【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
63. 復活の刻
63. 復活の刻
無事にミスリルを加工してもらったサーシャたち。これでマーリンが魔法具を作れば私を具現化できる。そう……ただの『アイアンソード』からね。
「……剣の精霊様でしたわよねそのアイリス様って?」
「はい。きっとリズさんも仲良くできると思いますよ!アイリス様はなんか……お姉さんって感じの人ですし」
「それは楽しみですわね」
「それからですね……」
サーシャはニコニコしながら語り始める。やめて。想像で私を美化するのは。すごくハードルが上がるでしょうに。
「ほれ。魔法具を作るぞい。サーシャよ『アイアンソード』を貸すのじゃ」
「はいお願いします」
そう言ってサーシャは『アイアンソード』を手渡す。そしてマーリンは床に私とミスリルを置き魔方陣を描く。
「あ。忘れとった。依り代がないぞい」
「マーリン様。これじゃダメですか?」
サーシャはさっき購入した腕輪をマーリンに手渡す。あなたそれ気にいって買ったものじゃない……。
「ふむ……良いのか?」
「はい。それはアイリスのお花がついた腕輪ですから。きっと気にいってもらえるはずです」
サーシャ……あなたは本当に優しい子ね。でもその気持ちは嬉しいわよ。ありがとね。
「よし。じゃあいくぞい」
そう言うと、マーリンは魔法を詠唱しながら、床に描かれた魔方陣の上にミスリルを置く。そして手をかざすと、ミスリルは光を放ち始めた。すると、魔方陣の上から、光がゆっくりと浮かび上がる。
その時だった。外から大きな爆発音が聞こえ、サーシャとリズは驚いて窓の外を見る。そこには逃げ惑う村人がいて、見たこともない巨大なドラゴンが立っていた。
「あれは……ドラゴン!?」
「嘘でしょう……あんな大きいの初めて見ましたわ」
「なんとまぁ。タイミングの悪いことじゃのう」
「私とリズさんで止めます。マーリン様は続けてください!いきましょうリズさん!」
飛び出そうとするサーシャ。それをマーリンが止める。
「バカ者!お主は今武器がないじゃろうに!」
「あっ……そうだった」
「なら、これを使ってくれ。これは1000年前に英雄クロード=リーベルがドラゴンを追い払った時に使っていた折れた剣を加工したものだ。と言ってもただの剣だがな」
「ありがとうございますラオさん!」
サーシャとリズは剣を受け取り外に出て行った。しかし、あのドラゴン……なんなのかしら?
「ラオ。あやつはなんなんじゃ?」
「あぁ……あいつは多分……北の霊峰に住み着いているドラゴンです。普段は大人しくしているのですが、まさかこの村までくるとは……」
「ほう。もしかしたら何か霊峰で異変があったのかもしらんのう。まぁまずはあのドラゴンじゃな。サーシャとリズには少し荷が重いじゃろうて」
するとマーリンがニヤッと笑みを浮かべながら床に置かれてる私に話す。
「初陣にはもってこいじゃな?」
……は?まさか私にいきなりドラゴンを討伐しろって言ってるのかしらこの魔女は。そんなこと思っているとマーリンは魔力を込めてその場が眩い光に包み込まれる。
光が収まり、私は目を開く。目の前には目線の少し下に見えるピンクのツインテール。更に真下に向けると地についた二本足。そして大きく息を吸い込む、呼吸の仕方を忘れてないか心配だけど、身体中に力がみなぎっている感覚がある。
「ふむ。……成功じゃな」
「……久しぶりね。私の身体」
声を発すれば、自分のものとは思えないほど透き通った綺麗な声で驚く。でも、あの時と何も変わらない懐かしい感覚。私は今、大賢者アイリス=フォン=アスタータとして復活したのだった。
無事にミスリルを加工してもらったサーシャたち。これでマーリンが魔法具を作れば私を具現化できる。そう……ただの『アイアンソード』からね。
「……剣の精霊様でしたわよねそのアイリス様って?」
「はい。きっとリズさんも仲良くできると思いますよ!アイリス様はなんか……お姉さんって感じの人ですし」
「それは楽しみですわね」
「それからですね……」
サーシャはニコニコしながら語り始める。やめて。想像で私を美化するのは。すごくハードルが上がるでしょうに。
「ほれ。魔法具を作るぞい。サーシャよ『アイアンソード』を貸すのじゃ」
「はいお願いします」
そう言ってサーシャは『アイアンソード』を手渡す。そしてマーリンは床に私とミスリルを置き魔方陣を描く。
「あ。忘れとった。依り代がないぞい」
「マーリン様。これじゃダメですか?」
サーシャはさっき購入した腕輪をマーリンに手渡す。あなたそれ気にいって買ったものじゃない……。
「ふむ……良いのか?」
「はい。それはアイリスのお花がついた腕輪ですから。きっと気にいってもらえるはずです」
サーシャ……あなたは本当に優しい子ね。でもその気持ちは嬉しいわよ。ありがとね。
「よし。じゃあいくぞい」
そう言うと、マーリンは魔法を詠唱しながら、床に描かれた魔方陣の上にミスリルを置く。そして手をかざすと、ミスリルは光を放ち始めた。すると、魔方陣の上から、光がゆっくりと浮かび上がる。
その時だった。外から大きな爆発音が聞こえ、サーシャとリズは驚いて窓の外を見る。そこには逃げ惑う村人がいて、見たこともない巨大なドラゴンが立っていた。
「あれは……ドラゴン!?」
「嘘でしょう……あんな大きいの初めて見ましたわ」
「なんとまぁ。タイミングの悪いことじゃのう」
「私とリズさんで止めます。マーリン様は続けてください!いきましょうリズさん!」
飛び出そうとするサーシャ。それをマーリンが止める。
「バカ者!お主は今武器がないじゃろうに!」
「あっ……そうだった」
「なら、これを使ってくれ。これは1000年前に英雄クロード=リーベルがドラゴンを追い払った時に使っていた折れた剣を加工したものだ。と言ってもただの剣だがな」
「ありがとうございますラオさん!」
サーシャとリズは剣を受け取り外に出て行った。しかし、あのドラゴン……なんなのかしら?
「ラオ。あやつはなんなんじゃ?」
「あぁ……あいつは多分……北の霊峰に住み着いているドラゴンです。普段は大人しくしているのですが、まさかこの村までくるとは……」
「ほう。もしかしたら何か霊峰で異変があったのかもしらんのう。まぁまずはあのドラゴンじゃな。サーシャとリズには少し荷が重いじゃろうて」
するとマーリンがニヤッと笑みを浮かべながら床に置かれてる私に話す。
「初陣にはもってこいじゃな?」
……は?まさか私にいきなりドラゴンを討伐しろって言ってるのかしらこの魔女は。そんなこと思っているとマーリンは魔力を込めてその場が眩い光に包み込まれる。
光が収まり、私は目を開く。目の前には目線の少し下に見えるピンクのツインテール。更に真下に向けると地についた二本足。そして大きく息を吸い込む、呼吸の仕方を忘れてないか心配だけど、身体中に力がみなぎっている感覚がある。
「ふむ。……成功じゃな」
「……久しぶりね。私の身体」
声を発すれば、自分のものとは思えないほど透き通った綺麗な声で驚く。でも、あの時と何も変わらない懐かしい感覚。私は今、大賢者アイリス=フォン=アスタータとして復活したのだった。
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