殺人犯ですが助けてください、呪われたクソゲーがクリアできません!チャンネル登録お願いします
10-1.Review
昭和84年9月3日2時7分 ――タイムアタック開始――
「ウオオオオオ!」
皆の気持ちが一つになった。
呪いに打ち勝つべく、俺は雄叫びとともにパソコンに向かい、ゲームパッドをポチポチする。
「次はどうすればいいんだ!?」
俺が呟くと、コメント欄に皆がすぐに予想を投げかけて来る。
すごい一体感を感じる。
風……吹いてきている。
確実に。
「もう一度、"開かずのテナント"に行く?」
「ここで上司と会話では?」
「経理女性の目の前でカギを使えないか?」
コメントを一読した後、俺は試しに鍵を使ってみた。
ビンゴだ、会話イベントが進んだ。
女性経理が驚いて尋ねてくる。
「えっ……そのカギは? 一体どうして!?」
「そんなことより、このカギはどこで手に入れたんだ?」
主人公が逆に問いかける。
しかし、女性のバッグを勝手に物色したことを「そんなことより」で済ませていいのだろうか?
「いいわ、あなたイケメンだから教えてあげる。これよ」
女性はバッグの中からグチャグチャとした藍色の何かを取り出した。
だが……
な、なんだこれ??
グラフィックの作りが雑すぎて何も分からない。
グチャグチャした四角形の上に丸いゴミみたいな何か。
……いや、なにこれ?
女性に尋ねても「これよ」しか言わない。
いや、これが何なのか教えてくれよ!
俺は唸りをあげて頭を抱えた。
「す、すぐに壁にぶち当たるな……。なんなんだよ、これ」
「明らかに制作側が意図してないところが謎解きになってますよね……」
古賀さんも隣で呆れている。
「でも、これ、ホントになんですかね? 見た感じは風呂敷……? 布のようにも見え……」
「あ! ああ! ああああっ!」
ニラネギが叫んだ。何かに気付いたのか!?
「こ、これ! 服じゃないですか。警備員の服!」
なるほど!
と俺も膝を打った。
この円形のゴミみたいなの、これ、制帽を上から見たものか!
コメント欄がニラネギの功績に沸き返る中、ニラネギ本人もフフンと鼻を鳴らした。
「ストーリーから逆算で考えるんですよ。テナントのカギを持っていた可能性があるのは誰か? そこから警備員を導いたんです」
おお、すごい。
でも本当は、制作側はこの制服からストーリーを想像させる狙いだったんだろうな。
しかし、いかんせん制服と認識できないからな……。
そして、この新たな情報を元にコメント欄でも考察が進んでいく。
「このゲーム、警備員とかいたんだ!?」
「クソゲーだから話の都合上いないもんだと思ってた」
「警備員は巡回してたの?」
「あれ? もしかして、既に被害に遭ってる??」
おお、この展開はいいな。
自分たちだけが怪異に巻き込まれていると思ってたら、他の人も既に巻き込まれていた……という展開はちょっと胸が弾むものがある。
ということは、この経理女性は以前に"開かずのテナント"の前に行った時に、そこで警備員の制服とカギが落ちているのを発見したのか。
そして、制服とカギを持って帰った、と……。
いや、普通、落ちてる服を持ち帰るか?
大分頭のネジが外れてるぞ。
「やべえな」
「この女もどうかしてる」
「呪われてるのでは?」
コメント欄も当然ざわついたが、中でも俺は、
「医者として断言する。このキャラの行動は不自然だ。おそらくウソが紛れている」
ドクターキリコのコメントに注目した。
……鋭い。
おそらく、この考察の通りだ。
もしかすると、この女性こそが今回の怪異の元凶ではないか?
ともかく警備員がいるということは警備員室もあるのではないか、という話になり、男性上司に尋ねてみたところ13階にあるという。
女性経理も同行すると言い出した。
「私、英賀隠岐子  。昭和56年12月24日生まれの22歳、よろしくね!」
ここで初めて女性経理の名前が英賀さんだと明らかになった。
いや、キミたちは毎日同じオフィスで仕事をしてるだろうに、なんでいきなり自己紹介を!?
しかもなんで誕生日まで??
これも伏線なのか?
