【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
64. 初陣
64. 初陣
マーリンの魔法で無事に具現化できた私。とりあえず近くにある鏡で自分の身体を改めて見たけど、長い美しい茶髪(?)、誰もが羨ましがる、世の男を魅了するナイスバディ(?)。うん。1000年前のあの時と同じ、私が一番イケてる時に具現化されたみたいね。
「さて、アイリスよ。ワシとの感動の再会に涙したい気持ちは分かるがサーシャとリズを助けに行くのじゃ。」
「何が感動の再会よ。初めからそのつもりよ」
「アイリス。一つ言っておくぞい。今お主が身に付けている右腕の腕輪とサーシャのそのアイアンソードは魔力で繋がっておる。つまりサーシャがそのアイアンソードを握っていない限りお主は魔法を使えんということじゃ」
「まぁ。それは今まで通りでしょ。魔力で念話しない分楽よ。それより急ぐわよ」
私はアイアンソードを腰に差して、駆け出す。そして窓から外に出る。空を見上げるとそこには巨大なドラゴンがいた。
「あれね……」
私が見上げていることに気が付いたドラゴンはこちらに向かって炎を吐いてきた。
「やっば!!」
は?いきなりピンチ!防御魔法は展開できないし……仕方ない!咄嵯の判断で横に飛んで回避をする。そのまま勢い余って家の壁に頭をぶつける。
「いったぁー!……ってあれ?」
痛みはない。そっか私はただの『アイアンソード』だもんね。というより、なんか身体が思うように動かない。外見は同じでも中身はただの『アイアンソード』。慣れるまでは要注意ね。
「……いきなりギャグかのアイリス?」
「うるさいわね!ところでサーシャとリズはどこにいるのよ?」
「村人を先に避難させておるのじゃろ。アイリス。お主は早くサーシャと合流してそのアイアンソードを渡すのじゃ。ドラゴンはワシが食い止める」
「……いいけど後で文句言わないでよ?それじゃ頼んだわよマーリン!」
私はそのまま村の奥へと走る。村人は皆避難していて村の通りには誰もいない。
私は今走っている、呼吸も荒いし、久しぶりに胸が苦しい。本当に……私は大賢者アイリス=フォン=アスタータとしてここにいるんだ。
サーシャに会ったらまずなんの言葉を言おうか。ドラゴンが襲ってきている状況なのにそっちのほうが緊張してしまう。しばらく走ると私の目の前に村人を避難させている銀髪の少女が見えてくる。そしてその銀髪の少女も私に気づいたのか顔をこっちに向ける。
「……アイリス様?」
「……ええ」
……たった一言。それだけ言葉をかわしてサーシャにアイアンソードを手渡す。サーシャはすぐに察してくれたのかそのアイアンソードを受け取り握りしめる。
私は大きく頷いて、ここからでも見える大きなドラゴンに向かって右手を出し詠唱をし始める。そう……これは私のお気に入りの神聖魔法。
「光の精霊よ!我が呼びかけに応えよ!そして、我に力を与えよ!」
右手に強力な神聖な魔力が集まる。さて……初陣だし、景気良くぶっぱなしましょうかね。
「貫け……『ブリューナク』!」
強力な閃光の槍が現れた瞬間、一直線にドラゴンへ飛んでいき直撃する。ドラゴンは苦痛の声を上げながらそのまま霊峰に帰っていく。威力もまずまずってところね。とりあえずドラゴンを追い払えたし良かったわ。
避難していた村人たちも安堵した表情になっていた。そんな様子を見て私もホッとしているとサーシャが私に大きな声で話しかける。
「あの!」
「ん?」
「あのあの……その……あの……初めまして!私はサーシャ=グレイスです!」
サーシャは頭を深々と私に向かって下げる。その様子が可笑しくてつい笑ってしまう。
「ふふ。知ってるけど?」
「あっそうですよね!えっと……緊張して……すごく嬉しいのに……言葉が出ない……」
まったく。可愛らしいわねサーシャは。私はそのままサーシャの頭をポンポンっと軽く叩く。そして改めて私も自己紹介をする。
「初めまして。サーシャ=グレイス。私は1000年前に世界を救った英雄の1人。大賢者アイリス=フォン=アスタータよ。……そしてあなたの剣の精霊。よろしくね相棒さん?」
「はい!」
今までで一番の笑顔を私にくれるサーシャ。こうして私は初めての出会いから数年越しに相棒と挨拶をかわすのでした。
