【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
65. 探求心
65. 探求心
そして翌日。私はベッドの中で目覚める。まだ微睡みの中だが、手足を動かす感覚がある。良かったわとホッとする。
夢ではないとは頭では思っているけど、やっぱり不安だからね。でも、本当に私は大賢者アイリス=フォン=アスタータとして具現化されたみたい。
あのあと私たちはラオの紹介で宿屋に泊めてもらうことになった。ドラゴンに関しては騎士団が派遣され調査することになった。何事もなければいいけど。
ちなみにリズは王族らしく毅然とした態度で私に挨拶をしてくれた。本当にサーシャとは大違い……サーシャには悪いけど、これが一国の姫様と貴族令嬢の差なのかしら?
そんなことを考えていると背中のほうにモゾモゾと動くものを感じる。そして声が聞こえた。
「うぅ……むにゃ……」
私が振り返ると、そこには長めの銀髪の可愛らしい少女がいた。
「は?サーシャ?」
「ん。おはようございますアイリス様」
「なんであなた私のベッドで寝てるのよ……」
「えっ……だって……アイリス様がいるのが夢じゃないか不安だったので確かめるためにですね……」
恥ずかしそうに俯きながら答えるサーシャ。やめてよ。そんな顔をされるとこっちまで恥ずかしくなるでしょうに。
「はぁ……まあいいわ。それより早く起きなさい。」
「あの。アイリス様?今日何かご予定とかありますか?」
「ドラゴンの調査が終わるまでは特にやることはないわね」
「それなら少しお散歩に行きませんか?アイリス様と一緒にお出かけするの楽しみだったので」
そう言って満面の笑みを私に向けるサーシャ。まぁ……お出かけではないけど、私はずっとあなたの腰に差さっていたんだけどね。とか野暮なことは言わないでおきましょう。
私は支度をしてサーシャを連れて宿を出る。外はまだ朝早いせいかあまり人が歩いていない。たまにすれ違う人たちも眠そうな顔をしている。
「ねぇアイリス様?」
「なにかしら?」
「アイリス様はいつもどんな生活をされていたんですか?」
「そうね……いつもじゃないけど、だいたい魔法の研究をしていたわね。あとは本を読んだりして……」
うっ。これじゃマーリンが言ってたガリ勉で堅物でつまらない女丸出しじゃない……私は慌てて話を変える。
「そ、そういうサーシャはどうだったのよ!」
「へっ私ですか?アイリス様は私のこといつも見ていたと思うんですけど……?」
不思議そうな顔をするサーシャ。あー。うん。ごめんなさい。今のは確かに私が悪かったわ。私は咳払いをすると改めて違う話題をふる。
「こほん。とりあえず行きたいところあるのかしら?」
「アイリス様が行きたいところに行こうと思ってます。何かやりたいことないですか?」
うーん。そう言われると困るわ……でも1つあるとしたら、今までもずっと気になって仕方なかったことがある。サーシャの腰に差さりながらずっと。1000年たってるんだもの……きっと……
「……に行きたいわ」
「はい?」
「その……本屋よ本屋!この時代の魔法書とか読んでみたいのよ!」
私が顔を少し赤くしながら言うと、サーシャは微笑みながら「アイリス様らしいです」と言って本屋に向かって歩き出す。……悪かったわね、私らしい答えで。
私はサーシャの後をついていき、やがて目的の場所に到着する。そこはカドリーの村の中でもかなり大きい建物だ。
中に入るとたくさんの本が並んでおり、とても古臭い匂いがする。あー懐かしい。この香りは嫌いじゃないわ。
サーシャと共に店内を見て回る。ふむ。やはり1000年前のものとそこまで大きく変わってはいないようね。
「ん?これは……」
ふとある本の背表紙に目がいく。そこには『魔法の極意』と書いてあった。
「この本は……」
私はその本を手にとって中身を見る。ふむふむ。これはなかなか興味深い内容ね。
「アイリス様。その本買いましょうか?」
「え?」
「だって目がキラキラしてましたし、欲しいんじゃないかと思いまして」
「べ、別に私はそんなつもりはないわよ!ただ少しだけ興味があるだけで!」
図星だけどさ。いや、でもさすがにサーシャより年上の私が子供みたいにはしゃぐなんて恥ずかしいし……
「はいはい。わかりましたからその本だけでいいんですか?」
「……じゃあこれとこれも。あとこの本も読みたいわね……」
「ふふ。アイリス様は本当に本が好きなんですね?大賢者様のイメージにピッタリです」
結局、何冊も本を買ってしまった。そんな私を見て、サーシャはニコニコしていたけどさ。違うのよ!私は魔法の探求をしたいだけで決してつまらない女じゃないからね!?
