ポンコツお嬢様とその執事クソである

黒月白華

犬がいないなら犬になりなさい

1ワンKボロアパートの1室で、私は魚住とイチャラブな生活ではなく、完全に線引きをしていた。

狭いアパートを半分ずつ分けて使う。
一応真ん中には食卓の為のテーブルを設けているが、それにも半分テープを貼り、更にバリケードみたいな板をDIYしてこっちの空間が見えないようにした。

「お嬢様の顔を四六時中しろくじちゅう見るのも気持ち悪いし、俺の賢者タイムも必要なんで」
と言うので

「そっちの方が気持ち悪いんだけど!死んで!」
と、とりあえずバリケードの向こうから返した。
私はこないだのいぬの件で機嫌が悪かった。

子供に先を越された。飼いたかったのに!アパートは無理でも実家の本邸では、なんとか置いてもらえると思ったのに!

「魚住、いぬが飼えなかったんだから、あんたがいぬの真似して、私を和ませなさい?」
と言うと

「は?キモ。なんで俺がそんな事をしなきゃならんのです」

「あんた私の専属執事でしょ!?執事って言えばお嬢様の忠実ないぬってのがド定番よね!

ならば、あんたにもいぬの素質があるってものよ!さあ、いぬになり、お手をしなさい!」
と言うと魚住は

「お嬢様…。俺にも人権があるし、人間を辞め、変態に走ることはできない!

そもそも俺が家事を担当してる分、お嬢様は俺に感謝していいはずだ!

いいか、お前こそ身分を弁えろわきまえろ!俺のいぬになり、そと行っていって、ちょっとジュース買ってこい!!」
とテーブルの敷居の板の僅かに空いた小さな穴…、丁度手が入るはいるような所から、魚住は180円を置いた。

私は怒り、テーブルごと持ち上げて、バリバリとバリケードをぶっ壊して怒った。

「ふっざけんじゃないわよーー!!なんでお嬢様の私が、執事のいぬに成り下がらなきゃいけないのよー!

立場!立場を弁えるわきまえるのはあんたの方よーー!!」
と怒ったら

「あーあ、せっかくの力作が台無しだ」
と魚住はなんと、パンツ一枚でくつろいでいた!!

「ぎゃーー!変態!!あんた、なんて格好してるのよ!!バリケードの向こうでそんな!上半身裸で如何わしい事を!?」

「いや、着替え中だったんだけど。勘違いして変な妄想するのやめろよ、脳みそ腐りポンコツお嬢様」
とゴソゴソ気にもせず、普通に服を着替えた。

「あんた!恥じらいがないの!さ、最低だわ!こ、このケダモノ!

いつか私を襲う気ね!!」
と言うと魚住は真剣な顔で

「それだけはない。お嬢様を襲うほど俺は自分を見失っていないし、壊れてもいない!

むしろ俺の方がお嬢様に襲われないか心配です!俺、イケメンだし!!

こんな危険思考のお嬢様と一緒にいて怖い!」
と逆に私を見て怖がる!

「私がやっべー女みたいに言わないでくれる!?」

「え!?やっべー女じゃないですか!!」

「どこがよ!!普通だわ!!あんたの方がおかしいわよ!!」
すると魚住はゴソゴソとスマホを取り出して

「昨日のお嬢様の寝言を録音させていただきやしたー」
とか言って再生ボタンを押すと

『むにゃむにゃ、ご、吾郎!いいだろ!お前の●●●ピーが欲しいんだ!

えっ!?紫苑しおんくん…ぼ、僕のことそんな目で!?

吾郎!なんて可愛いんだ!今すぐ●●●ピーい!そして、●●●●●●●ピーピーピーして、愛したい!

ああ、し、紫苑しおんくん!ぼ、僕も…』

「ぎゃあああああああうあうあうああ!!」
と私は恥ずかしさで絶叫した!最近買ったBLのもどかしさの展開で悶々してたから、願望が夢に出てたのね!!

「あんたこれでも!これでも普通じゃないってのかよ!!」
と魚住が言うと、ドンと隣の人が壁を叩き、また怒られるのかと思ったら

「俺んとこにも嬢ちゃんの寝言、でっけー声で聞こえてんぞーー!!この脳みそ腐り女がー!」
と言われた。

「すみませーん、うちのアホな、お嬢様が安眠を邪魔しまして!」
と魚住は壁向こうに謝ると

「と言うことで、どっちがいぬになるかわかったでしょう!?

さ、バリケードは直しておくから、ジュース買ってこい!」
と言われたので、私は仕方なく180円を手にして

「……わ、わおーーん!!」
と泣きながら出て行った。

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