【勘違い系お仕事ライフ!】マリアさんはアザと可愛い!~同僚の金髪美少女メイドはいつもオレにだけ優しい。きっとオレが好きなんだと思う………たぶん。

夕姫

11. 使用人と誘い

第2章 使用人とメイドさんとプレゼント



11. 使用人と誘い



 今日もいつものように朝の朝礼のために大広間に集まる。するとメイド長のメリッサさんがやってくる。

「おはようございます、皆さん集まってください」

 あれ?今日はマリアさんは休みなのかな?オレは周りを確認するがマリアさんが見当たらない。どうしたんだろうと思っていると朝礼が始まってしまう。

「はぁ……マジか……」

「なんですかカイル=オーランド。何か言いたいことでもあるんですか?」

「いえ!何でもないです!」

 オレは慌てて前を向く。あぶねー、また怒られるところだったぜ。

 あーあ。せっかくこの前のお礼に新しいハンカチを買ったのになぁ。とはいえそもそもどうやって渡そうか悩んでたし、でも遅くなればなる程失礼だし……。

 そんなことを考えているとオレの横からいい匂いがしてくる。横を見るとそこにはいつの間にかいつものようにマリアさんがいた。少し呼吸が荒いような……寝坊したのかな?そんなマリアさんも可愛い。


「おはようカイル君」

「あ、お、おはようございます!」

「しーっ。また怒られるよ?」

 人差し指を口に当てるその姿がとても可愛らしい。朝からご褒美ありがとうございます!オレは思わず叫びたくなる気持ちを抑えて前に向き直った。

「では本日の業務の通達をします」

 業務内容の確認が終わると次は食堂で朝食を取る。今日のメニューはベーコンエッグにパン、サラダといった感じだ。まあ普通に美味しいんだけどさ……。

 今日はマリアさんとは一緒の仕事がないみたいだし、神様はやっぱりいないんだな。なんか食欲が急になくなったぜ。ため息をつきながらそんなことを考えていると、ふいに声をかけられた。


「あっカイル君。ちょっといいかな?」

「マリアさん!?なんですか!?」

「今日の仕事終わり時間あるかな?」

「え?」

「もしかして用事あった?」

 これは……まさか告白ですか!?ついにこの時が来たのか!?もう我慢できない!よし!これでオレにも春が来るぞ!

「ないです!超ないです!むしろあるわけが無いですよ!!」

「良かった。じゃあ仕事が終わったら、あの中庭にある花壇の前に集合ね?」

「了解しました!」

「カイル君。遅れちゃ……ダメだよ?」

 そうオレに可愛くウインクをして食堂を出ていくマリアさん。

 うおおおおおお!神様~!!オレやったよ!頑張ったよ!だから早くオレに幸せをくれぇ!

 ああ、もう可愛いすぎる!そしてやっぱり告白されるんじゃないだろうか!?やったぜ!

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