住み込み就職 お仕事時々お遊び
その者、気持ちに正直 5
「はぁ……」
「ん、どうかしたか?」
「いえ、何でも無いですよ」
本当は何でも無い事は無いんですが、そう答えました。
……はい、先程の口元ぺろんっ事件から時間が経って、ハンバーガー屋さんを出ました。
今は、商店街の中を並んで歩いてます。
先程のゲームセンター、ハンバーガー屋さんの他にも、色んなお店が並んでいます。
服屋さんだったり、八百屋だったり、居酒屋だったり……あとは変わった小物を売ってるお店もありますね。
それに、ここは賑わってます。
その賑わうなか、止さんは恥ずかしい自己紹介をしたんです……色んな意味で度胸がある人ですよ。
少し前のハンバーガー屋さんでの出来事もそうです。
あんな恋愛漫画みたいな事、そうそうやれる人はいませんよ!
それを止さんは平然とやってのけました。
いやぁ、あれは焦りましたね……いきなりぺろんっですもの。
あの時は、ちょっとだけ意識が飛びましたよ。
でっでも……恥ずかしかったですけど、嫌じゃないのは事実だったりします。
すっ少なからずとも、きゅんっと来ました。
「……っ」
「ん? くるちゃん顔真っ赤だな」
顔が赤くなるのは仕方ありません、貴女はそれ程の事をしたんですからね!
……よっよし、ここは話を空気を変える為に話をしましょう。
それがいいです、と言うか、そうしないと私の身が持ちません。
「あっあの、止さん」
「んあ、なに?」
きょとんとした止さんは私を見上げて来ます。
……話す話題はもう決めてあります。
「こんびにと言うコンビニをしてますか?」
「んあ?」
あ、言ってて初めて気付きました。
ちょっと訳分かんない質問でしたね……そんな返事をされるのは仕方無いです。
でも止さんは直ぐに「ん? いや待てよ……」と呟き考える仕草をとります。
目を瞑って、んー……ってうなってます。
暫くすると、察したのか目を見開きこう言ってきました。
「もしかして、なっちゃんのお店の事か?」
「なっちゃん……?」 
なっちゃんって誰ですか? と言うかそれ、ゲームセンターの時も言ってませんでしたか?
なっちゃん……なっちゃん……っ、あぁぁぁっ!
分かりましたっ、なっちゃんが誰なのかを!
「なっちゃんって、もしかして長門さんの事ですか?」
「そうだぜ」
こくっと頷いて話した後、「いやぁ、此処でなっちゃんの名前が出てくるなんてなぁっ」って呟きます。
初めから、なっちゃんが長門さんの事だと分かっていれば苦労する事も無かったのに。
私って、察しが悪いですね……。
「はぁ……」
「うぇ!? どっどしたの?」
あ、私がため息ついたから心配して来ますね、心配そうに見上げて来てます。
……可愛い。
「あ、大丈夫ですよ? ちょっと自己嫌悪しただけです」
「じっじこけんお? なっ何の事か分かんないけど……なっちゃんのお店がどうかしたのか?」
あ、そうです。
その事に触れてないですね……早く話さないと。
「えとですね……私、その長門さんのお店で働いてるんですよ」
「えぇぇっ、まじで! 全く知らなかった!」
驚いた止さんは、ずさっと後退りします。
いやいや、驚き過ぎじゃないですか?
