可能性のバイミー
まだ諦めていないのですね?
私は無言でバイミーを見つめる
バイミーは猫のような瞳を、私に向けながら言った「過去への干渉は終わりました、あなたの未来は書き換わり、最善の未来を引き寄せました」
毎回聞いているこの台詞が、今は少しだけ腹立たしいものに感じられた
私はバイミーに尋ねる
「彼女とは?」
「出会う事には成功しました、しかし二人が仲を深める事はありませんでした」
「そうですか、彼女と上手くいくように誘導する事は?」
「きっかけを沢山作ってあげれば可能性はありますが、残りの25回で足りるかは判断出来ません」
バイミーの言葉を聞き、私は映像チェックを始めた
しばらく見ていると、横からバイミーが話しかけてくる
「どうするつもりなのですか?」
「残りの25回、いや、5回でなんとか彼女との未来を取り戻す」
「まだ諦めていないのですね?5回で二人の人間の心を一つにすると言うのは至難の業ですよ」
「それでも可能性はあるでしょう」
「まぁゼロとは言いませんが」
「この映像の中に二人を繋ぐターニングポイントが隠れているはずです、私は諦めません」
映像を細かくチェックする私を置いて、バイミーは何処かに消えた
この部屋には扉一つないと言うのに、一体どこから退出したのだろうか?
まぁバイミー自体が意味の分からない存在なのだから、考えても仕方ない事ではあるが
私は映像の中に居る彼女と自分が結ばれるターニングポイントがないか必死に探した
バイミーが居なくなってから、どれぐらいの時間が経ったのか、全く分からない
時計は確かに動いているが、相変わらず体感とは違う動きをしている
私は33歳で会社をやめなかった自身について考えていた
元々の自分は34歳で彼女と出会い、彼女の積極的なアプローチによって仲を深めていた
きっかけは職場の同僚が飲み会を開いた時に、彼女が隣の席に居た事だ
しかし、画家を目指す私は何故か会社の飲み会などには参加しなくなっている
辞めようか悩んでる会社の飲み会だから、と言うのもあるのだろうが
それに画家を目指している私は彼女が参加する飲み会には招かれてすらいないようだ
おそらく飲み会を断り続けていた事で、誘っても来ないと判断されてしまったのだろう
つまり私が最初に狙うべきは、同僚の彼がギリギリ私を誘ってくれていた飲み会である
この飲み会に参加するように誘導する事、それが彼女との結婚へと繋がっているはずだ
一度でも飲み会に参加していたら、次に誘われる可能性もあるはずで
私は暗い部屋で声をあげる
「バイミ〜!」
すると、バイミーは何処から現れたのか分からないが、私の前に姿を見せる
私は飲み会に誘われてる映像を指差しながら、バイミーに言った
「飲み会だ、同僚が飲み会に誘ってくるタイミングに干渉して、私を飲み会に参加させて欲しい」
「よろしいのですか?この飲み会は彼女が会社に来る前の飲み会ですけど」
「大丈夫です、これに参加しないと、私はその後、はぶられてしまうようなので」
「飲み会に誘ってもらう為だけに1年を使うのはあまりオススメは出来ませんが、良いでしょう、あなたの選択です」
そう言うとバイミーは、過去に干渉をしてくれた
その後、私は2年分の寿命を追加で使い、彼女の居る飲み会に参加する事が出来た
しかし、彼女とは飲み会で上手くいかなかったらしく、私は落胆した
そんな私にバイミーが話しかけてくる
「やはり、画家を目指すあなたと、目指さないあなたでは別人のようですね」
「どっちも同じ人間なはずなのにどうして…」
「それはアンテナの問題ですね、最初のあなたは世間に対してまだ興味を持っていました、世間に興味があれば世間話は達者になります、しかし、画家を諦めていないあなたは飲みの場で、アートについてしか喋っていません、彼女はアートには関心ががなかったと言う事でしょう」
バイミーの的確な言葉に私は項垂れる
3年の寿命を使い、飲み会に参加して、成果はなしあと2年で彼女と付き合うなんて本当に可能なのだろうか
私はアドバイス欲しさにバイミーを見つめる
バイミーはそんな私を見て喋り始めた
「最初に難しいと言ったじゃないですか?選択を変える為に、あなた一人の心を、ちょっと動かすのでさえ大変なのに、赤の他人である彼女の心を、あなたの選択改変だけでコントロールするなんて、無理ってものですよ」
「あと2回の干渉では難しいか…」
「まぁ画家を目指しているあなたでは厳しいでしょうね」
バイミーの言葉を聞いて、私は言った
「じゃあ野球を諦めて画家になろうと決めた日に干渉して欲しい」
「野球を諦めたあなたが、画家を目指すと決めた日に干渉して、画家を目指させないように誘導すると言う事ですか?」
「そう、そもそも画家を目指さなければ、私にはまた違った人生があったはずで」
「なるほど、でもよろしいのですか?そこまで変えてしまうと、本当に別人になってしまいますよ?29歳で就職するのかさえ怪しくなってきますし」
「構わない、私はもう彼女とは一緒になれないんだ、孤独な人生はごめんだ、画家を目指さず、プロゲーマーも目指さず、彼女と会う事がない場所で、新しい幸せを掴み取りたい」
私の台詞にバイミーは微笑みながら言った
「やっと諦めがついたのですね?それではあなたの過去に干渉を行います、あなたに素晴らしい未来が訪れる事を、一応は願っておきます」
バイミーはそう言うと、素早く鎌を振り上げ、呪文を唱えた
バイミーは猫のような瞳を、私に向けながら言った「過去への干渉は終わりました、あなたの未来は書き換わり、最善の未来を引き寄せました」
毎回聞いているこの台詞が、今は少しだけ腹立たしいものに感じられた
私はバイミーに尋ねる
「彼女とは?」
「出会う事には成功しました、しかし二人が仲を深める事はありませんでした」
「そうですか、彼女と上手くいくように誘導する事は?」
「きっかけを沢山作ってあげれば可能性はありますが、残りの25回で足りるかは判断出来ません」
バイミーの言葉を聞き、私は映像チェックを始めた
しばらく見ていると、横からバイミーが話しかけてくる
「どうするつもりなのですか?」
「残りの25回、いや、5回でなんとか彼女との未来を取り戻す」
「まだ諦めていないのですね?5回で二人の人間の心を一つにすると言うのは至難の業ですよ」
「それでも可能性はあるでしょう」
「まぁゼロとは言いませんが」
「この映像の中に二人を繋ぐターニングポイントが隠れているはずです、私は諦めません」
映像を細かくチェックする私を置いて、バイミーは何処かに消えた
この部屋には扉一つないと言うのに、一体どこから退出したのだろうか?