ふと横を見ると、俺の隣で古賀さんが絶句したような顔を見せている……。
「英賀隠岐子…………なんだか嫌な予感がします」
「ウオオオオオ!」
皆の気持ちが一つになった。
呪いに打ち勝つべく、俺は雄叫びとともにパソコンに向かい、ゲームパッドをポチポチする。
「次はどうすればいいんだ!?」
俺が呟くと、コメント欄に皆がすぐに予想を投げかけて来る。
すごい一体感を感じる。
風……吹いてきている。
確実に。
「もう一度、"開かずのテナント"に行く?」
「ここで上司と会話では?」
「経理女性の目の前でカギを使えないか?」
コメントを一読した後、俺は試しに鍵を使ってみた。
ビンゴだ、会話イベントが進んだ。
女性経理が驚いて尋ねてくる。
「えっ……そのカギは? 一体どうして!?」
「そんなことより、このカギはどこで手に入れたんだ?」
主人公が逆に問いかける。
しかし、女性のバッグを勝手に物色したことを「そんなことより」で済ませていいのだろうか?
「いいわ、あなたイケメンだから教えてあげる。これよ」
女性はバッグの中からグチャグチャとした藍色の何かを取り出した。
だが……
な、なんだこれ??
グラフィックの作りが雑すぎて何も分からない。
グチャグチャした四角形の上に丸いゴミみたいな何か。
……いや、なにこれ?
女性に尋ねても「これよ」しか言わない。
いや、これが何なのか教えてくれよ!
俺は唸りをあげて頭を抱えた。
「す、すぐに壁にぶち当たるな……。なんなんだよ、これ」
「明らかに制作側が意図してないところが謎解きになってますよね……」
古賀さんも隣で呆れている。
「でも、これ、ホントになんですかね? 見た感じは風呂敷……? 布のようにも見え……」
「あ! ああ! ああああっ!」
ニラネギが叫んだ。何かに気付いたのか!?
「こ、これ! 服じゃないですか。警備員の服!」
なるほど!
と俺も膝を打った。
この円形のゴミみたいなの、これ、制帽を上から見たものか!
コメント欄がニラネギの功績に沸き返る中、ニラネギ本人もフフンと鼻を鳴らした。
「ストーリーから逆算で考えるんですよ。テナントのカギを持っていた可能性があるのは誰か? そこから警備員を導いたんです」
おお、すごい。
でも本当は、制作側はこの制服からストーリーを想像させる狙いだったんだろうな。
しかし、いかんせん制服と認識できないからな……。
そして、この新たな情報を元にコメント欄でも考察が進んでいく。
「このゲーム、警備員とかいたんだ!?」
「クソゲーだから話の都合上いないもんだと思ってた」
「警備員は巡回してたの?」
「あれ? もしかして、既に被害に遭ってる??」
おお、この展開はいいな。
自分たちだけが怪異に巻き込まれていると思ってたら、他の人も既に巻き込まれていた……という展開はちょっと胸が弾むものがある。
ということは、この経理女性は以前に"開かずのテナント"の前に行った時に、そこで警備員の制服とカギが落ちているのを発見したのか。
そして、制服とカギを持って帰った、と……。
いや、普通、落ちてる服を持ち帰るか?
大分頭のネジが外れてるぞ。
「やべえな」
「この女もどうかしてる」
「呪われてるのでは?」
コメント欄も当然ざわついたが、中でも俺は、
「医者として断言する。このキャラの行動は不自然だ。おそらくウソが紛れている」
ドクターキリコのコメントに注目した。
……鋭い。
おそらく、この考察の通りだ。
もしかすると、この女性こそが今回の怪異の元凶ではないか?
ともかく警備員がいるということは警備員室もあるのではないか、という話になり、男性上司に尋ねてみたところ13階にあるという。
女性経理も同行すると言い出した。
「私、英賀隠岐子  。昭和56年12月24日生まれの22歳、よろしくね!」
ここで初めて女性経理の名前が英賀さんだと明らかになった。
いや、キミたちは毎日同じオフィスで仕事をしてるだろうに、なんでいきなり自己紹介を!?
しかもなんで誕生日まで??
これも伏線なのか?
ふと横を見ると、俺の隣で古賀さんが絶句したような顔を見せている……。
「英賀隠岐子…………なんだか嫌な予感がします」

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