マーリンの魔法で無事に具現化できた私。とりあえず近くにある鏡で自分の身体を改めて見たけど、長い美しい茶髪(?)、誰もが羨ましがる、世の男を魅了するナイスバディ(?)。うん。1000年前のあの時と同じ、私が一番イケてる時に具現化されたみたいね。
「さて、アイリスよ。ワシとの感動の再会に涙したい気持ちは分かるがサーシャとリズを助けに行くのじゃ。」
「何が感動の再会よ。初めからそのつもりよ」
「アイリス。一つ言っておくぞい。今お主が身に付けている右腕の腕輪とサーシャのそのアイアンソードは魔力で繋がっておる。つまりサーシャがそのアイアンソードを握っていない限りお主は魔法を使えんということじゃ」
「まぁ。それは今まで通りでしょ。魔力で念話しない分楽よ。それより急ぐわよ」
私はアイアンソードを腰に差して、駆け出す。そして窓から外に出る。空を見上げるとそこには巨大なドラゴンがいた。
「あれね……」
私が見上げていることに気が付いたドラゴンはこちらに向かって炎を吐いてきた。
「やっば!!」
は?いきなりピンチ!防御魔法は展開できないし……仕方ない!咄嵯の判断で横に飛んで回避をする。そのまま勢い余って家の壁に頭をぶつける。
「いったぁー!……ってあれ?」
痛みはない。そっか私はただの『アイアンソード』だもんね。というより、なんか身体が思うように動かない。外見は同じでも中身はただの『アイアンソード』。慣れるまでは要注意ね。
「……いきなりギャグかのアイリス?」
「うるさいわね!ところでサーシャとリズはどこにいるのよ?」
「村人を先に避難させておるのじゃろ。アイリス。お主は早くサーシャと合流してそのアイアンソードを渡すのじゃ。ドラゴンはワシが食い止める」
「……いいけど後で文句言わないでよ?それじゃ頼んだわよマーリン!」
私はそのまま村の奥へと走る。村人は皆避難していて村の通りには誰もいない。
私は今走っている、呼吸も荒いし、久しぶりに胸が苦しい。本当に……私は大賢者アイリス=フォン=アスタータとしてここにいるんだ。
サーシャに会ったらまずなんの言葉を言おうか。ドラゴンが襲ってきている状況なのにそっちのほうが緊張してしまう。しばらく走ると私の目の前に村人を避難させている銀髪の少女が見えてくる。そしてその銀髪の少女も私に気づいたのか顔をこっちに向ける。
「……アイリス様?」
「……ええ」
……たった一言。それだけ言葉をかわしてサーシャにアイアンソードを手渡す。サーシャはすぐに察してくれたのかそのアイアンソードを受け取り握りしめる。
私は大きく頷いて、ここからでも見える大きなドラゴンに向かって右手を出し詠唱をし始める。そう……これは私のお気に入りの神聖魔法。
「光の精霊よ!我が呼びかけに応えよ!そして、我に力を与えよ!」
右手に強力な神聖な魔力が集まる。さて……初陣だし、景気良くぶっぱなしましょうかね。
「貫け……『ブリューナク』!」
強力な閃光の槍が現れた瞬間、一直線にドラゴンへ飛んでいき直撃する。ドラゴンは苦痛の声を上げながらそのまま霊峰に帰っていく。威力もまずまずってところね。とりあえずドラゴンを追い払えたし良かったわ。
避難していた村人たちも安堵した表情になっていた。そんな様子を見て私もホッとしているとサーシャが私に大きな声で話しかける。
「あの!」
「ん?」
「あのあの……その……あの……初めまして!私はサーシャ=グレイスです!」
サーシャは頭を深々と私に向かって下げる。その様子が可笑しくてつい笑ってしまう。
「ふふ。知ってるけど?」
「あっそうですよね!えっと……緊張して……すごく嬉しいのに……言葉が出ない……」
まったく。可愛らしいわねサーシャは。私はそのままサーシャの頭をポンポンっと軽く叩く。そして改めて私も自己紹介をする。
「初めまして。サーシャ=グレイス。私は1000年前に世界を救った英雄の1人。大賢者アイリス=フォン=アスタータよ。……そしてあなたの剣の精霊。よろしくね相棒さん?」
「はい!」
今までで一番の笑顔を私にくれるサーシャ。こうして私は初めての出会いから数年越しに相棒と挨拶をかわすのでした。
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