まぁバイミー自体が意味の分からない存在なのだから、考えても仕方ない事ではあるが
私は映像の中に居る彼女と自分が結ばれるターニングポイントがないか必死に探した
バイミーが居なくなってから、どれぐらいの時間が経ったのか、全く分からない
時計は確かに動いているが、相変わらず体感とは違う動きをしている
私は33歳で会社をやめなかった自身について考えていた
元々の自分は34歳で彼女と出会い、彼女の積極的なアプローチによって仲を深めていた
きっかけは職場の同僚が飲み会を開いた時に、彼女が隣の席に居た事だ
しかし、画家を目指す私は何故か会社の飲み会などには参加しなくなっている
辞めようか悩んでる会社の飲み会だから、と言うのもあるのだろうが
それに画家を目指している私は彼女が参加する飲み会には招かれてすらいないようだ
おそらく飲み会を断り続けていた事で、誘っても来ないと判断されてしまったのだろう
つまり私が最初に狙うべきは、同僚の彼がギリギリ私を誘ってくれていた飲み会である
この飲み会に参加するように誘導する事、それが彼女との結婚へと繋がっているはずだ
一度でも飲み会に参加していたら、次に誘われる可能性もあるはずで
私は暗い部屋で声をあげる
「バイミ〜!」
すると、バイミーは何処から現れたのか分からないが、私の前に姿を見せる
私は飲み会に誘われてる映像を指差しながら、バイミーに言った
「飲み会だ、同僚が飲み会に誘ってくるタイミングに干渉して、私を飲み会に参加させて欲しい」
「よろしいのですか?この飲み会は彼女が会社に来る前の飲み会ですけど」
「大丈夫です、これに参加しないと、私はその後、はぶられてしまうようなので」
「飲み会に誘ってもらう為だけに1年を使うのはあまりオススメは出来ませんが、良いでしょう、あなたの選択です」
そう言うとバイミーは、過去に干渉をしてくれた
その後、私は2年分の寿命を追加で使い、彼女の居る飲み会に参加する事が出来た
しかし、彼女とは飲み会で上手くいかなかったらしく、私は落胆した
そんな私にバイミーが話しかけてくる
「やはり、画家を目指すあなたと、目指さないあなたでは別人のようですね」
「どっちも同じ人間なはずなのにどうして…」
「それはアンテナの問題ですね、最初のあなたは世間に対してまだ興味を持っていました、世間に興味があれば世間話は達者になります、しかし、画家を諦めていないあなたは飲みの場で、アートについてしか喋っていません、彼女はアートには関心ががなかったと言う事でしょう」
バイミーの的確な言葉に私は項垂れる
3年の寿命を使い、飲み会に参加して、成果はなしあと2年で彼女と付き合うなんて本当に可能なのだろうか
私はアドバイス欲しさにバイミーを見つめる
バイミーはそんな私を見て喋り始めた
「最初に難しいと言ったじゃないですか?選択を変える為に、あなた一人の心を、ちょっと動かすのでさえ大変なのに、赤の他人である彼女の心を、あなたの選択改変だけでコントロールするなんて、無理ってものですよ」
「あと2回の干渉では難しいか…」
「まぁ画家を目指しているあなたでは厳しいでしょうね」
バイミーの言葉を聞いて、私は言った
「じゃあ野球を諦めて画家になろうと決めた日に干渉して欲しい」
「野球を諦めたあなたが、画家を目指すと決めた日に干渉して、画家を目指させないように誘導すると言う事ですか?」
「そう、そもそも画家を目指さなければ、私にはまた違った人生があったはずで」
「なるほど、でもよろしいのですか?そこまで変えてしまうと、本当に別人になってしまいますよ?29歳で就職するのかさえ怪しくなってきますし」
「構わない、私はもう彼女とは一緒になれないんだ、孤独な人生はごめんだ、画家を目指さず、プロゲーマーも目指さず、彼女と会う事がない場所で、新しい幸せを掴み取りたい」
私の台詞にバイミーは微笑みながら言った
「やっと諦めがついたのですね?それではあなたの過去に干渉を行います、あなたに素晴らしい未来が訪れる事を、一応は願っておきます」
バイミーはそう言うと、素早く鎌を振り上げ、呪文を唱えた
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