【究極の押し掛けラブコメ】後輩ちゃんは先輩と付き合ってます!!?

夕姫

22. 使わないですむなら

22. 使わないですむなら



 外は今日も雨が降っている。オレが学校から帰宅しようとしたその時あいつはやってきた。

「あっ先輩!」

「ん?白石!?お前学校で話しかけるなよ!」

「傘忘れちゃいました。入れてください。」

「は?お前ちょっとこっちに来い」

 オレはとりあえず、人目のつかない教室に連れていく。こいつ……ついに学校で話しかけてきやがった

「誰も来ない教室に連れ込んで何する気ですか先輩?」

「うるさい。おい!お前何のつもりだよ、学校で話しかけるなよ!変な噂がたったりしたらどうするんだよ!」

「別にいいじゃないですか~それより私をこんな所に閉じ込めてどういうつもりなんですか?」

 はぁ……こいつには何を言っても無駄だな。このまま傘に入れて帰るわけにもいかないし……。しょうがないな。

「わかった。じゃあこの傘貸してやるからもう帰れ。そして学校で二度と話しかけてくるな。」

「えぇーせっかく先輩と相合傘ができると思ったのに~」

「するわけねぇだろ。このくらいの雨なら少しくらい濡れてもオレはいいから、だからお前は先に帰れ」

「嫌です!私は先輩と一緒に帰りたいんです!一緒に帰らないなら、先輩に乱暴されたって泣きながらこの教室を出ますよ?」

 うぜぇ……何なんだこいつ……。仕方ないな。このままだとこいつは本当に泣いて出て行きそうだし。でもこんな所誰かに見られたら色々とまずいし……。

「ん?あっ!」

「なんだよ?」

「先輩!見てくださいよ!雨が止んだみたい。傘使わないですむなら一緒に帰ってくれますよね?」

「……少し離れて歩けよな」

「はーい。帰ってゲームやりましょう!」

 オレと白石は結局2人で下校することになったのだった。

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