ほっとけないよ?

清水レモン

キラキラ光っている

 いちおう整理しておく。
 万が一にも、誤解や妄想が混じっていたとしたらまずいと思うので。
 カタカタカタ
 飲もうとしたコーヒーカップが受け皿でふるえる。緊張してるわけじゃないのになんでだ。動きがスローになっているのかもしれないな。
 エリカが言ったのは「わかる」あくまでもそのひとことだけ。
 けど。その一瞬の瞳キラキラが、まぶしくて、まぶしくて。
 勘違いしそうに…いや、むしろ勘違いの波に乗ろう。
 おれは決断する。まちがいなくこれは好意あれは好意つまり好感を持たれている、にちがいない。と思いたい、と思うそばからグラグラ揺れているんだけど。
 おれは言う、

 「どぅえっ!ったったっぬ゛!!っトゥ」

 「うん!」
 満面の笑みとは、こういう感じかな。という笑顔で返事された。
 いや、『自分で言うのもなんだけど、思いっきりかんじゃってるし、そもそも言おうとしたことがなんなのかも思い出せないレベルで恥ずかしくてしかたないんだけどさ!』の状態です。聞き返されるかと思った。いや、怪訝なかおを剥けられて当然だろ。
 なのに、それを。

 「…」
 おれはエリカを…
 「…じゃ一応その確認したいんだけど?」
 「うん?」
 「シュートがわたしをエスコートしてくれる。で、いいのよね」
 エスコート? なんの話だ。そんなこと、ひとことも言っていな。
 「ああ」だがおれは誇らしげに答えた、
 「満員電車なんてこわくない。このおれが保証する」

 キラキラの瞳に、さらに星が浮かびあがったように見えた。エリカの目が光を放ち、ほんとうに光っている。

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