「でですね……長門さんが止さんを探してましたよ? 実は私も探す様に言われてたんですよ」
なんて思いつつも、そう言うと……止さんの表情が固まった。
歩くのを止めて、真顔で私を見つめてきます。
「えっえと、だからですね……お店に帰りましょう。長門さんが心配してましたよ」
そんな止さんに戸惑いながらそう言うと、止さんはぷるぷる震えだします。
そして、シュタッ! と軽快に後ろを向き、クラウチングスタートの体制を取りました。
そして、すぅっと息を吸い込み……。
「あばよ、くるちゃぁんっ!」
大声で言い放って、ダッシュしました。
「え、ちょっ、止さん!」
焦る私は止さんを問い掛け様としましたが……それを止めました。
ただ呆然と立ち尽くして止さんを見つめます。
何故問い掛けないんでかって? はい、それには理由があるんです。
「つっ捕まる訳にはいかない! おれは部屋に隠ってゲームをしたいんだ!」
タッタッタッ……と、必死に走る止さん。
なんてダメな事を言ってるんでしょう。
そう思いながら、私はゆっくりと歩きました。
「ふぅ……ふぅ……はぁ……はぁ……。うぅ、胸が苦しい」
私は苦笑いしながら、ひぃひぃ言ってる止さんの背後に近付き……がしっ! と肩を掴みました。
「んなっ! おれの走りについてきただと!」
驚く止さん、はい……簡単に追い付きました。
だって止さん……走るの滅茶苦茶遅いんですもの。
走るまでもなく、歩いて捕まえられました。
もっと体力付けた方が良いですよ? 息があがるのが早すぎです。
「はぁなぁせぇっ!」
ジタバタと暴れる止さん、ですがそれを簡単に制する私。
走るのも遅ければ、力も弱い……こうやって肩に手を乗せとけば、止さんは身動きが取れません。
でも一応……抱っこしときましょう。
ひょいっと持ち上げる私、そしたら止さんは更に暴れます。
「くっくるちゃん! おれとは一緒にバーガーを食べた仲だろ? 見逃してぇぇ!」
「えと……長門さんに命令されてるんです。断るときっと酷い目に合うんです。ですので……大人しく帰りましょうか」
そう言い終わった後、止さんは悲痛な顔を向けて来ます。
えっえと……。
止さんを捕まえた事ですし、帰りましょうか。
これで長門さんの無茶な頼み事が終わります。
やれやれです、お店に帰ったら一息つきましょうか。
「うわぁぁぁっ! いぃやぁだぁぁっ!」
止さんが騒ぐなか、染々と思った私でした。
「ん、どうかしたか?」
「いえ、何でも無いですよ」
本当は何でも無い事は無いんですが、そう答えました。
……はい、先程の口元ぺろんっ事件から時間が経って、ハンバーガー屋さんを出ました。
今は、商店街の中を並んで歩いてます。
先程のゲームセンター、ハンバーガー屋さんの他にも、色んなお店が並んでいます。
服屋さんだったり、八百屋だったり、居酒屋だったり……あとは変わった小物を売ってるお店もありますね。
それに、ここは賑わってます。
その賑わうなか、止さんは恥ずかしい自己紹介をしたんです……色んな意味で度胸がある人ですよ。
少し前のハンバーガー屋さんでの出来事もそうです。
あんな恋愛漫画みたいな事、そうそうやれる人はいませんよ!
それを止さんは平然とやってのけました。
いやぁ、あれは焦りましたね……いきなりぺろんっですもの。
あの時は、ちょっとだけ意識が飛びましたよ。
でっでも……恥ずかしかったですけど、嫌じゃないのは事実だったりします。
すっ少なからずとも、きゅんっと来ました。
「……っ」
「ん? くるちゃん顔真っ赤だな」
顔が赤くなるのは仕方ありません、貴女はそれ程の事をしたんですからね!
……よっよし、ここは話を空気を変える為に話をしましょう。
それがいいです、と言うか、そうしないと私の身が持ちません。
「あっあの、止さん」
「んあ、なに?」
きょとんとした止さんは私を見上げて来ます。
……話す話題はもう決めてあります。
「こんびにと言うコンビニをしてますか?」
「んあ?」
あ、言ってて初めて気付きました。
ちょっと訳分かんない質問でしたね……そんな返事をされるのは仕方無いです。
でも止さんは直ぐに「ん? いや待てよ……」と呟き考える仕草をとります。
目を瞑って、んー……ってうなってます。
暫くすると、察したのか目を見開きこう言ってきました。
「もしかして、なっちゃんのお店の事か?」
「なっちゃん……?」 
なっちゃんって誰ですか? と言うかそれ、ゲームセンターの時も言ってませんでしたか?
