【究極の押し掛けラブコメ】後輩ちゃんは先輩と付き合ってます!!?

夕姫

25. 勝ったらやるな

25. 勝ったらやるな


 今日は週末。いつものように白石が料理を作りにくるのだが、朝早くに来てテスト勉強をすることになっている。そうもうすぐ中間テストだ。

「ねぇ先輩って何の教科が好きですか?保健ですか?私の身体しか見てないですもんね?」

「………。」

 オレは何も答えない。答えると面倒なだけだ。白石は放っておいて勉強しないとな。

「無視しないでくださいよー」

 と言いながらオレの腕をツンツンしてくる。

「うるさい。邪魔するなら帰れ。勉強できないだろうが」

「あぁん。そんなこと言わずに私にも構ってくださいよー。寂しいじゃないですかー。私彼女なんですよ?」

「だから彼女じゃねぇだろ。お前もテスト勉強しろよ?補習とかになるとしばらく遊べなくなるぞ?」

「私は頭がいいので大丈夫ですよ。」

 信用ならんのだが……いや待てよ?こいつが補習になれば、しばらくはオレの部屋に来ることはなくなる。それはそれで都合が良いかもしれないな。

「ふむ……。それなら良かった。けど勉強はした方がいいんじゃないか?でもお前、頭いいならやらなくて大丈夫だな!」

「えっ!先輩ったら私の心配してくれてるんですか!?」

「まぁな。」

 せいぜい補習になればいいさ。やっと1人の時間が復活するぞ!

「じゃあ真面目に勉強しようかな。先輩がそこまで心配してるなら……」

「え?」

「え?ってなんですか?」

「お前頭いいんだろ!テスト勉強すんなよ!ゲームやれゲーム」

「嫌ですよ。補習になったら嫌ですし。」

「じゃあゲームで勝負しろ!オレが勝ったら勉強するなよ!」

「勝負なら断れませんね!いいですよやりましょう!」

 結局テスト勉強をせず、オレと白石は白熱したゲームをやり続けた。当然のようにお互い補習になり、毎日一緒に下校する羽目になったのだった。

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