そして翌日。私はベッドの中で目覚める。まだ微睡みの中だが、手足を動かす感覚がある。良かったわとホッとする。
夢ではないとは頭では思っているけど、やっぱり不安だからね。でも、本当に私は大賢者アイリス=フォン=アスタータとして具現化されたみたい。
あのあと私たちはラオの紹介で宿屋に泊めてもらうことになった。ドラゴンに関しては騎士団が派遣され調査することになった。何事もなければいいけど。
ちなみにリズは王族らしく毅然とした態度で私に挨拶をしてくれた。本当にサーシャとは大違い……サーシャには悪いけど、これが一国の姫様と貴族令嬢の差なのかしら?
そんなことを考えていると背中のほうにモゾモゾと動くものを感じる。そして声が聞こえた。
「うぅ……むにゃ……」
私が振り返ると、そこには長めの銀髪の可愛らしい少女がいた。
「は?サーシャ?」
「ん。おはようございますアイリス様」
「なんであなた私のベッドで寝てるのよ……」
「えっ……だって……アイリス様がいるのが夢じゃないか不安だったので確かめるためにですね……」
恥ずかしそうに俯きながら答えるサーシャ。やめてよ。そんな顔をされるとこっちまで恥ずかしくなるでしょうに。
「はぁ……まあいいわ。それより早く起きなさい。」
「あの。アイリス様?今日何かご予定とかありますか?」
「ドラゴンの調査が終わるまでは特にやることはないわね」
「それなら少しお散歩に行きませんか?アイリス様と一緒にお出かけするの楽しみだったので」
そう言って満面の笑みを私に向けるサーシャ。まぁ……お出かけではないけど、私はずっとあなたの腰に差さっていたんだけどね。とか野暮なことは言わないでおきましょう。
私は支度をしてサーシャを連れて宿を出る。外はまだ朝早いせいかあまり人が歩いていない。たまにすれ違う人たちも眠そうな顔をしている。
「ねぇアイリス様?」
「なにかしら?」
「アイリス様はいつもどんな生活をされていたんですか?」
「そうね……いつもじゃないけど、だいたい魔法の研究をしていたわね。あとは本を読んだりして……」
うっ。これじゃマーリンが言ってたガリ勉で堅物でつまらない女丸出しじゃない……私は慌てて話を変える。
「そ、そういうサーシャはどうだったのよ!」
「へっ私ですか?アイリス様は私のこといつも見ていたと思うんですけど……?」
不思議そうな顔をするサーシャ。あー。うん。ごめんなさい。今のは確かに私が悪かったわ。私は咳払いをすると改めて違う話題をふる。
「こほん。とりあえず行きたいところあるのかしら?」
「アイリス様が行きたいところに行こうと思ってます。何かやりたいことないですか?」
うーん。そう言われると困るわ……でも1つあるとしたら、今までもずっと気になって仕方なかったことがある。サーシャの腰に差さりながらずっと。1000年たってるんだもの……きっと……
「……に行きたいわ」
「はい?」
「その……本屋よ本屋!この時代の魔法書とか読んでみたいのよ!」
私が顔を少し赤くしながら言うと、サーシャは微笑みながら「アイリス様らしいです」と言って本屋に向かって歩き出す。……悪かったわね、私らしい答えで。
私はサーシャの後をついていき、やがて目的の場所に到着する。そこはカドリーの村の中でもかなり大きい建物だ。
中に入るとたくさんの本が並んでおり、とても古臭い匂いがする。あー懐かしい。この香りは嫌いじゃないわ。
サーシャと共に店内を見て回る。ふむ。やはり1000年前のものとそこまで大きく変わってはいないようね。
「ん?これは……」
ふとある本の背表紙に目がいく。そこには『魔法の極意』と書いてあった。
「この本は……」
私はその本を手にとって中身を見る。ふむふむ。これはなかなか興味深い内容ね。
「アイリス様。その本買いましょうか?」
「え?」
「だって目がキラキラしてましたし、欲しいんじゃないかと思いまして」
「べ、別に私はそんなつもりはないわよ!ただ少しだけ興味があるだけで!」
図星だけどさ。いや、でもさすがにサーシャより年上の私が子供みたいにはしゃぐなんて恥ずかしいし……
「はいはい。わかりましたからその本だけでいいんですか?」
「……じゃあこれとこれも。あとこの本も読みたいわね……」
「ふふ。アイリス様は本当に本が好きなんですね?大賢者様のイメージにピッタリです」
結局、何冊も本を買ってしまった。そんな私を見て、サーシャはニコニコしていたけどさ。違うのよ!私は魔法の探求をしたいだけで決してつまらない女じゃないからね!?
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