへへへぇ。
これは楽しまないと、甘味の神様に叱られますねぇ。
と言う訳でっ、今日は食欲を全開して食べてやりますっ!
待っててくださいねっ、甘いあまぁいスイーツさん達っ!
お仕事をしてる時も、ご飯を食べてる時も、朝早く走ってる時も思ってました。
勿論、寝るときだってソレを思い続けてましたよ? 当然です。
だってそれは……私にとって最高の日なんですから!
朝食を食べる為にレストランにやって来た私。
椅子に座って夢見心地で天を見てます……今日です、ついに今日なんです! ついにその日が来たんですよっ!
「ふふっふふふぅ、ふへへへぇ……」
あぁ涎がでます、抑えられません……。
今日は沢山たべますよぉ、何時も以上に食べてやりますっ、もう周りが引くくらい食べますからねっ、私っ止まりませんからね!
「ねぇ、くるちゃん……レストランに来てからずっとあんなだね」
「そうね、ちょっと気味悪いかも……」
……あれ? 前の席にいる恵さんと止さんが変な目で私を見てますね。
おっ可笑しいですね、なんでそんな目をしてるんでしょう?
右隣に座ってる七瀬はニコニコ笑ってるのに……変ですねぇ。
「いやぁ、悪い悪い……少し遅れてしまった」
と、思ってると長門さんがやって来ました、遅い到着ですね。
申し訳なさそうに頭をかいてます、そんな長門さんは……昨日の夜。
「バレンタインデーが近づいてきた! なので、毎年恒例のアレを開始する!」と言いました。
いやぁ、待ってましたって思いましたねぇ。
もうわくわくが止まりませんでしたよ! アレってアレですよね?
バレンタインデーの商品の味見……でしたっけ? そう言うのでしたよね? 忘れてないですよ? と言うか忘れる筈がありません!
私はずぅぅぅっと覚えてましたから!
そんな事を思いつつ、私は鼻息をふんすぅっと鳴らしたんです。
そしたら、そしたらですよ? 明らかに恵さんと止さんの顔付きが暗くなったんです。
七瀬は無表情になって「あの日が来てしまったのね……」と黄昏てました、思えば変なのはソコからでしたね。
で、です。
長門さんは続けて言ったんです。
「明日の朝、食事はレストランでとってくれ。そこでアレの事を詳しく話す。因みに去年の様に欠席した人は……本気で泣くからな? そのあと、地の果てまで探すのでそのつもりでいてくれ」
と、言いました。
いやいやぁ、欠席する? ありえませんって。
甘い物を沢山食べれる日でしょう? そんな日、誰が欠席するんですか。
全世界の女性なら風邪をひいてでも出席しますよ! 私はそう言う心意気でここにいるんです!
あっ、風邪はひいていないのでご心配なく。
「ふむ……。今年は全員出席してるな。良いことだ」
長門さんはにこっと笑って、うんうんと頷きました。
ふふんっ、実はですね……私、張り切って皆を早めに此処に呼んだんです!
だって、はやく始めたいじゃないですか!
と言う事で、朝早く起きて皆を起こしました。
えへへぇ、多分ですけど皆私に感謝してるんじゃないですか?
「あぁ……こほんっ。早速朝食と行きたい所だが、今日の事を説明したいと思う」
あ、長門さんが咳払いして話始めましたね。
私はビシッ! と姿勢を正して聞きます。
「今年も、バレンタインデーのチョコを試食して貰いたい」
ふふ、それは前から聞いてましたよ……。
「ねぇ、てんちょ……毎回言うけどさ……そう言うのお店で働く人じゃなくて、作った人達だとか、会社の偉い人とかに試食して貰った方が良いんじゃない?」
と、ここで恵さんが話します。
その言葉に反応して、止さんも「そうだそうだー」と言い出します。
なっななっ、なんて事言うんですか! 確かに筋は通ってますけど……そんなの絶対に回避しますからねっ!
いや……長門さんなら「いや、お前達にも食べて貰いたいんだ」と言うに違いありません!
そう言わなかった時は私自ら何か言っちゃいましょう。
でも、出来る事なら長門さんがビシッ! と言って欲しい物です。
頼みましたよ……長門さん!
「いやぁ、そうなんだが……ほらっ、毎回言ってるだろ? その方が楽しいじゃないか」
きりっ! とキメ顔で言い放つ長門さん。
おぉ……普段と違ってバッチリ決めましたねぇ、流石は社長です。
「ばかっ! それで毎年ど偉い目にあってんじゃんか! 楽しい? 初めはそう思ったわよ……でもっ、でもっ……あんなのあんまりじゃない!」
ばんっ!
うぉっ、ビックリしましたね……恵さんがテーブルを叩きました。
しかも、すっごい剣幕で妙な事を言ってます……って、あれ? 涙ぐんでません?
と、続けて止さんも凄い剣幕で喋りだしました。
「そうだそうだ! おれなんて、この試食の日が終わった以降……ずっと甘味に襲われる夢を見たんだからなっ!」
えっ、止さん……それ物凄くうらやましいです。
1度は見てみたいですよね、甘味に襲われて……身も心も砂糖漬け、そしてその結末は2度と戻れぬ至福の甘美なる時間……。
くはぁぁっ、めっちゃ良いですねぇぇ。
見たい! 見たいですっ、試食が済めば見れるんですよね? そうなんですよね? 
だとしたら俄然やる気が出てきましたよっ。
「あ、いやぁ……でもな? ほらっ見てみろ。胡桃はやる気だぞ? あの目を見ろ。凄くギラギラしてる。あれは闘志に満ちた目だ、いやぁ……良いもんだなぁ」
「良くない! あれは今日やる試食を体験してないから出来る目よ!」
あ、なんか長門さんと恵さんが言い合ってますねぇ……でも今はスルーします。
だって、今……とっても幸せな気分ですもの。
「恵、止よく聞けよ? 良く言うじゃないか。辛い思い出も苦しい思い出も、その時を過ぎれば過去になる。過去は振り返ってはダメだ。大切なのは前へと進む事……そして、進む活力として過去に起こった事を思い返して笑えば良い。つまり笑い話にしてしまえば万事解決っ、なんの問題も……」
「あるわよ! なに今良い事言ってるなぁって雰囲気だしてんの? それ、全部てんちょの戯れ言じゃない!」
「んなっ、戯れ言だとっ! ちっ違うっ、戯れ言じゃないからなっ。えと……その……きちんとした言葉だ! 偉人とかが言ってた! ダーウィンとかコロンブスとかが言ってた気がする!」
「ぜっったい言ってないし!!」
あぁ、騒がしいですねぇ。
でも元気があって良い感じです。
騒がしい朝のレストラン……私はその場で夢見心地でいました。
今日始まるバレンタインデーの商品の試食会、事前の話だと今日お店は開かないとの事……。
つまり、1日中甘い物が食べれると言う事……ふふっふふふっふへへへへぇ。
これは楽しまないと、甘味の神様に叱られますねぇ。
と言う訳でっ、今日は食欲を全開して食べてやりますっ!
待っててくださいねっ、甘いあまぁいスイーツさん達っ!
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