なっちゃん……なっちゃん……っ、あぁぁぁっ!
分かりましたっ、なっちゃんが誰なのかを!
「なっちゃんって、もしかして長門さんの事ですか?」
「そうだぜ」
こくっと頷いて話した後、「いやぁ、此処でなっちゃんの名前が出てくるなんてなぁっ」って呟きます。
初めから、なっちゃんが長門さんの事だと分かっていれば苦労する事も無かったのに。
私って、察しが悪いですね……。
「はぁ……」
「うぇ!? どっどしたの?」
あ、私がため息ついたから心配して来ますね、心配そうに見上げて来てます。
……可愛い。
「あ、大丈夫ですよ? ちょっと自己嫌悪しただけです」
「じっじこけんお? なっ何の事か分かんないけど……なっちゃんのお店がどうかしたのか?」
あ、そうです。
その事に触れてないですね……早く話さないと。
「えとですね……私、その長門さんのお店で働いてるんですよ」
「えぇぇっ、まじで! 全く知らなかった!」
驚いた止さんは、ずさっと後退りします。
いやいや、驚き過ぎじゃないですか?
「でですね……長門さんが止さんを探してましたよ? 実は私も探す様に言われてたんですよ」
なんて思いつつも、そう言うと……止さんの表情が固まった。
歩くのを止めて、真顔で私を見つめてきます。
「えっえと、だからですね……お店に帰りましょう。長門さんが心配してましたよ」
そんな止さんに戸惑いながらそう言うと、止さんはぷるぷる震えだします。
そして、シュタッ! と軽快に後ろを向き、クラウチングスタートの体制を取りました。
そして、すぅっと息を吸い込み……。
「あばよ、くるちゃぁんっ!」
大声で言い放って、ダッシュしました。
「え、ちょっ、止さん!」
焦る私は止さんを問い掛け様としましたが……それを止めました。
ただ呆然と立ち尽くして止さんを見つめます。
何故問い掛けないんでかって? はい、それには理由があるんです。
「つっ捕まる訳にはいかない! おれは部屋に隠ってゲームをしたいんだ!」
タッタッタッ……と、必死に走る止さん。
なんてダメな事を言ってるんでしょう。
そう思いながら、私はゆっくりと歩きました。
「ふぅ……ふぅ……はぁ……はぁ……。うぅ、胸が苦しい」
私は苦笑いしながら、ひぃひぃ言ってる止さんの背後に近付き……がしっ! と肩を掴みました。
「んなっ! おれの走りについてきただと!」
驚く止さん、はい……簡単に追い付きました。
だって止さん……走るの滅茶苦茶遅いんですもの。
走るまでもなく、歩いて捕まえられました。
もっと体力付けた方が良いですよ? 息があがるのが早すぎです。
「はぁなぁせぇっ!」
ジタバタと暴れる止さん、ですがそれを簡単に制する私。
走るのも遅ければ、力も弱い……こうやって肩に手を乗せとけば、止さんは身動きが取れません。
でも一応……抱っこしときましょう。
ひょいっと持ち上げる私、そしたら止さんは更に暴れます。
「くっくるちゃん! おれとは一緒にバーガーを食べた仲だろ? 見逃してぇぇ!」
「えと……長門さんに命令されてるんです。断るときっと酷い目に合うんです。ですので……大人しく帰りましょうか」
そう言い終わった後、止さんは悲痛な顔を向けて来ます。
えっえと……。
止さんを捕まえた事ですし、帰りましょうか。
これで長門さんの無茶な頼み事が終わります。
やれやれです、お店に帰ったら一息つきましょうか。
「うわぁぁぁっ! いぃやぁだぁぁっ!」
止さんが騒ぐなか、染々と思った私でした。
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