第3次パワフル転生野球大戦ACE
閑話01 いつかのインタビュー(鈴木明彦)
「過去類を見ない下剋上を果たし、初の日本シリーズ出場を掴み取りました村山マダーレッドサフフラワーズの球団社長、鈴木明彦さんにお越しいただきました。
本日は、よろしくお願いいたします」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
「改めまして、鈴木球団社長。日本シリーズ初出場、おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「どうですか、今のお気持ちは」
「いやあ、やはり感慨深いものはあります。
ですが、あくまでも夢の頂きへと挑戦する権利を得ただけですからね。
興奮と緊張が半々、ぐらいでしょうか」
「今シーズンは1部リーグ昇格を果たしたばかりでしたが、圧倒的な強さで他のチームを薙ぎ倒していく様は正に圧巻の一言でした。
原動力となったのはやはり?」
「まあ、誰が見ても明らかですね。
秀治郎君……いえ、野村秀治郎選手が攻守の要として1年を通してチームを引っ張ってくれたおかげです」
「秀治郎君という呼び方にも表れているように、鈴木球団社長は幼い頃から野村選手のことをご存知だったと伺っております。
幼い頃の野村選手はどのような子供だったのでしょうか」
「何と言うか、時折凄く大人びたところが見られる子でした。
将来を見通していると言うか。
……彼が4歳ぐらいの頃だったかな。
一緒にキャッチボールをすることになったんですけど、彼はその時初めてグローブをつけて、初めてキャッチボールをしたらしいんです。
それなのに、物凄くまともにキャッチするし、いい球を投げ返しても来る。
私が彼と同い年ぐらいの頃に父とキャッチボールした時はちゃんと届きもしなくて、変な方向に転がっていっちゃって、父がバテバテになっていた記憶しかなかったのでビックリしちゃって。
センスがある子ってこういう子なのかなって思いました。
それでプロ野球選手になれるんじゃないかって言ったら、彼、将来は日本一のプロ野球選手になるって断言したんです。
それも、もっと先に照準を合わせてるような、その程度は単なるステップの一つみたいな雰囲気で」
「野村選手はかねてから打倒アメリカを公言していますが、もしかするとその時からそこまで見据えていたのでしょうか」
「かもしれません。そんな彼の姿を見て、思わず私自身の夢を口走っちゃって」
「夢、ですか」
「はい。当時はクラブチームに過ぎなかったチームを1部リーグのプロ野球球団にし、日本シリーズで勝利して日本一になること。
あの頃のチーム状況を考えると、正直なところ、夢というよりも妄想に近いものでしたが……」
「後一歩のところまで来た訳ですね」
「はい。それもこれも、やはり彼のおかげだと思います。
あの時、彼は自分がチームに入って強くする、なんてことを私と約束してくれましたが……そこから私もチームに対する意識というか、本気度というか、そういったものが少し変わったような気がしますね」
「野村選手の歩みを振り返ってみると、それもまた打倒アメリカの道行きに組み込まれていたかのようです」
「そうですね。
あの頃から熱に浮かされているような、物語の登場人物であるかのような気分のまま今日まで来ました。
だからこそ、日本シリーズでも彼は最高の結果を出してくれる。
私はそう信じています」
「日本シリーズでの野村選手の活躍、そして、村山マダーレッドサフフラワーズの歴史的勝利を期待したいですね。
鈴木球団社長、本日はありがとうございました」
「ありがとうございました」
本日は、よろしくお願いいたします」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
「改めまして、鈴木球団社長。日本シリーズ初出場、おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「どうですか、今のお気持ちは」
「いやあ、やはり感慨深いものはあります。
ですが、あくまでも夢の頂きへと挑戦する権利を得ただけですからね。
興奮と緊張が半々、ぐらいでしょうか」
「今シーズンは1部リーグ昇格を果たしたばかりでしたが、圧倒的な強さで他のチームを薙ぎ倒していく様は正に圧巻の一言でした。
原動力となったのはやはり?」
「まあ、誰が見ても明らかですね。
秀治郎君……いえ、野村秀治郎選手が攻守の要として1年を通してチームを引っ張ってくれたおかげです」
「秀治郎君という呼び方にも表れているように、鈴木球団社長は幼い頃から野村選手のことをご存知だったと伺っております。
幼い頃の野村選手はどのような子供だったのでしょうか」
「何と言うか、時折凄く大人びたところが見られる子でした。
将来を見通していると言うか。
……彼が4歳ぐらいの頃だったかな。
一緒にキャッチボールをすることになったんですけど、彼はその時初めてグローブをつけて、初めてキャッチボールをしたらしいんです。
それなのに、物凄くまともにキャッチするし、いい球を投げ返しても来る。
私が彼と同い年ぐらいの頃に父とキャッチボールした時はちゃんと届きもしなくて、変な方向に転がっていっちゃって、父がバテバテになっていた記憶しかなかったのでビックリしちゃって。
センスがある子ってこういう子なのかなって思いました。
それでプロ野球選手になれるんじゃないかって言ったら、彼、将来は日本一のプロ野球選手になるって断言したんです。
それも、もっと先に照準を合わせてるような、その程度は単なるステップの一つみたいな雰囲気で」
「野村選手はかねてから打倒アメリカを公言していますが、もしかするとその時からそこまで見据えていたのでしょうか」
「かもしれません。そんな彼の姿を見て、思わず私自身の夢を口走っちゃって」
「夢、ですか」
「はい。当時はクラブチームに過ぎなかったチームを1部リーグのプロ野球球団にし、日本シリーズで勝利して日本一になること。
あの頃のチーム状況を考えると、正直なところ、夢というよりも妄想に近いものでしたが……」
「後一歩のところまで来た訳ですね」
「はい。それもこれも、やはり彼のおかげだと思います。
あの時、彼は自分がチームに入って強くする、なんてことを私と約束してくれましたが……そこから私もチームに対する意識というか、本気度というか、そういったものが少し変わったような気がしますね」
「野村選手の歩みを振り返ってみると、それもまた打倒アメリカの道行きに組み込まれていたかのようです」
「そうですね。
あの頃から熱に浮かされているような、物語の登場人物であるかのような気分のまま今日まで来ました。
だからこそ、日本シリーズでも彼は最高の結果を出してくれる。
私はそう信じています」
「日本シリーズでの野村選手の活躍、そして、村山マダーレッドサフフラワーズの歴史的勝利を期待したいですね。
鈴木球団社長、本日はありがとうございました」
「ありがとうございました」
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